【現地レポート】中国でスマホ充電器がショート!購入前の「開封テスト」と現地購入の基礎知識
充電器は中国旅行の生命線です。スマートフォンは単なる連絡ツールではなく、旅の命運を握っているからです。そのため、いかにしてスマホのバッテリー残量を維持するかが、中国旅行における最重要課題となります。
中国でスマホの電池切れ=行動不能
アリペイ(支付宝)やWechatPay(微信支付)での支払いはもちろんのこと、地図アプリでの現在地確認、ホテル予約、そして「铁路12036」アプリを使った鉄道切符の購入まで、あらゆるアクションをスマホひとつでこなす必要があります。
逆に言えば、スマホの電池が切れて本体が使えなくなってしまえば、お金も払えず電車にも乗れない「完全OUT」の絶望的な状態に陥ってしまうのです。
隙間時間で回復させる急速充電器の威力
旅先では、コンセントを見つけたら場所を気にせず充電させてもらうのが鉄則です。
駅の待合室の片隅や、食事に入ったローカル食堂など、頼めば気軽に電源を貸してくれるハードルの低さは中国ならではの魅力でもあります。
しかし、移動の合間のわずかな時間で十分にバッテリーを回復させるためには、充電器の「スペック」が問われます。
過去の旅行では写真ののような20Wクラスの充電器を使っていましたが、スピードが遅く能力不足を痛感しました。

そこで、年末年始の旅行ではネット通販で購入した67Wの急速充電器を持参しました。この効果はてきめんで、残量が少ない状態からであれば、たった20分コンセントに挿すだけで30%も回復させることができます。

旅路を支える最重要アイテムとして、急速充電器とケーブルは絶対に手放せない相棒となっていました。
絶体絶命!安宿のコンセントで充電器が火花を散らす
そんな頼れる相棒である急速充電器に悲劇が起きたのは、湖南省の洪江という町を訪れた夜のことでした。
外国人宿泊拒否の連続と宿でのトラブル
この日は宿探しがかつてないほど難航しました。
外国人が宿泊できる条件を整えていないという理由で、10軒以上のホテルを回ってもことごとく宿泊を拒否されたのです。警察(公安)に電話確認して断られるケースもあり、都合が悪くなると一切手助けしてくれない現地の対応に心底嫌気がさしました。
疲労困憊のなか、駅前の安ホテルのロビーで交渉中に充電をしようとして、コンセントにプラグを挿し込んだ瞬間、「バチッ!」と目に見えるくらいの火花が飛び散ったのです。
ショートしたとなぜか分かりませんが、その後も使えていました。しかし、とうとうといいますか、翌日に悲劇が…。
充電器故障のまま移動する不安
翌日、昼食をとっていた際、充電をしていましたが、充電器は案の定、ウンともスンとも反応しなくなっていました。

火花が出たショックで完全に壊れてしまったようです。予備のモバイルバッテリーはあるものの、本体をコンセントから充電する手段を失った恐怖は計り知れません。
その日は鉄道で懐化(Huaihua)という大きな街へ向かいましたが、移動中の列車内ではバッテリー消費を極限まで抑えるため、スマホの電源をオフにしてひたすら本を読んだり寝たりして過ごしました。
「もしこのまま充電できなかったら、明日、列車の切符すら買えない…」という強い不安を抱えたままの移動となりました。
懐化駅前で決行!充電器の現地調達サバイバル
夕方、懐化駅に到着後、真っ先に充電器探しの旅に出ました。 ここで中国ならではの、旅行者にとって非常にありがたい買い物ルールをご紹介します。
日本とは違う?購入前に「開封して実機テスト」が可能
中国のスマホショップでは、「購入する前に箱を開封して、自分のスマホで実際に充電テストをさせてほしい」と頼めば、気軽に応じてもらえる店が多いのです。
特に今回は「急速充電」ができるかどうかが死活問題でした。充電器の本当の能力(出力スピード)は、スマホのバッテリー残量が低い状態でテストしないと正確に分かりません。まさにバッテリーが減りきっていたこのタイミングは、テスト購入にうってつけでした。
複数店舗を巡り「急速充電中」の表示を徹底検証
怀化駅から右方向へ歩いた路地にある店舗や、OPPOなどの看板を掲げたショップを何軒もハシゴしました。 店員さんに事情を話し、お店の売り物を片っ端から開けてもらいます。

手持ちのUSBケーブル(Type-AやType-C)を使ったり、商品に付属しているケーブルに挿し替えたりしながら、スマホの画面表示をじっと睨みつけました。
ある店の商品では「充電中(20V-2.25A)」としか出ず、別の店では「低速充電中(10W)」という絶望的な表示が。OPPOのショップでは親切に試させてくれ、無事に「5-11V 7.3A」という高い出力が確認できました。

さらに奥の店で、付属のType-Cケーブルで繋いだところ、ついにスマホの画面に「急速充電中(20V 1.5A)」の頼もしい文字が表示されました!
しかもこの黒い箱の急速充電器、当初は69元と言われましたが、交渉の末に40元(約800円)まで値下げしてもらえそうでしたが、次に乗る夜行列車の時間の関係で購入は見送りました。
翌朝、同じ製品を購入
夜行列車で移動して、翌朝、湖南省株州に到着。スマホの周辺機器がたくさん入っているビルを探しました。都市部にはそういったビルがあります。

同じ機種を見つけて、テストの上、値段交渉開始。45元と最初のハードルは低かったので5元値下げしてもらい、めでたく購入。
前日夜にテストを重ねて納得した上で買えたため、その後の旅程は帰国するまで、安心して進めることができました。
30Wの急速充電器ですが、67Wがオーバースペックだと感じました。スマホであれば差ほど大きく性能差を感じませんでした。
中国のモバイルバッテリー事情 ― PSEマークと「CCC(3C)」
充電器とともに、モバイルバッテリーを現地調達する場合の相場や事情についても調査しましたので触れておきましょう。
「スマホ修理(手机维修)」店と公式ショップの品揃え
街を歩いていると「手机维修(スマホ修理)」と書かれた看板をよく見かけます。こうした店には、10,000mAhや20,000mAhのモバイルバッテリーが複数種類揃っており、だいたい100元(約2,000円)前後で売られています。
また、OPPOやXiaomi、VIVOといったスマホメーカーの公式ショップに行けば純正品が確実に手に入ります。こちら価格は基本どの町のショップも同じです。
10,000mAh(22.5W)が99元〜129元、大容量で高出力な20,000mAh(45W)クラスになると199元〜249元程度で販売されており、日本で買うのと比べて競争力がある価格設定です。
日本の「PSE」はなく、中国は国家規格「CCC(3C)」マーク
日本でモバイルバッテリーなどの電気製品を買う際は、安全基準を満たしている証である「PSEマーク」の有無を確認するのが常識です。
しかしながら、当然ながら中国の現地向け製品に日本の規格であるPSEマークはありません
その代わり、中国には国家安全認証マークである「CCCマーク(通称:3C)」が存在します。
街中の「手机维修」店(スマホの修理屋)やスマホメーカーの公式ショップで実際に商品の箱の裏面を見せてもらったところ、どれもしっかりと「CCC」の表示がありました。

店員も中国語で「三C」(サンシー)と言って安全性をアピールしてきます。
中国でモバイルバッテリーや充電器を現地調達する際は、この「CCCマーク」がついているかを安全性のひとつの目安にすると良いでしょう。
まとめ:充電機器は「高スペック」を持参し、万が一は現地テスト購入を!
中国旅行において、スマホは最強の武器であり、その電源を維持することは旅を継続するための絶対条件です。
出発前には、必ず「高出力の急速充電器」と対応ケーブルを日本から持参することを強くおすすめします。
ケーブル選択の落とし穴については、別のコラム「Type-C全盛期にあえて「USB Type-Aケーブル」を中国へ持参すべき理由」で詳しく解説しています。
私が安宿で経験した失敗談のように、ショートによる故障や紛失といった不測の事態はいつでも起こり得ます。
もし、現地で充電機器を失っても、慌てる必要はありません。
街のスマホショップに飛び込み、「試させてくれ」と交渉すれば、快く開封テストに応じてもらえます。これを知ると知らないとでは安心感が大きく違ってきます。
そういった時にどのようにで交渉するかですが、かんたんな中国語表現と交渉術を身に付ければ百人力です。詳しくは「旅する中国語教室」バナーをクリック。

テストをして確かな急速充電の表示と「CCCマーク」を自分の目で確認してから購入すれば、再びスマホは息を吹き返し、快適な旅を続けることができるはずです。
いざという時の中国での「急速充電器の現地調達サバイバル術」として、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。
筆者情報

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
- 1991年から30年以上・72回・約300ヶ所を個人旅行で歩いてきたベテラン旅行ブロガー。ツアーでは入れない路地裏や地方の町まで足を運び、リアルな中国渡航情報を発信しています。中国語講師としても活動中。詳細は筆者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。