中国国内線OK!3C認証モバイルバッテリーを実店舗で賢く選ぶ [9/14]
中国国内線で3C認証マークのないモバイルバッテリーが突如機内持ち込み禁止に。規制強化から1か月余り経過した今、家電量販店では3C認証対応商品がどの程度揃っているのか?ヤマダデンキやビックカメラを巡った実体験レポートをお届けします。
【2025年9月14日更新】

筆者プロフィール
旅人@中国旅行一筋30年(詳しい紹介)。
ブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営するベテラン旅ブロガー。中国旅行に興味がある方や旅を計画している方向けに旅に役立つ様々な情報を発信。
70回以上の中国訪問歴を有し、チベットを除き全ての省を訪問済。

大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運び、葬儀に飛び入り参加するなど、独自の旅行スタイルやノウハウを持つ。また、安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、中国を肌で感じる旅を実践。
空港泊や1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
【個人旅の実績】 訪問した省市自治区:31 訪問地:230ヶ所
【旅のエピソード】 数え切れず【撮影した写真】 45,000点以上

調査するに至った背景
今回の調査は、2025年6月28日に中国国内線でCCC認証がないモバイルバッテリー以外は没収されるシーンが多発。中国メディアでも多数紹介されています。
では、実際に中国出張や旅行を予定している方が直面するであろう状況を想定し、日本国内の一般的な家電量販店で3C認証対応モバイルバッテリーがどの程度入手可能なのかを実地で確認することを目的として実施しました。
対象店舗
- ビックカメラ
- ヤマダデンキ
調査方法
- 店員に対する聞き取り
- 展示現物での3C認証マークを目視で確認
店員に対する聞き取り調査
まず店舗で、3C認証対応のモバイルバッテリーについて店員に直接問い合わせを行いました。店舗スタッフがどの程度、中国国内線機内持ち込み制限のことを承知しているかを確認するためです。
店員の特徴
筆者が各店舗の実地調査を経て感じ取った結果ですが、店員の特徴は次のとおりです。
- 店によって店員の配置にばらつきがある
- 具体的な型番情報まで持っていない場合が多い
- 基にしている情報はネット情報のケースあり
- モバイルバッテリーに強い店員がいるとは限らない
問い合わせをする店員の見分け方
できる限り、親切で詳しい店員にあたりたいものですが、実際のところはそう簡単ではありません。
特に、大型店舗は、店舗のプロパースタッフでない携帯キャリアのスタッフが店員の体をして混在しているため注意が必要です。
例えば、ビックカメラでしたら「BicCamera」「BIC CAMERA」「ビックカメラ」の赤地に白字のビブスを着用している場合は、プロパーの店員です。
製造メーカーの対応状況
親切に対応いただいた店員の方を通じて、モバイルバッテリーの各メーカーの対応状況を調べていただきました。
- 確認時期 2025年8月
- 相手先 各メーカーの営業担当
- 対象 比較的よく流通している主要メーカー
メーカー別の回答
対応がメーカーにより異なりまして、総じて消極的であることが分かりました。
- ベルキン(米国)
BPZ003BQBKJP、BPB021FQ、BPB020BTにCCC認証あり - UGREEN(中国)
3c認証受けているが表示がない。刻印をつけるかどうかは未定 - アンカー(中国)
リコールが出た時点で認証がない状態。中国国内では取っているが日本では対応未定。 - BASEUS(中国)
日本での認証予定はない。 - オーキー(中国)
3C認証の申請はしているが日本に導入するかどうかは決まっていない。 - CIO(日本)
日本での認証予定はない。 - ELECOM(日本)
3C認証の導入予定ない、TSEを優先。
この他の情報として、認証にかかるコストがかかること、検討をしているメーカーもあるとのことでした。
有望なメーカー2社はどこ?
これまでの店頭調査やWEB上での調査結果を踏まえますと、店舗で入手できる可能性があるメーカーは2社に絞られます。
- Anker
- Belkin
その理由ですが、CCC表示が実際に見られたものはAnkerが大半であること、BelkinはWEB販売で3C認証ありかどうか分かるようにしているため、店頭を通じて取り寄せがしやすいからです。
店舗での販売状況
次に、店舗によりラインナップや陳列方法など、コーナーがひとつだったり、メーカーごとに並んでいたりと工夫をされているのですが、そういった中でどのようにして3C認証のモバイルバッテリーを探せばよいのでしょうか?
ヤマダデンキ
ヤマダデンキ店員が把握している3C認証対応機種はわずか1機種のみでした。この結果からも分かるように、店舗側でも3C認証対応製品への対応が十分でない状況が見受けられました。

ビックカメラ
ビックカメラでは、店員が把握している機種は2類種でした。加えて、店員からは「現物を見ることができないモバイルバッテリーの中で、どれが3C認証に対応しているかわからない」という率直な回答がありました。
それでもあきらめずに、筆者が自分自身でモバイルバッテリーのサンプル品を手に取りながら確認したら他にも3C認証がある機種が出てきました。

この状況は、店舗スタッフでも3C認証の識別が困難であることを示しており、購入者自身が現物を確認する必要性を浮き彫りにしています。
展示品の現物確認
店員への聞き取りでは限界があることが分かったため、次に店舗で現物でサンプルとして展示されているモバイルバッテリーを直接確認しました。
製品の裏面や側面に記載されている認証マークを一つ一つチェックし、3C認証の表示があるかどうかを実際に自分の目で見て確認する作業でした。
この現物調査により、メーカー別の対応状況について以下のような傾向が明らかになりました。
日本のメーカー
- 調査した範囲では、エレコムをはじめとする日本メーカーのモバイルバッテリーには3C認証マークが見当たりませんでした。
- 日本メーカー製品は「全滅」状態。
- すべての製品を確認したわけではありませんが、表示がない製品が大半を占めています。
- これは日本メーカーが主に国内市場を想定しており、中国国内線での使用を考慮していないため、あえて3C認証を取得していないものと思われます。
中国系メーカー
- 中国由来のメーカーの中では、特にAnker(アンカー)のモバイルバッテリーに3C認証表示がある製品を複数確認。
- 調査した店舗では、Ankerのモバイルバッテリーの中に3C認証がある機種が結構含まれている印象があった。
- ただし、すべてのAnker製品に3C認証があるわけではないため、個別確認が必要。
- Anker以外の中国系メーカーについては、今回の調査では3C認証マークがある製品を確認することはできませんでした。
- ただし、サンプル点数が限られているため、他のメーカーにも対応製品が存在する可能性は否定できません。
3C認証マークの確認方法
確実に3C認証対応モバイルバッテリーを購入するためには、店舗での効率的な確認作業が不可欠です。今回の調査結果をもとに、実際の購入場面で役立つ具体的な確認手順をステップバイステップでご紹介します。

CCCマークが表示されている場所
モバイルバッテリー商品本体の3Cマークが表示されているかどうかポイントとなる場所を示しますので一度ご確認ください。
- 裏面:最も一般的な表示箇所で、多く表示されている
- 側面:裏面に表示がない場合の確認箇所
- 製品パッケージ:本体確認が困難な場合の代替手段だが、ほとんど表示がない

購入するための確認手順
実際に店舗で購入するためには、事前準備から店舗での確認作業まで、段階的なアプローチが重要です。以下の手順に従うことで、3C認証対応製品を効率的に見つけることができます。
1. 事前準備
- 3C認証マークの外観確認
「CCC」ロゴの文字や配置といったデザインを覚える - 目的の明確化
必要な容量(mAh)と出力(W)、その他スペックを検討 - 店舗訪問の計画
時間的余裕を持ったスケジュールに心がける
2. 訪問店舗で確認
- 店員へ相談
- 3C認証対応製品の有無や在庫状況を確認
- 店員には個人差があることを理解
- サンプル品のチェック
- 展示品の本体裏面・側面を入念に確認
- 製品の比較検討
- スペックなどを目安に複数の選択肢を検討
- メーカーサイトで詳細の規格をチェック
入手可能性の現状評価
3C認証対応モバイルバッテリーの購入を困難にしている要因と今後期待できる部分を詳しく分析することで、効果的な対策を立てることができます。調査で明らかになった主要な課題を情報・商品・作業といった観点から整理しました。
大きな課題
- 情報の不足
店舗スタッフでも対応製品の把握が不十分 - 選択肢の限定
日本メーカー製品では対応製品がなかなか見つからない - 確認の手間
現物を一つ一つチェックする必要がある - 情報の不透明性
メーカー公式の製品情報でも認証状況が明記されていないケースが多い
メーカーによる対応の差
- 日本メーカーの対応不足
国内ブランドでは3C認証対応製品がほぼ皆無 - 海外メーカー依存
実質的にAnkerなど特定の海外メーカーに選択肢が集中
今後の見通し
- 完全に入手不可能ではない
探せば3C認証製品は存在するが店舗による - 特定メーカーでのラインナップ
Ankerなど一部メーカーでは対応製品が比較的多い - 店舗での現物確認が可能
購入直前に3C認証マークの確認できるのに安心感がある
店舗で購入可能な”3C 認証”モバイルバッテリー
日本国内の販売店店頭でこの眼で確認できた3C認証ありの機種の一覧です。購入前に必ずご確認ください。
Anker(アンカー)
- Anker Zolo Power Bank
- Anker Nano Power Bank
- Anker Power Bank
- Anker MagGo Power Bank

ハマケンワークス
- HW-SSPB050シリーズ 5,000mAh
- HW-SSPB100シリーズ 10,000mAh

購入時の実践的アドバイス
これまでの調査結果を踏まえ、限られた選択肢の中でも確実に3C認証対応モバイルバッテリーを入手するための具体的な方策を提案します。購入時の注意点を整理しました。
準備
- 3C認証マークの見た目を事前に確認
- 選択肢を増やすため複数の店舗を回るスケジュールを組む
- 必要な容量やスペックを明確にしておく
店舗でのアクション
- 店員への相談
- 現物展示品の目視確認
注意すべきポイント
- 現物展示の限界
店舗では現物展示していない機種が大多数を占めており、パッケージのみでは3C認証マークの有無を正確に判断することが難しい - 実物展示がない商品の確認困難
店舗によっては現物展示していない商品も多く、そうした製品については3C認証の有無を確認することが更に困難 - 店員への問い合わせの限界
3C認証について詳しい知識を持つ店員は少なく、担当者によっては曖昧な回答や誤った情報を提供される可能性があるため、店員の回答のみに依存するのは危険 - スペック選択の重要性
3C認証対応製品は選択肢が限られているため、中国での使用だけでなく日本での日常使用も想定してバッテリー容量や出力スペックを検討することが重要
日本で購入する以外の対策
日本でのモバイルバッテリー購入以外にも、中国国内線でのモバイルバッテリー持込み問題に対する解決策は様々な視点で考えますと多数あります。
この記事では、筆者が通販での購入や現地調達、現地での充電方法など10以上の具体的な選択肢を詳しく解説しています。幅広い解決策をお求めの方はそちらも併せてご参照ください。
インターネットでの購入を検討する方へ
店頭で購入する以外に、ネットでの購入を検討される方向けの別に関連記事を作成しています。
具体的に購入できるモババの機種情報や購入時に注意すべき事項をまとめました。
今後の展開
中国国内線での3C認証義務化から1か月という短期間では、日本市場での対応製品はまだ限定的な状況です。
中国への出張・旅行需要の回復に伴うニーズの高まりが続けば、今後の展開として次の変化が想定されます。
メーカーや店舗の動き
- 現在対応が遅れている日本メーカーも、市場ニーズを受けて3C認証取得製品を投入する可能性
- Anker以外の中国系メーカーでも、日本市場向けに3C認証対応製品のラインナップを拡充する可能性
- 店舗スタッフの知識向上により、購入相談がしやすくなることが期待される
ただし、これらの変化には一定の時間を要するため、当面は現状の限られた選択肢の中から選ぶ必要があります。
まとめ
中国国内線での3C認証モバイルバッテリー持ち込み規制から1か月が経過した現在、日本国内での3C認証対応製品の入手は「困難だが不可能ではない」状況です。
特に日本メーカー製品では対応が遅れている一方、Ankerなど中国系メーカーでは対応製品がそこそこ見つかります。購入を検討される方は、店舗での現物確認を必ず行い、複数の店舗を回ることをお勧めします。
調査レポートの内容は特定時期・特定店舗での状況であり、製品の入荷状況は変動する可能性があります。購入時には必ず確認をお願します。
今回の調査は限定的なものですので、他にも3C認証対応製品をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報共有をお願いいたします。中国への出張や旅行を予定されている方の参考になれば幸いです。
筆者情報

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
-
1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
旅先での中国語会話を実践して、通じる中国語を教えることにも取り組んでいる。中国語に堪能でVIP通訳に従事したことがあり、訪日視察団のアテンドをしたことも。経験を活かして、コミュニケーション促進のための中国語も含め講師として教えて6年超。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、いただいた質問に対応したり、いただいた情報をブログや動画に反映している。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
最近の新規投稿記事
- 2025-09-14計画WEBで購入可能な"3C認証”モバイルバッテリー
- 2025-07-27計画中国国内線OK!3C認証モバイルバッテリーを実店舗で賢く選ぶ [9/14]
- 2025-07-21計画まだ大丈夫!中国旅行や出張で《銀聯カード》を使いこなす徹底ガイド
- 2025-07-19計画【中国旅行の現金準備】 スマホ決済の落とし穴回避のための両替術