アリペイ&WechatPay「セキュリティ解除」の全手順と注意点
2026年1月の中国渡航ではアリペイとWechatPayを約150回使いましたが、エラーは1度もありませんでした。その理由はシンプルで、出発前にクレジットカード会社へ電話して「セキュリティ解除」をお願いしていたからです。この記事では、三井住友カードを例として必要な手続の全手順や知らないと損する注意点を解説します。
読者からの質問がこの方法を教えてくれた
「中国旅行ドットコム」に届いたアリペイやWechatPayに関する質問の中でこんな相談を受けました。「クレジットカードを紐づけたのに、現地で決済エラーが連発した。何が原因なのか。」というものです。
調べていくうちに分かったのが、「クレジットカード会社のセキュリティ制限」という存在でした。海外での不審な決済を防ぐため、カード会社のシステムが自動的に制限をかける仕組みが、アリペイやWechatPayの決済エラーを引き起こすことがあります。
その対処法として有効なのが、渡航前にカード会社へ電話して「セキュリティの感度を調整してもらう」手続き、いわゆる「セキュリティ解除」です。渡航前に自ら実践してみました。

決済エラーの原因は2つある
中国でWechatPayやAliPayが使えないトラブルには、大きく分けて2つの原因があります。まずこの全体像を把握しておくと、トラブルが起きたときの対処がスムーズになります。
| 原因 | 内容 | 対象者 |
|---|---|---|
| ① アプリ側の問題 | 実名認証・アップデート未実施・アカウント設定など、原因が多岐にわたります | 一部のユーザー |
| ② カードのセキュリティ制限 | カード会社が海外での不審な取引として検知し、自動的に制限をかけます | クレカ紐づけ全員に関係 |
②については、クレジットカードを紐づけて使う方なら誰でも起こりうる問題です。かつ、渡航前に確実に対策できます。まず②の対策を済ませてから渡航することを強くおすすめします。
「セキュリティ解除」とは何か
クレジットカード会社は、リアルタイムでシステムによるセキュリティーチェックと、24時間365日の人的モニタリングを組み合わせて不正利用を監視しています。海外でのキャッシュレス決済が「通常と異なる動き」と判断されると、利用制限がかかります。
これを「セキュリティ解除」(カード会社によって「セキュリティコントロール」「セキュリティ緩和」「セキュリティレベルの調整」などとも呼ばれます)といいます。
注意点として、この手続きを行っても、カード会社のシステムによるモニタリングで異常と判断された場合はカードに利用制限がかかることがあります。
その際、ケースによってはSMSやメール、電話で連絡が来る場合がありますが、ない場合も多いです。
中国滞在中は、手続き時に伝えた携帯番号への電話またはSMSとなる可能性が高いため、番号を正確にお伝えください。
カード会社への連絡前に確認すべき4つのこと
どのカード会社に電話する場合でも、次の4点を事前に調べておくとスムーズです。
① 担当窓口の電話番号と部署名
カード会社の総合窓口が「セキュリティ解除」を直接担当しているとは限りません。別の部署が対応しているケースがあります。カード裏面またはWEBサイトで総合窓口の番号を確認した上で、「セキュリティ解除を担当する部署の番号」を別途確認してください。
② 日本国内 vs 中国からの電話
「セキュリティ解除」は日本を発つ前に行うのが最も確実で、ハードルも低くなります。中国からでも可能ですが、国際電話料金が発生します。できれば出発前に済ませておきましょう。
③ コレクトコールの可否
コレクトコールとは、受信側が通話料の一部を負担するサービスです。カード会社によっては対応している場合があるため、中国から連絡が必要になった場合に備えて事前に確認しておきましょう。
④ 窓口の営業時間
日本と中国の時差は1時間あります。加えて、セキュリティ担当窓口の営業時間が総合窓口と異なる場合があります。
三井住友カードの場合、セキュリティ担当窓口の対応時間は日本時間10:00〜17:00です。中国から電話する場合は、1時間の時差がありますので、現地時間(北京時間)9:00〜17:00になります。
土日祝日も営業していますので、急に思い立っても日本を飛び立つまでに電話すれば大丈夫です。
電話をかけても、経常的に混みあっているようで、すぐにオペレーターが出るとは限りません。10分~15分待たされることも結構ありますので、ご注意ください。
【実例】三井住友カードでの全手順6ステップ
以下は三井住友カードを例にした「セキュリティ解除」の具体的な流れです。カード会社によって本人確認の方法や部署名は異なりますが、大まかな流れは同様です。
手続きのタイミングについて、三井住友カードでは渡航日1ヶ月前より近い日程であれば受け付けが可能です。あまり早すぎると対応できないため、日程が確定してから連絡するのがよいでしょう。
この手順は私が実際に経験したものですが、オペレーターやユーザーの状況によっては一部が行われなかったり、別の確認が追加になる場合があります。
エラーが出てしまったときの原因切り分け法
セキュリティ解除を行っても、なおエラーが発生するケースがあります。そのときに役立つのが「原因の切り分け」です。
アリペイやWechatPayでクレジットカードを使って決済すると、カード会社にリアルタイムでデータが届きます。
カード会社にエラーのデータが届いていれば、カード側の問題として調査してもらえます。逆に、データが届いていなければカード側の問題ではなく、スマホ決済アプリ側に別の原因がある可能性が高いです。
決済結果をリアルタイムで確認する方法
カード会社によっては、決済のたびに結果をメールで通知するサービスを提供しています。このサービスに登録しておくと、決済が成功したかどうかを数時間以内に確認できます。エラーが発生したことを早期に把握するためにも、渡航前に登録しておくことをおすすめします。
アリペイ クレジットカード登録方法と実名認証|渡航前に確認すべき全手順
旅行前に解決《WechatPay》クレジットカード登録方法
アプリ側の初期設定でつまずいた場合はこちらを参照しながら進めてください。
それでも解決しない場合は、一緒に原因を探しましょう
ブログを通じて、WechatPayやAliPayの決済エラーに関する質問が多数届いています。原因は多様で、セキュリティ解除だけでは解決しないケースも確かに存在します。
決済エラーが起きた状況(いつ・どのアプリで・どんなエラーメッセージが出たか)を質問フォームで送っていただければ、原因の切り分けを一緒に行うことができます。一人で抱え込まず、お気軽にご連絡ください。
よくある質問(FAQ)
本記事に関連して聞かれる質問と回答をQ&A形式でまとめました。
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セキュリティ解除はいつまでに電話すればよいですか?
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渡航日の1ヶ月前より近い日程が目安です(三井住友カードの場合)。あまり早すぎると対応できないため、日程が確定してから連絡するのが最善です。
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中国からクレジットカード会社に電話できますか?
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可能ですが国際電話料金が発生します。カード会社によってはコレクトコール対応の場合もあります。0570から始まる番号は海外から利用できないため、別の番号を事前に確認してください。
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セキュリティ解除後もエラーが出る場合はどうすればよいですか?
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カード会社にエラーのデータが届いていない場合は、スマホ決済アプリ側の問題である可能性が高いです。エラーの状況をスクリーンショットまたはメモで記録し、帰国後にカード会社へ問い合わせると原因の切り分けができます。
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アリペイとWechatPay、セキュリティ解除は両方に有効ですか?
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どちらもクレジットカードとの紐づけがあれば対象です。電話時に「アリペイとWechatPayを使う予定」と伝えれば意図は伝わります。
まとめ
「セキュリティ解除」の手続きが有効であることを身をもって確認しました。難しい操作は一切なく、電話1本で完了します。中国渡航を控えているなら、ぜひ出発前に取り組んでみてください。
筆者情報

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
- 1991年から30年以上・72回・約300ヶ所を個人旅行で歩いてきたベテラン旅行ブロガー。ツアーでは入れない路地裏や地方の町まで足を運び、リアルな中国渡航情報を発信しています。中国語講師としても活動中。詳細は筆者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。