中国で《WeChatPay》クレジットカード登録方法(2024)

WechatPayは中国旅行する方や出張者にとって便利な支払手段。現地での決済がスムーズにするための第一歩、WeChatPayでクレジットカードを登録する方法を手順を追って詳細に解説します。

こちらは、初めてWeChatPayでクレジットカードを登録する方から、既に登録済みの方、WeChatアプリをインストール済みの方、様々なニーズに対応しています。トラブルへの対応や疑問があれば質問コーナーをご活用ください。

中国でのキャッシュレスに不可欠なWechatPay

2023年7月20日からWeChatアプリへのクレジットカード情報の登録により、中国各地の店舗や飲食店などでWechatPayを使ったキャッシュレス決済が可能になり、日本人にとってハードルが大きく下がりました。

WeChatPayにクレジットカードを登録することで、中国5000万件以上の加盟店で使用可能となります。私自身も2023年7月以降2度渡航して、数十回決済を経験しましたが、もはや、WechatPayはどこでも使えると言って過言ではありません。現金が使いづらくなってきている中国ではWechatPayはもはや必須のツールです。

これから具体的に解説しますが、バージョンなどによりメニューの位置など微妙に変わる場合がありますが、基本的な流れや必要なことは同じです。

解説する際の画面表示の言語について

登録手順解説時で使用する画面の言語は中国語です。その理由ですが、日本語や英語表示に変更してもエラー途中の一部画面が中国語だったりするなど、完全対応しておらず安定しないこと、漢字表記なので、中国語を学んだことがなくてもある程度分かる部分もあることから、中国語メニューを基準にして解説しています。目次から「表示言語の変更方法」をクリックしてご確認ください。

WechatPayに登録できるクレジットカード

日本で通用している国際ブランドのクレジットカードであればいずれもWeChatPayに登録できます。

WechatPayに登録可能なクレジットカードの種類

  • VISA
  • MASTER
  • JCB
  • AMEX(AmericanExpress)
  • DINERS
  • DISCOVER

ちなみに、中国では海外で発行されたクレジットカードを国际信用卡(国際クレジットカード)や外卡(外国のクレジットカード)といいます。

クレカ登録前に必要な準備

クレジットカードをWeChatPayに登録する前に必要なものがありますので次のものを用意してください。

登録前に必要な情報

  • 携帯電話番号
  • クレジットカード番号
  • クレジットカード裏面のセキュリティコード
  • パスポート(顔写真掲載ページ)

中国の携帯電話が必要かのように思われますが、実際のところは、日本の携帯電話番号で問題なく登録可能です。

WechatPay クレジットカード登録手順

WeChatPayのクレジットカード登録に必要な項目を一覧にしました。次の手順が完了すればWeChatPayにクレジットカード情報が登録され、中国やWEBでの決済が可能となります。

WechatPayを中国で使うための第一歩 ~クレカ登録~

  • WeChatアプリをインストール
  • WeChatアカウントを登録
  • 実名認証
  • 個人情報登録 
  • 最初のクレジットカード情報を登録

環境が利用者により異なるので注意!

ブログ読者の方から多数問合せや質問をいただいておりますが、皆さんの話を聞きますと、実名認証がいつ、どの段階で必要なのかは、使う人によって異なることは分かりました。

必ずしも、アカウント登録後すぐに実名認証が必要となるとは限りません。クレジットカード登録後になるケースもあります。この順番にこだわりすぎずに、クレジットカード登録が済めばOKとお考え下さい。

WeChatとWeChatPayの違いとは?

WeChatPayは英語名で、中国語では「微信支付」(Weixin Zhifu)といいまして、LINEに相当する中国版SNSのWeChat(微信)アプリの中に含まれるキャッシュレス決済機能です。

この中国語は覚えておくと便利です。中国では「微信支付」と表示されているケースがほとんどだからです。支払時の会話では「微信」(Weixin)、日本語的には「ウェイシィン」と言えば通じます。WeChatPayというフレーズはほとんど使われていませんので、逆に通じない場合が多いとお考え下さい。

現在、WeChatは様々な機能を有するスーパーアプリとなっています。イメージ的にはLINEアプリにLINE Payを追加したとすれば分かりやすいと思います。

WeChatアプリをインストール

WeChatPayを使うには、先に”WeChatアプリをインストールする必要があります。Google Play や App Storeで WeChat(微信)アプリをダウンロード、インストールしてください。

左:Android 右:iphone Wechatアプリダウンロード画面

Androidを例にインストール手順を示します。

① スマホメニュー画面

Playストアのショートカットアイコンをタップ

Playストア

上部にある検索窓をタップします。

③ 検索窓


「wechat」と入力して検索。

④ ダウンロード

緑色の「Wechat」アプリの右手にある「インストール」をタップ

インストール

上から順番にインスールのプロセスをスクショしたものです。インストールが終わったら、右手に「開く」が表示されるので、タップする。

WeChatアカウントを登録

続いて、WeChatアカウント登録を行います。日本の携帯電話番号でアカウント登録が可能です。

電話番号は中国から見た日本の番号ですので、+81(日本)90-1234-5678 といった番号で入力します。090の最初の0は国際電話をかけるとき略しますのでそのルールが適用されます。

携帯番号を登録すると、SMS(ショートメッセージ)が携帯電話に届くので、そこに載っている数字を入力して送信します。

最後に、利用規約やプライバシーポリシーの確認と同意をすれば、アカウント登録完了です。

クレジットカードは何枚必要?

基本的に1枚あれば事足ります。セキュリティとのバランスもあるので、多ければ多いほど良いということではありません。

何かの不具合で1枚が使えなくなることを想定して、2枚登録するというのもひとつの選択肢ですし、WechatPayでのクレカ登録は1枚にして、Alipayでも紐付して使えるようにする。といった、組合せを考えるのも有効です。

他の決済方法とのバランスを考える必要があります。【徹底解説】中国滞在中、支払方法は何がある?で解説していますので、よろしければお読みください。

個人情報登録と実名認証

中国の法律により中国製アプリを使用する際には個人情報の認証を行わなければ機能を使うことができない、中国でキャッシュ決済をすることができない仕組みとなっております。

WeChatPayも同様です。必要な個人情報の登録ですが、「身分情報」(身份信息)メニューがありまして、「実名認証」と「個人情報」の二つに分かれています。

実名認証

先ず、パスポートの顔写真ページを送信して、運営会社による確認を経て、ようやく本人として認められます。中国語では「实名认证」(実名認証)と表記されます。

顔写真が鮮明でない、向きが傾いていたりなどの理由で、登録が進まないケースがあります。

クレジットカード登録可能後、私自身の事例ですが、最初のクレジットカード情報登録を行った後に、実名認証という流れでした。環境により登録を要する時点は異なります。

個人情報登録

中国語では「个人信息」といいます。これは二つに分けられまして、日本人にとって中国での唯一の身分証となるパスポートの情報を登録することと、その他の情報として、職業や住所などを登録する必要があります。

身分証情報(证件信息)

  • 氏名
  • 性別
  • 国籍
  • 身分証種類(パスポート)
  • 身分証番号(パスポート番号)
  • 有効期間開始日
  • 有効期間終了日

「身分証」というのは、外国人にとってはパスポート(护照)を指します。番号や有効期間はパスポートのことを指すとお考え下さい。

その他情報(其他信息)

  • 職業
  • 住所
  • 携帯電話番号

こちらは入力なくても実名認証がクリアできる場合があります。

登録完了の確認方法

実名認証と個人情報登録状況が済んでいるかどうか、確認できるメニューまでたどり着くには、何回かタップが必要となります。

「实名认证状态」(実名認証状況)の右側に「已认证」(認証済)が表示されればWeChatPayでのキャッシュレス決済が可能となります。

我」「服務」「銭包」「身份信息」の順にタップ

順番にタップした後出てくる画面が下のスクショです。

左側の画面は「実名認証」が完了して「個人情報」が「1項目未登録」という中国語のメッセージが表示されています。

右側の画面は「実名認証」の右横に「已认证」と「身分証情報」の右横に「已完善」と表示されているため、実名認証と個人情報登録が何れも完了したことを示しています。

最初のクレジットカードを登録

実名認証(本人確認)とクレカ情報を同時に登録するイメージです。メニューが完全な日本語対応ではないため、中国語表示による説明とさせていただきます。

作者は既に登録しておりスクリーンショットを撮影できないため画像を載せることができないことについてご容赦ください。(どなたかご提供いただけると大変ありがたいです。)

①「我」「服務」「銭包」「銀行卡」「添加銀行卡」の順にタップ

「我」の次ですが、Wechatのバージョンが8.0.18の時点で「支付」から「服務」(日本語メニュー名:サービス)に変更されました。

クレジットカードを登録するプロセスの最初の部分

② 規約に同意する

内容詳細を確認したい場合は、言語を日本語か英語に変更してください。

③ 個人情報を入力します

項目は「氏名」「パスポート番号」「有効期限」「職業」「住所」です。

④ 続いて、クレジットカード情報を登録する

登録内容は次の2枚目以降のクレジットカード追加登録方法と同様です。

⑤ 暗証番号として6桁数字を設定する

登録したこの支払パスワード(支付密码)は今後も必要となるため、絶対に忘れないようにしてください。

クレジットカードを追加登録

最初のクレジットカードを登録した後に、2枚目以降のカード情報を登録したい、又は、クレジットカード情報を削除した後に、別のカード情報を登録する場合の手順を解説しています。

クレジットカード追加(添加銀行卡)を選択

「我」→「服務」→「銭包」→「銀行卡」→「添加銀行卡」の順にタップします。

日本語でも英語も表示が違うだけで、タップする場所は同じです。
写真左が中国語簡体字、真ん中は日本語、右は英語のメニューです。

② 最初に設定した暗証番号6桁数字を入力

支払パスワード(6桁)の入力を求められます。

カード番号卡号) を入力

「卡号」は数字をタップ(入力)するか、カメラのアイコンをタップしてカードを読取ることが可能です。

WechatPayで紐づけるクレジットカード番号や種類を入力する画面

カード番号を最初の数桁入力すると「卡类型」(カードの種類)がVISAやMASTERなど自動表示されます。何も表示されない場合は、右側の「>」をタップすると、カードの種類を選択する画面が表示されます。

カードの種類卡类型) を選択

先ず「卡类型」の右にある「>」をタップします。

登録するクレジットカードを探す

右側に表示されるアルファベットですが、登録するクレジットカードのブランドの頭文字をタップします。

すると選択したアルファベットの一番上にカードブランド名が表示されるのですぐに分かります。登録するブランド名をタップします。

アルファベット頭文字とクレジットカード

 AMEX → A 
 DINERS → D
 DISCOVER → D
 JCB → J
 MASTER → M
 VISA → V

④ 「下一歩」をタップ

次へ(下一歩)をタップしたら、カード番号入寮画面に戻るので、次の画面へ進みます。

⑤ 「银行卡信息」(カードに関する情報)を入力

クレジットカード所有主の個人情報を入力します。

「银行卡」は銀行のキャッシュカードを指します。これは、元々、外国人向けのクレジットカードとの紐づけを開放すること自体が後付けであるため、運営側の発想としては銀行キャッシュカードの仲間という感覚だとお考え下さい。

「有効期」 クレジットカードの有効期限
タップすると西暦の年と月(MM/YY)(月/年)を選ぶことができます。
該当年月にしてから「確定」をタップするとこの欄に表示されます。

「安全吗」 クレカ裏面のセキュリティコード下3桁
数字を入力し、別の項目をタップすれば確定します。

※ 入力した内容を消したい場合は、右端の「×」をクリックすると削除されます。

「账单寄送信息」(伝票送付先情報)を入力

実際に送付される訳ではありませんが、個人情報として入力欄があります。「地区」は⑦で説明します。

「名」 下の名前  「姓」 上の名前
それぞれローマ字で入力してください。
 例:(名)TARO  (姓)NIHON


「住址」 住所
英語表記で大丈夫です。
 例:Adachi-ku

「电话」 電話番号
例えば080の場合は、最初の0を抜いて入力してください。
 例:81-80-1234-5678

「电子邮件」 E-mail
メールアドレスを入力してください。

「地区」 居住地

選択式です。「>」をタップすると、端末位置情報への許可を求めれますが、「許可しない」でも大丈夫です。

国・地域を選択する画面(左側)が出ますので、「日本」をタップ。位置ですが、中国語の発音が「Riben」なので下の方です。「Japan」ではないのでご注意を。

「地区」(居住地区情報)を入力

続いて、都道府県を選択する画面(真ん中)が出ますので、居住地をタップしてください。続いて、市を選択する画面(右側)では居住地を選ぶのですが、町村の場合は「其他」をタップしてください。

⑧ 「下一歩」をタップ

全ての項目の入力が⑥⑦で終わりますので、次へ(下一歩)をタップします。

その時「0.05ドルのデポジットを徴収権が発生する」という説明が「下一歩」の下に記載されています。

新しく登録したクレジットカードのWEB明細を2週間程モニタリングしたのですが、請求されませんでした。権利留保と考えればよいかと思います。

サービス規約に「同意」(同意する)のボタンを押しをタップ

規約を読むためには《用户服务协议》(サービス規約)をタップしてください。中国語で表示されます。同意しなければ使えません。「不同意」は同意しないという意味です。実際のところは、閲覧しなくても「同意」を押すことができます。

⑩ クレジットカード追加登録完了

「已添加」(追加済)と表示が出たら完了です。

⑪ 登録状況を確認

前の画面下にある「完成」ボタンをタップすると、新しいクレジットカードが一番下に追加されたことが確認できました。(今回の例は2種類→3種類)

クレジットカード情報の削除

一度登録したクレジットカード情報を削除するための手順の詳細です。

①「我」「服務」「銭包」「銀行卡」の順にタップ

② 削除したいクレカの下4桁の番号が書かれている囲いの内側をタップ

③ 右上の「・・・」をタップ

④「解除绑定」(紐付けを解除)をタップ

「取消」は操作の取消しを意味しており、紐付け解除ではありません。左上端にある「✕」も同じです。

⑤「解绑银行卡」が表示されるので、6桁の支払時パスワードを入力

⑥ 選択したカードが削除されました

表示言語の変更方法

WeChatPayは中国語が標準ですが、中国語の表示を「英語」と「日本語」のメニューを変更することができます。表示は完全ではありません。

①「我」「設置」「通用」「多语言」の順番でタップ

「多語言」では「簡体中文」(中国語簡体字)が選択されている状態となっています。

② 表示言語を変更する

「日本語」や「English」をタップした後、右上端にある「保存」をタップすれば、メニューの言語が選択した言語に変わります。

Wechat 言語選択方法

再ログイン or 別端末でログイン

一度、ログアウトをしてしまって改めて再度ログインする場合や新しい端末にインストールしてからログインする場合の手順です。ちなみに、Wechatをログアウトしない場合は、通常ログイン中になっています。

① ログイン画面

(一番左)日本語メニューが表示されたら、右上の「言語」をタップ
(左2)すぐに表示されるのは日本語選択された画面
(右2)上から2番目の「简体中文」を選択し、右上の「保存」をタップ
(一番右)中国語メニューになった状態

② 携帯電話番号でログイン

(一番左)「手机号登录」携帯番号でログイン画面
(左2)国名を選択する画面。右側の小さなアルファベット「R」をタップ
(右2)日本(Riben)が表示されるのでそれをタップ
(一番右)日本の国際番号(+81)が表示されます

③ パスワード入力

(一番左)携帯番号を入れて、「同意并继续」をタップ
(左2)「密码」(パスワード)を入力し「登录」をタップ
(右2)パンダの顔の左側にあるパズルピースを右へ動かす
(一番右)新端末で新たな認証が必要という画面

同じ端末で再度ログインする場合は一番右の画面は表示されないはずです。

Wechatアプリの更新

過去にWechatアプリがスマホに入っている場合は、バージョンが最新かどうか必ず確認をしてください。古いバージョンですと、クレジットカード対応ができません。

クレジットカード紐づけのため、更新を求めるメッセージ

登録済のクレジットカードで決済しようとした時に、スクショ画面のエラーメッセージ「インストールされているWeChatのバージョンは海外のクレジットカード登録に対応していないため、続けて操作いただき最新版へアップデートして下さい。」(日本語訳)が表示された場合、バージョンアップが必要というサインです。

「升级」(アップデート)がキーワードになります。これがあると「更新が必要なんだな」と読んでもらえればと思います。

海外クレカ対応後のバージョンは?

2023年8月8日時点のバージョン「V8.0.40」で、7月20日にアップデートされたものす。2024年5月現在は「V8.0.42」です。私は「V8.0.37」を使用しています。このバージョン以降であれば日本など海外のクレジットカードに対応したWechatアプリのバージョンだとお考え下さい。

Wechatアプリを更新する方法

既にアプリを入れている方の中には、下にある左の写真のように「インストールされているWechatのバージョンが低いので、この機能が使えません。最新のバージョンに更新してください。」という中国語のエラー表示が出る場合があります。

その場合は、その下にある「更新微信」(WeChatを更新)をタップして更新してください。真ん中の画面に転移しますので、「下载」(ダウンロード)をクリックしてください。

Wifi環境でない場合は、右端画面のようにダウンロード時の容量が多くなると注意が促されます。更新した時、約130MB必要でしたのでWifi又は4G/5G回線でアップデートしてください。

クレジットカード登録が終わった後

日本でスマホ決済をするのと同じような感覚で、買い物や食事、宿泊、移動、観光、娯楽など様々な場面でWeChatPayを使うことができます。

決済には現地のデータ通信環境が必要

WechatPayを中国で使うには、日本でQRコード決済を行うときと同様に、決済時にインターネットに繋がっていなければなりません。

中国でのデータ通信に必要な環境や整える方法については、海外旅行・出張者必見!「Wifi・ローミング・SIM」徹底比較ガイドで詳しく解説しています。

PayPayがオフライン決済サービスを導入

一方、日本では、PayPayが2023年7月から、PayPayがインターネットに繋がっていなくてもオフラインでも少額であれば決済できて、後で通信した際に後追いで処理する仕組みでサービスを行っていますが、あとでWifiでつなげれば大丈夫です。

このサービスは大変便利ですが、中国のキャッシュレス決済ではそのようなサービスまでには至っていません。

WechatPayを中国で使いたい

WechatPayの中国での使用方法について詳しく知りたい方向けの解説ページ《WeChatPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)をご覧ください。

AliPay(アリペイ)に興味のある人は

中国では、もうひとつ、有名なキャッシュレス決済があります。「Alipay」(アリペイ・支付宝)といいまして、WechaPayと同様に広く使われています。

クレジットカード情報の登録方法に興味がある方は、「中国でキャッシュレス決済《Alipay》クレジットカード登録手順(2024)」を、使用方法について関心がある場合は、「《AliPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)」をご確認ください。

両者の違いについてはWeChatPayとAliPayの違いはどこ?で解説しています。

渡航前に日本でWechatPayをテストしたい

ブログ読者の方から「使えるかどうか心配なので、中国へ行く前に日本でWechatPayを使うことはできますか?」といった趣旨の質問を多数受けました。

結論ですが、日本人はWechatPayを日本で使用することができません。運営会社が中国では使えるがそれ以外の海外では使えないという方針を採っており、アプリの仕様上できないようにしているからです。ただ、抜け道があるのがミソです。

日本でWechatPayを使用しようとすると表示されるメッセージ

実際に試してみましたら、「施策により、中国の身分証で登録したユーザーのみ海外での支払が可能です。」(日本語訳)とメッセージが表示されました。運営会社の方針で日本人を含めた外国人が中国以外での使用ができないということが分かります。

では、WEBで情報を得る際に中止すべきことや実際に日本で使えるケース、使えないケースそれぞれについて解説します。

使えるかどうかの情報を適切に解釈する

WEBで検索すると「日本でWechatPayが使えます。」という趣旨の内容がありますが、普通に読まれるとその意味を誤解される傾向にあります。理由は、主語が書いていないことと、そして、日本語で書いてあるためです。正しくは、インバウンドで中国人が日本で使えるという意味で書かれているのです。

ファミリーマートのバーコード決済に関する説明

例として、ファミリーマートのバーコード決済の説明をご覧ください。あたかも日本人でもWechatPayを使えるかのように見えますが、残念ながらそうではありません。隣に「Chinese・中文」のメニューがあるのがその証拠と言えます。

他のサービスも同様ですが、こういった記述をされたケースが多いので、どういう趣旨で書かれた内容なのか注意が必要です。

コンビニでWechatPayを使う

ファミリーマートなど日本の複数コンビニでWechatPayが使えるかどうか実際に試しましたが残念ながら支払いはできませんでした。失敗です。

読者の方からも「コンビニで使おうとしたが使えませんでした。」といった同様のご報告が複数来ております。他の店舗までは試していませんが、基本的に同じだと思います。

WechatPay運営会社はクレジットカードと紐づけられた日本人を含む外国人ユーザーに対して日本での決済をアプリの仕様上、認めていないということです。

WEB決済でWechatPayを使う

クレジットカード登録を済ませて中国へ行く前にWechatPayが実際に使えるかどうかテストしたいニーズは多数あります。

日本を出発する前に確認できる方法はWEB上での決済です。インターネットなら物理的な障壁や国境はありません。私自身が幾度も成功したオンライン決済の事例を紹介します。

  • 中国で購入したSIMカードのチャージ(充値)
  • 鉄道の切符予約

中国で買ったSIMカードですが、残高をチャージするプリペイド形態での契約の場合、ゼロになる前にインターネットでチャージすることで電話番号を維持することができます。何度もオンライン決済をしています。

12306トップページ

列車での移動で切符確保のために、中国鉄道公式サイト「12306」サイトを利用していますが、支払いにWechatPayが使えます。何度もするのはよくないかもしれませんが、一度、安い区間を購入して、キャンセルするといったことをしたことがあります。

トラブルシューティング

作者の経験や質問フォームやメールでの問い合わせがあった事例を踏まえて、原因別に対処法をまとめました。

決済を拒否されエラーとなる

中国で突如、決済ができなくなる現象が発生する場合があります。備えるために事前にしておくことで未然に防ぐことができます。詳しくは《WechatPay》&《AliPay》決済トラブルを未然に防止する方法で解説しています。

個人情報の更新を求められる

「中華人民共和国の関連法規の要求により、個人情報を更新・補足してください。審査通過後、WechatPayが再び使うことができます。」という趣旨のメッセージが表示されました。

これまで入力した身分証情報やその他個人情報では、入力不足であると指摘されました。このメッセージが出た場合は、「开始完善」をタップします。

しばらくの間使っていなかった

中国に行っていなくて長い間使用していなかった場合に表示されるメッセージがあります。

個人情報の追加入力が求められるメッセージ

スクショ画面の中国語表示を訳しますと、「個人情報の登録が不完全であるため、関連法令の要求に基づき、個人情報を漏れなく登録されれば支払できるよう制限を解除します。続けるには「提交资料」(資料を提出)をタップしてください。」という趣旨です。

個人情報の追加登録を求められる

過去に登録した情報があった一方で、次の画像のように記入されていなかった情報が4項目(緑の楕円で囲んだ部分)ありました。「待完善」と表示されている所で入力待ちの状態です。

必要な情報の項目に加えて、更なる情報を求められています。

「证件有效期开始」「证件有效期结束」は、これらの前に入力されている「证件」(身分証)の有効期間の最初の日と最後の日を選びます。

「住址」(住所)の登録ですが、2枚目以降のクレジットカード登録方法の「地区」(居住地)の項目と同じです。

残る4項目(「性別」・「身分証有効期間開始日」・「同終了日」・「住所」)すべてを登録したところ、制限が解除されて、登録したクレジットカードを使って中国の携帯電話番号へのチャージをすることができました。

クレジットカードの有効期限切れ

一般的に、クレジットカードの有効期間は発行後5年間です。実は私も経験したのですが、ちょうどクレカの有効期限が切れた後にWechatPayを使おうとしました。

ところが、決済時に「あなたのカードはの状態は正確ではありません。期限が切れている可能性があります。銀行へご連絡ください。」という趣旨のエラーが表示されました。

クレジットカードが期限切れになった可能性について示唆

日本語訳は「登録されているクレジットカード(銀行カード)の状態が正常ではありません。有効期限が切れている可能性があります。発行会社へ連絡してください。」という趣旨です。「过期」がポイントで「期限切れ」を意味します。

仮に、番号が同じでも、有効期限やカード裏のセキュリティコードが変わりますので、クレジットカード情報は変更しなければなりません。

ただ、中国語のメッセージ表示のとおりクレジットカード発行会社へ連絡するに及びません。クレジットカード情報を削除して、再登録すれば問題ありませんのでご安心ください。

質問は大歓迎!

WechatPayを導入するにあたって、エラーになったり、登録できないなど、問題が発生する場合があります。質問や疑問は歓迎しますので、遠慮なく質問してください。中国語が分かりますので、メールが届いた後、スクリーンショットを返信で送っていただければ、より精度の高いアドバイスができます。

質問フォーム

画面のスクリーンショットですが、中国語での表示を送ってください。もし日本語や英語での表示を中国語に変更する具体的な手順は「表示言語の変更方法」をご参照ください。

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現地での滞在をより充実させたい、中国旅行をより楽しくしたい、そういったニーズに対応するため、ニュースレター「中国旅行ナビ」(ナビゲーター)を皆さんへお届けします。

WechatPayに関する質問集(FAQ)

解説をお読みになられた方から問い合わせをいただきました。その中で皆さんにお役に立つ内容があるかと思いますので、よくある質問として、Q&A方式(Qは「問い」Aは「答え」)でまとめたページを別で設けました。詳しくは、《WechatPay・AliPay》困った時のQ&Aをご覧ください。

最後に

以前は中国に銀行口座がなければWechatPayは使えませんでしたが、2023年7月に海外のクレジットカードとの紐づけができるようになり、私たち外国人にとって、ハードルが下がりました。さっそく登録して、9月に実際に使用することができました。

2024年1月の渡航では、全ての決済がWechatPayなどキャッシュレス決済で済ますことができ、大変便利でした。

中国での滞在をより快適に、楽しくするために、WeChatPayへのクレジットカード情報の登録は欠かせません。現地でのキャッシュレス決済の敷居が少しでも低くなって便利さを知っていただければとても嬉しいです。中国でのキャッシュレス体験を最大限に活用できる一助となることを願っています。

作者プロフィール

旅人@中国旅行一筋30年
旅人@中国旅行一筋30年ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。

中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。

新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。

【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上

安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。

1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。

ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、ほぼ毎日質問がきて、いただいた情報をブログや動画に反映している。メーリングリスト立ち上げなど、新しい取り組みも行っている。

詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。

中国で《WeChatPay》クレジットカード登録方法(2024)” に対して9件のコメントがあります。

  1. ヤマモト より:

    ウィチャットペイですがクレジットカードを追加したのですがサービスの欄がでてきません。ネットを見て「設定→全般→ツール→Weixin Pay」⇒有効になってるか確認してくださいとありましたが有効になっております。

    ヘルプセンターに電話しても加盟店のヘルプセンターで利用者ではないと断られたそうです。
    来週早々に子供が1ヶ月中国に短期留学するため困っております。
    解決法をご教示いただきたくよろしくお願いいたします。

    1. Wechatのメッセージに実名登録やパスポート写真のアップロードを求める趣旨のメッセージが届いていないかどうか確認してください。
      メニューを日本語から中国語(简体中文)に変えて「发现」→「扫一扫」でスキャン画面が出るかどうか、又は、日本語から英語に変えて「Discover」→「Scan」にしてスキャン画面が出るかどうか試してみてください。

      ヘルプセンターですがどちらの電話番号でしょうか? 具体的にお示しいただけないでしょうか。

      1. yamamoto より:

        ご回答ありがとうございます。
        上記、方法で試してみます。

        サポートセンターの電話番号は「03-5501-4403」にいたしました。
        ウィチャットも同じ番号でした。

        よろしくお願い申し上げます。

        1. 03からの番号ですが、日本でWechatPayやAliPayサービスを展開する会社でそのサービスを利用する企業や個人事業主が問合せする際の番号でして、サポート電話ではありません。
          サポートダイヤルはどこかですが、公式ホームページ(https://kf.qq.com/)に記載があります。
          95017(大陆地区) +86 571 95017(海外及港澳台地区)
          要は、日本から国際電話をかけてください。ということです。

          中国語メニューの場合ですが、WechatアプリからWechatPayに入っていただき、「我」→「设置」→「帮助与反馈」→「意见反馈」の順番に進みますと「WeChat Help Center」というタイトルのWEBフォームがありまして、Wechat ID 又は E-mail で連絡が来る仕組みとなっております。

      2. ヤマモト より:

        こちらも、ご案内頂いた方法でスキャン画面が出てきました。
        ありがとうございます。

        クレジットカードの追加はあいかわらず、サービス欄が出てこず、前に進まない状態です。

        とりあえず、カード1枚は登録できております。

        1. 一度ログアウトして再ログインしたらどうなるか、駄目なら、表示言語を中国語簡体に変更して「服務」が表示されるかどうか、アプリが古いならバージョンアップする。これらを順番に試してみてどうなりますでしょうか?

  2. 山本 より:

    2月下旬に中国に1ヶ月ほ大学の実習に行くのですが事前にWechatPayにクレジットカードを登録して利用可能か国内の店舗で使用したのですがエラーになって利用できませんでした。
    日本人はWechatPayの利用は日本国内では利用できないのでしょうか?

    1. 仕様上、海外のクレジットカードで登録したユーザーが日本の店舗で利用できないようになっています。私も検証しましたが同じでした。エラーが出るのは正常ですのでご安心ください。WEBサイトでSIMカードのチャージや鉄道の切符を購入する形でテストは可能です。

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