中国で《WeChatPay》クレジットカード登録方法(2025)
WeChatPayは中国へ出張や旅行する人の便利な支払手段。決済するための第一歩、WeChatPayにクレジットカード登録する方法を詳しく解説します。
中国での銀行口座開設や中国の携帯電話番号は不要で、日本で発行したクレジットカードと携帯電話番号があれば日本人もWeChatPayのユーザー登録が可能です。

クレカ紐付可能となった背景解説
VISAやMASTER、JCBなど、クレジットカード情報をWechatアプリで登録すれば、店舗や飲食店などでWeChatPay(微信支付)を使ったQRコードによるキャッシュレス決済が2023年7月20日から可能となりました。

国際的なクレジットカードブランドと連携したことで実現したもので、ビジネスなど業務や仕事で中国へ渡航される方や中国旅行で訪問される方にとって朗報です。
実現前は、日本人が中国で中国のキャッシュレスサービスを使うことが銀行口座を持っていないとできないなど、相当高いハードルがありましたが、ハードルが大きく下がりました。
決済可能な加盟店は個人事業者も含めて5,000万件とも言われており、WechatPayを使わない手はありません。

中国各地の店舗や飲食店など幅広い範囲でWechatPayを使ったキャッシュレス決済が可能になり、日本人にとって、中国での決済のハードルが大きく下がり、大きなインパクトがあった公式発表でした。
情報の鮮度や内容に注意!
検索上位にヒットする一部サイトでは「チャージが難しい。」、「中国の銀行口座を開く」といった古い情報が未だ掲載されていますが、それらはいずれも何年も前の古い情報です。
2025年2月現在、クレジットカードを使うのと同じ感覚、要領で決済できますので、チャージや現地での口座開設も不要です。
また、キーワードによっては、日本の小売業者や宿泊施設など事業者向けの情報、具体的には来日するインバウンド観光客がWeChatPayの使用ができるようにするための決済代行サービスの情報を掲載するサイト、WeChaPayの概要だけを紹介しているサイトが検索結果として出てきます。
そういった中で本サイト「中国旅行ドットコム」をご覧いただきありがとうございます。ブログ記事を読んで、現地のキャッシュレス決済にトライしてみてください!
作者の実体験を踏まえた記事
コロナ禍の収束後、作者は2024年と2023年に3回渡航し、それぞれ50回以上WechatPayとAliPayなど現金以外の決済をしました。うち2回は100%、全ての決済がキャッシュレスでした。
- 2024年9月 55回中55回(キャッシュレス率100%)
- 2024年1月 71回中71回(100%)
- 2023年9月 65回中54回(83%)
コロナ禍になる直前のの2019年時点でもキャッシュレス決済は広まっておりまして、ある程度使えるようになっていました。
- 2019年9月 49回中27回(55%)
- 2019年4月 85回中16回(19%)
中国での衣食住、娯楽、移動など、滞在中に起こるあらゆる支払いでWechatPayが使えることを直接この眼で見てきました。
体験を以って断言できますが、もはや、WechatPayはどこでも使えると言って過言ではありません。現金が使いづらくなってきている中国ではWechatPayは必須のツールです。
このように、中国を訪問して実際にキャッシュレス決済をして使い勝手や問題点などを自ら体験を踏まえて解説。皆さんの中国渡航に役立つ情報を提供していきます。
本記事の対象者
この記事では、主に次の方に向いています。
- 初めてWeChatPayでクレジットカードを登録する方
- クレジットカードをWeChatPayに追加登録したい方
- 登録後のトラブルについて知りたい方
- 日本でテストできるかどうか知りたい方
様々なニーズに対応できるようにWechatPayの登録について解説しています。
WechatPayに関する質問や疑問がありましたら、遠慮なく質問フォームからご連絡ください。作者がお答えいたします。
外国人のWechatPay普及を後押しする動き
コロナ禍を経てWechatPayが中国人の生活で欠かせないツールとして普及していて、私たちも滞在期間中にその恩恵を受けることができます。
ビザ免除で日本人の中国渡航が手軽に
短期滞在ビザ免除施策を強く推進している中国政府。2024年11月にとうとう日本もその対象となりました。
旅行や仕事、知人訪問などの目的での渡航であれば、30日以内ビザ無しで中国に滞在することができます。

これまで訪中者数はかなり限られていましたが、このインパクトは中国への関心が大きく高まる契機になるはずです。
WechatPayなど現地での滞在に必要なキャッシュレス決済も脚光を浴びるに違いありません。
中央政府が政策で大きく後押し
2024年春以降、外国人が中国へ訪問する際に困っていた決済環境について改善をするよう通達が中央政府から出されました。

この通知を受けて、地方政府もモバイル決済環境の整備に力を入れてきています。
登録できるクレジットカードの種類
WeChatPayにクレジットカードを登録することで、至る所にある加盟店でキャッシュレス決済が可能で、中国ではなくてはならない決済手段あることはお分かりになられたのではないでしょうか。
ここからは実際にWechatPayにクレカ登録を行う手順について詳細に解説します。
日本で通用している国際ブランドのクレジットカードであればいずれもWeChatPayに登録できます。
WechatPayに登録可能なクレジットカードの種類
- VISA
- MASTER
- JCB
- AMEX(AmericanExpress)
- DINERS
- DISCOVER
クレカ登録前に必要な準備
クレジットカードをWeChatPayに登録する前に必要なものがありますので次のものを用意してください。
登録前に必要な情報
- 日本の携帯電話番号
- クレジットカード番号
- クレジットカード裏面の3桁のセキュリティコード
- パスポートの顔写真掲載ページ
中国の携帯電話(国番号 +86)が必要かのように思われますが、SNS(ショートメッセージ)が受け取れる日本の携帯電話番号で問題なく登録可能ですのでご安心ください。
クレカ登録での使用ではできないこと
予備知識として知っておくとよいことですが、Wechatには元々次の機能があります。
- チャージ機能
- 送金機能
これらの機能は、中国の銀行口座に残高がある場合にチャージをしたり、お年玉をあげたりするなど、ユーザー間での送金に活用されるものです。
クレジットカードとの紐付けでは使えない機能ですが、短期の中国滞在であれば、特に影響はありませんのでご安心ください。
WechatPay クレジットカード登録手順
WeChatPayのクレジットカード登録に必要な項目を一覧にしました。次の手順が完了すればWeChatPayにクレジットカード情報が登録され、中国やWEBでの決済が可能となります。
WechatPayを中国で使うための第一歩 ~クレカ登録~
- WeChatアプリをインストール
- WeChatアカウントを登録
- 実名認証
- 個人情報登録
- 最初のクレジットカード情報を登録
環境が利用者により異なるので注意!
ブログ読者の方から多数問合せや質問をいただいておりますが、皆さんの話を聞きますと、実名認証がいつ、どの段階で必要なのかは、使う人によって異なることは分かりました。
必ずしも、アカウント登録後すぐに実名認証が必要となるとは限りません。クレジットカード登録後になるケースもあります。この順番にこだわりすぎずに、クレジットカード登録が済めばOKとお考え下さい。
登録時の画面表示
これから具体的に解説しますが、バージョンなどによりメニューの位置など微妙に変わる場合がありますが、基本的な流れや必要なことは同じです。
画面表示の言語
登録手順解説時で使用する画面の言語は中国語です。その理由ですが、日本語や英語表示に変更してもエラー途中の一部画面が中国語だったりするなど、完全対応しておらず安定しないからです。
漢字表記なので、中国語を学んだことがなくても日本人であればある程度分かる部分もあることから、中国語メニューを基準にして解説しています。
言語表示を変更する場合は、目次から「表示言語の変更方法」をクリックしてご確認ください。
WeChatアプリをインストール
WeChatPayを使うには、先に”WeChatアプリ”をインストールする必要があります。Google Play や App Storeで WeChat(微信)アプリをダウンロード、インストールしてください。

WeChatとWeChatPayの違いとは?
WechtPayは、LINEに相当する中国版SNSのWeChat(微信)アプリの中に含まれるキャッシュレス決済機能です。
現在、WeChatは様々な機能を有するスーパーアプリとなっています。イメージ的にはLINEアプリにLINE Payを追加したとすれば分かりやすいと思います。
インストール手順
Androidを例にインストール手順を示します。
WeChatアカウントを登録
続いて、WeChatアカウント登録を行います。日本の携帯電話番号でアカウント登録が可能です。
電話番号は中国から見た日本の番号ですので、+81(日本)90-1234-5678 といった番号で入力します。090の最初の0は国際電話をかけるとき略しますのでそのルールが適用されます。
携帯番号を登録すると、SMS(ショートメッセージ)が携帯電話に届くので、そこに載っている数字を入力して送信します。
最後に、利用規約やプライバシーポリシーの確認と同意をすれば、アカウント登録完了です。
クレジットカードは何枚必要?
基本的に1枚あれば事足ります。セキュリティとのバランスもあるので、多ければ多いほど良いということではありません。
何かの不具合で1枚が使えなくなることを想定して、2枚登録するというのもひとつの選択肢ですし、WechatPayでのクレカ登録は1枚にして、Alipayでも紐付して使えるようにする。といった、組合せを考えるのも有効です。
他の決済方法とのバランスを考える必要があります。【徹底解説】中国滞在中、支払方法は何がある?で解説していますので、よろしければお読みください。
IDとパスワードの種類
WeChatPayに登録する際に必要な情報は次の3つがあります。
- ”Wechat”のID
- ”Wechat”のパスワード
- ”WeChatPay”の支払パスワード
別のトピックでWechatとWeChatPayの違いを説明していますが、両者は別物ですので注意が必要です。
忘れないように注意が必要
機種変更などで端末を変えたり、ログアウトをしなければ、WechatのIDやパスワードでログインすることは実際には多くありませんが、それが故に「忘れてしまった。」となりがちです。
支払パスワードも後ほど画面を付けて解説しますが、中国から日本に帰ってきて長く時間が過ぎてしまい忘れてしまうケースが多発しております。
いずれも、次に中国へ行く前にトラブルの元となり、慌ててしまうことになりますので、十分に注意してください。
個人情報登録と実名認証
中国の法律により中国製アプリを使用する際には個人情報の認証を行わなければ機能を使うことができない、中国でキャッシュ決済をすることができない仕組みとなっております。
WeChatPayも同様です。必要な個人情報の登録ですが、「身分情報」(身份信息)メニューがありまして、「実名認証」と「個人情報」の二つに分かれています。
実名認証
先ず、パスポートの顔写真ページを送信して、運営会社による確認を経て、ようやく本人として認められます。中国語では「实名认证」(実名認証)と表記されます。
顔写真が鮮明でない、向きが傾いていたりなどの理由で、登録が進まないケースがあります。
クレジットカード登録可能後、私自身の事例ですが、最初のクレジットカード情報登録を行った後に、実名認証という流れでした。環境により登録を要する時点は異なります。
個人情報登録
中国語では「个人信息」といいます。これは二つに分けられまして、日本人にとって中国での唯一の身分証となるパスポートの情報を登録することと、その他の情報として、職業や住所などを登録する必要があります。
身分証情報(证件信息)
- 氏名
- 性別
- 国籍
- 身分証種類(パスポート)
- 身分証番号(パスポート番号)
- 有効期間開始日
- 有効期間終了日
「身分証」というのは、外国人にとってはパスポート(护照)を指します。番号や有効期間はパスポートのことを指すとお考え下さい。
その他情報(其他信息)
- 職業
- 住所
- 携帯電話番号
こちらは入力なくても実名認証がクリアできる場合があります。
登録完了の確認方法
実名認証と個人情報登録状況が済んでいるかどうか、確認できるメニューまでたどり着くには、何回かタップが必要となります。
「实名认证状态」(実名認証状況)の右側に「已认证」(認証済)が表示されればWeChatPayでのキャッシュレス決済が可能となります。
クレジットカード登録方法
では、最初のクレジットカードをWechatPayに登録する方法を解説します。
実名認証(本人確認)とクレカ情報を同時に登録するイメージです。メニューの全てが完全な日本語対応ではないため、中国語表示による説明とさせていただきます。
作者は既に登録しておりスクリーンショットを撮影できないため画像を載せることができないことについてご容赦ください。(どなたかご提供いただけると大変ありがたいです。)
メニューの表示言語を変更する方法
WeChatPayは元々中国人を対象としたキャッシュレスアプリなので中国語(简体中文)が標準言語ですが、在住外国人や海外からの利用も想定して多言語対応しています。
多言語対応しているWechatPay
WechatPayアプリでメニュー表示に対応している外国語は多数あります。主な対応言語は次のとおりです。
- 日本語
- 英語
- 中国語(繁体字)
- スペイン語
- イタリア語
- ポルトガル語
日本語や英語に表示を変更する方法
言語表示を「英語」と「日本語」への変更ですが、タップするだけで簡単にできます。
表示は完全ではなく、一部、翻訳の精度がいまいちな所がありますが、現地で使うには支障ありません。
クレジットカードを追加登録
最初のクレジットカードを登録した後に、2枚目以降のカード情報を登録したい、又は、クレジットカード情報を削除した後に、別のカード情報を登録する場合の手順を解説しています。
クレジットカード情報の削除
一度登録したクレジットカード情報を削除するための手順の詳細です。
①「我」「服務」「銭包」「銀行卡」の順にタップ
② 削除したいクレカの下4桁の番号が書かれている囲いの内側をタップ
③ 右上の「・・・」をタップ
④「解除绑定」(紐付けを解除)をタップ
「取消」は操作の取消しを意味しており、紐付け解除ではありません。左上端にある「✕」も同じです。
⑤「解绑银行卡」が表示されるので、6桁の支払時パスワードを入力
⑥ 選択したカードが削除されました

再ログイン&別端末でログインする方法
Wechatをログアウトしていない場合は、通常ログイン中になっていますが、次のふたつのケースについてはログインが必要です。
ログアウト後に再度ログイン
同じスマートフォンで、一度、ログアウトをしてしまって改めてもう一度ログインする場合や新しい端末にログインする場合の手順です。
参考ですが、次の画面はログイン画面の下方にあるメニューです。

こちらは「更多」を押すと出てくるメニューです。

別の端末でログインする
こちらは新しい端末を購入した後にのケースでWechatをインストールしてからログインする場合の手順です。
Wechatアプリの更新
過去にWechatアプリがスマホに入っている場合は、バージョンが最新かどうか必ず確認をしてください。古いバージョンですと、クレジットカード対応ができません。

登録済のクレジットカードで決済しようとした時に、スクショ画面のエラーメッセージ「インストールされているWeChatのバージョンは海外のクレジットカード登録に対応していないため、続けて操作いただき最新版へアップデートして下さい。」(日本語訳)が表示された場合、バージョンアップが必要というサインです。
「升级」(アップデート)がキーワードになります。これがあると「更新が必要なんだな」と読んでもらえればと思います。
海外クレカ対応後のバージョンは?
2025年1月現在は「V8.0.42」です。2024年5月時点も同じバージョンでした。2023年8月8日時点のバージョン「V8.0.40」で、7月20日にアップデートされたものす。
「检查新版本」をタップすると最新バージョンかどうか確認できます。「无更新」と表示されれば、最新です。
私は「V8.0.37」を使用しています。このバージョン以降であれば日本など海外のクレジットカードに対応したWechatアプリのバージョンだとお考え下さい。
Wechatアプリを更新する方法
既にアプリを入れている方の中には、下にある左の写真のように「インストールされているWechatのバージョンが低いので、この機能が使えません。最新のバージョンに更新してください。」という中国語のエラー表示が出る場合があります。

その場合は、その下にある「更新微信」(WeChatを更新)をタップして更新してください。真ん中の画面に転移しますので、「下载」(ダウンロード)をクリックしてください。
Wifi環境でない場合は、右端画面のようにダウンロード時の容量が多くなると注意が促されます。更新した時、約130MB必要でしたのでWifi又は4G/5G回線でアップデートしてください。
クレジットカード登録が終わった後
WechatPayにクレジットカードの紐付けが終わりましたら、中国で使うためのスタンバイはOKです。
日本でスマホ決済をするのと同じような感覚で、買い物や食事、宿泊、移動、観光、娯楽など様々な場面でWeChatPayを使うことができます。

とはいうものの、それで安心するのは少し早いかも。予め知っておくとよい情報がいくつかありますので解説します。
決済には現地のデータ通信環境が必要
WechatPayを中国で使うには、日本でQRコード決済を行うときと同様に、決済時にインターネットに繋がっていなければなりません。データ通信サービスが利用できることが必須です。
中国でのデータ通信に必要な環境や整える方法については、海外旅行・出張者必見!「Wifi・ローミング・SIM」徹底比較ガイドで詳しく解説しています。
オフライン決済サービス
日本では、2023年7月からPayPayがインターネットに繋がっていなくてもオフラインでも少額であれば決済できるようになりました。
後で通信した際に後追いで処理する仕組みでサービスを行っていますが、あとでWifiでつなげれば大丈夫です。
このサービスは大変便利ですが、中国のキャッシュレス決済ではそのようなサービスまでには至っていません。
中国でのWechatPayの呼び方
外国人向けには「WechatPay」という呼び名で広く通用しています。外国ではこの言い方がスタンダードですが、実は、中国国内ではそうではありません。
WeChatPayは英語名で、中国語では「微信支付」(Weixin Zhifu)といいまして、この中国語は覚えておくと便利です。
理由ですが、中国では「微信支付」と表示されているケースがほとんどだからです。緑色のロゴマークも同時に表示されています。アルファベット表示がないケースが多いです。

支払時の会話では「Weixin」と言えば通じます。中国語表記は「微信」で、日本語的な読みですと「ウェイシィン」です。この表現をぜひ覚えてください。
WeChatPayというフレーズは外国人が宿泊するホテルなどを除き、ほとんど使われていませんので、通じない場合が多いとお考え下さい。
事前に知っていると便利なミニ知識
渡航後知らないと後悔するまではいかないかもしれませんが、渡航前に知ると得する情報をお知らせします。
Wechatの決済手数料
1回当たりの支払額が200元(約4,000円)を超える場合は3%の決済手数料が必要となりますのでご注意ください。返金した場合は手数料は戻ってきます。
3%といいますと、ホテル代が500元でしたら、15元(約300円)と積み重ねると結構な金額になりますので、クレジットカード決済が可能であれば、支払い手段を変えることは有効な手段です。
関連用語の中国語での呼び方
中国では海外で発行されたクレジットカードを「国际信用卡」(国際クレジットカード)や「外卡」(外国のクレジットカード)といいます。
また、「银行卡」、直訳すると銀行が発行するキャッシュカードなのですが、ポイントがありまして、外国人が持つクレジットカードも含まれています。
WechatPayを中国現地で使いたい
WechatPayの中国での使用方法について詳しく知りたい方向けの解説ページ《WeChatPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)をご覧ください。
AliPay(アリペイ)に興味のある人は
中国では、もうひとつ、有名なキャッシュレス決済があります。「Alipay」(アリペイ・支付宝)といいまして、WechaPayと同様に広く使われています。
クレジットカード情報の登録方法に興味がある方は、中国でキャッシュレス決済《Alipay》クレジットカード登録手順(2024)を、使用方法について関心がある場合は、《AliPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)をご確認ください。
両者の違いについてはWeChatPayとAliPayの違いはどこ?で解説しています。
渡航前にWechatPayを日本で使うには
ブログ読者の方から「使えるかどうか心配なので、中国へ行く前に日本でWechatPayをテストで使うことはできますか?」といった趣旨の質問を多数受けました。
では、WEBで情報を得る際に中止すべきことや実際に日本で使えるケース、使えないケースそれぞれについて解説します。
日本人が日本でWechatPayを使えるか?
多くの方が関心があるこの問いに対する回答ですが、日本人はWechatPayを日本で使用することができません。
ただ、抜け道があるのがミソでして、それは後で説明します。
実際に決済をしようとした結果
日本のコンビニで決済しようとしたのですが、「施策により、中国の身分証で登録したユーザーのみ海外での支払が可能です。」(日本語訳)とメッセージが表示されました。

メッセージ内容の背景を解説
このエラー表示を分かりやすい言葉で解釈しますと、「運営会社の方針で、中国人の利便性向上のために日本など海外での使用は可能である。」ということが分かりました。
決済できない理由を解説しますと、前記以外のケース、具体的には日本人を含めた外国人が中国以外での使用ができないことが背景にあります。
つまり、運営会社が「日本人を含め外国人は中国でWechatPayが使えるがそれ以外の海外では使えない」という方針を採ってています。
WechatPay運営会社であるテンセTencentent)はクレジットカードと紐づけられたユーザーに対して、具体的には日本人を含む外国人ユーザーには、日本での決済をアプリの仕様上、認めていないということで、意図的にアプリの仕様上できないようにしているからです。
日本でWechatPayが使える店はあるか?
店舗で実際に使えるかどうかですが、ファミリーマートやセブンイレブン、ローソンといった日本のコンビニチェーンでWechatPayが使えるかどうか実際に試しました。残念ながら支払いはできず、失敗でした。
読者の方からも「コンビニで使おうとしたが使えませんでした。」といった同様のお便りが何件も来ておりますので、日本人は日本でWechatPayが使えないということが色々な情報を総合して間違いないことが分かりました。
ファミリーマートでの決済について
例として、ファミリーマートのバーコード決済の説明画像をご覧ください。あたかも日本人でもWechatPayを使えるかのように見えますが、残念ながらそうではありません。隣に「Chinese・中文」のメニューがあるのがその証拠と言えます。

他のサービスも同様ですが、こういった記述をされたケースが多いので、どういう趣旨で書かれた内容なのか注意が必要です。
使えるかどうか情報を見定める必要
WEBで検索すると「日本でWechatPayが使えます。」という趣旨の内容が多数出てきますが、安心してはいけません。普通に読まれるとその意味を誤解される場合があります。
理由は、主語が書いていないことと、そして、日本語で書いてあるためです。正しくは「インバウンドで訪日する中国人が日本で使える。」という意味で書かれているのです。
コンビニ以外のケースもあります。ホテルで「WechatPayが使えます」と情報があふれていますが、中国人観光客が来日して日本のホテルでの支払い方法として使えますという意味です。
WechatPayを日本で使う方法
クレジットカード登録を済ませて中国へ行く前にWechatPayが実際に使えるかどうかテストしたいニーズは多数あります。
では、日本人がどうすれば日本でWechatPayを使うことができるのかですが、WEBショッピングであれば使えるカースがあります。これから具体的な例を挙げて解説します。
日本でWechatPayが使えるケース
日本を出発する前にWechatPayが使えるかどうか確認できる方法はWEB決済です。インターネットなら物理的な障壁や国境はありません。
私自身が幾度もWechatPayで決済して成功したオンライン決済の事例を次の2つのケースを紹介します。
- 中国で購入したSIMカードのチャージ(充値)
- 鉄道の切符購入
- ホテルの予約
中国へ行く前に使えるかどうかを試す方法として有効です。
携帯電話番号のリチャージ
中国で買ったプリペイドSIMカードですが、残高をチャージするプリペイド形態での契約の場合、ゼロになる前にインターネットでチャージすることで電話番号を維持することができます。
2025年1月に購入したプロセスを開設した記事中国で購入した携帯電話SIMカードを日本で維持する方法をアップしましたので、よろしければ参考にしてください。
列車の切符を購入
列車での移動で切符確保のために、中国鉄道公式サイト「12306」サイトを利用していますが、支払いにWechatPayが使えます。

何度もするのはよくないのであくまでテストとしてに留める前提ですが、一度、安い区間を購入して、キャンセルするといったことをしたことがあります。
ホテルの部屋を予約
中国で宿泊するホテルを日本出発前に予約するのは一般的になってきましたが、WechatPayでの決済が可能であるケースが出てきています。
日本でWechatPayが利用可能なホテル予約サイト
- Trip.com
トラブルシューティング
作者の経験や質問フォームやメールでの問い合わせがあった事例を踏まえて、原因別に対処法をまとめました。
決済を拒否されエラーとなる
中国で突如、決済ができなくなる現象が発生する場合があります。不正検知エラーである場合があります。
備えるために事前にしておくことで未然に防ぐことができます。詳しくは《WechatPay》&《AliPay》決済トラブルを未然に防止する方法で解説しています。
個人情報の更新を求められる
「中華人民共和国の関連法規の要求により、個人情報を更新・補足してください。審査通過後、WechatPayが再び使うことができます。」という趣旨のメッセージが表示されました。
これまで入力した身分証情報やその他個人情報では、入力不足であると指摘されました。このメッセージが出た場合は、「开始完善」をタップします。

しばらくの間使っていなかった
中国に行っていなくて長い間使用していなかった場合に表示されるメッセージがあります。

スクショ画面の中国語表示を訳しますと、「個人情報の登録が不完全であるため、関連法令の要求に基づき、個人情報を漏れなく登録されれば支払できるよう制限を解除します。続けるには「提交资料」(資料を提出)をタップしてください。」という趣旨です。
個人情報の追加登録を求められる
過去に登録した情報があった一方で、次の画像のように記入されていなかった情報が4項目(緑の楕円で囲んだ部分)ありました。「待完善」と表示されている所で入力待ちの状態です。
必要な情報の項目に加えて、更なる情報を求められています。

「证件有效期开始」「证件有效期结束」は、これらの前に入力されている「证件」(身分証)の有効期間の最初の日と最後の日を選びます。
「住址」(住所)の登録ですが、2枚目以降のクレジットカード登録方法の「地区」(居住地)の項目と同じです。
残る4項目(「性別」・「身分証有効期間開始日」・「同終了日」・「住所」)すべてを登録したところ、制限が解除されて、登録したクレジットカードを使って中国の携帯電話番号へのチャージをすることができました。
クレジットカードの有効期限切れ
一般的に、クレジットカードの有効期間は発行後5年間です。実は私も経験したのですが、ちょうどクレカの有効期限が切れた後にWechatPayを使おうとしました。
ところが、決済時に「あなたのカードはの状態は正確ではありません。期限が切れている可能性があります。銀行へご連絡ください。」(你的银行卡状态不正确,可能已过期,请联系银行)という趣旨のエラーが表示されました。

日本語訳は「登録されているクレジットカードの状態が正常ではありません。有効期限が切れている可能性があります。発行会社へ連絡してください。」という趣旨です。
「银行卡」は直訳すれば銀行カードですが、この場合はクレジットカードのこと、「过期」がポイントで「期限切れ」を意味します。
仮に、番号が同じでも、有効期限やカード裏のセキュリティコードが変わりますので、クレジットカード情報は変更しなければなりません。
ただ、中国語のメッセージ表示のとおりクレジットカード発行会社へ連絡するに及びません。クレジットカード情報を削除して、再登録すれば問題ありませんのでご安心ください。
パスポートの更新
有効期間が10年のパスポート。新しいものになったらどうなるでしょうか?クレジットカード情報と同様に、身分証情報として、有効期限も含めて登録されていますので、決済できなくなる。一時的に使えなくなる恐れがあります。
質問は大歓迎!
WechatPayを導入するにあたって、エラーになったり、登録できないなど、問題が発生する場合があります。質問や疑問は歓迎しますので、遠慮なく質問してください。
中国語が分かりますので、メールが届いた後、スクリーンショットを返信で送っていただければ、より精度の高いアドバイスができます。日本語や英語での表示を中国語に変更する具体的な手順は「表示言語の変更方法」をご参照ください。
中国旅行&短期滞在メーリングリスト
オンライン申請のコツや観光ビザ申請に必要な書類など、知りたいことを尋ねたり、尋ねられたり・・・。情報交換のためのコミュニティを立ち上げ。関心のある方はぜひエントリーを!
ニュースレター「中国渡航ナビ」
現地での滞在をより充実させたい、中国旅行をより楽しくしたい、そういったニーズに対応するため、ニュースレター「中国旅行ナビ」(ナビゲーター)を皆さんへお届けします。
WechatPayに関する質問集(FAQ)
解説をお読みになられた方から問い合わせをいただきました。その中で皆さんにお役に立つ内容があるかと思いますので、よくある質問として、Q&A方式(Qは「問い」Aは「答え」)でまとめたページを別で設けました。詳しくは《WechatPay・AliPay》困った時のQ&Aをご覧ください。
まとめ
コロナ禍前は、中国に銀行口座がなければWechatPayは使えませんでしたが、2023年7月に海外のクレジットカードとの紐づけができるようになり、私たち外国人にとって、中国でのキャッシュレス決済のハードルが下がりました。さっそく登録して、9月に実際に使用することができました。
2024年1月と同年9月の渡航では、全ての決済がWechatPayなどキャッシュレス決済で済ますことができ、大変便利でした。
中国での滞在をより快適に、楽しくするために、WeChatPayへのクレジットカード情報の登録は欠かせません。現地でのキャッシュレス決済の敷居が少しでも低くなって便利さを知っていただければとても嬉しいです。中国でのキャッシュレス体験を最大限に活用できる一助となることを願っています。
作者プロフィール

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
-
1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
旅先での中国語会話を実践して、通じる中国語を教えることにも取り組んでいる。中国語に堪能でVIP通訳に従事したことがあり、訪日視察団のアテンドをしたことも。経験を活かして、コミュニケーション促進のための中国語も含め講師として教えて6年超。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、いただいた質問に対応したり、いただいた情報をブログや動画に反映している。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
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ウィチャットペイですがクレジットカードを追加したのですがサービスの欄がでてきません。ネットを見て「設定→全般→ツール→Weixin Pay」⇒有効になってるか確認してくださいとありましたが有効になっております。
ヘルプセンターに電話しても加盟店のヘルプセンターで利用者ではないと断られたそうです。
来週早々に子供が1ヶ月中国に短期留学するため困っております。
解決法をご教示いただきたくよろしくお願いいたします。
Wechatのメッセージに実名登録やパスポート写真のアップロードを求める趣旨のメッセージが届いていないかどうか確認してください。
メニューを日本語から中国語(简体中文)に変えて「发现」→「扫一扫」でスキャン画面が出るかどうか、又は、日本語から英語に変えて「Discover」→「Scan」にしてスキャン画面が出るかどうか試してみてください。
ヘルプセンターですがどちらの電話番号でしょうか? 具体的にお示しいただけないでしょうか。
ご回答ありがとうございます。
上記、方法で試してみます。
サポートセンターの電話番号は「03-5501-4403」にいたしました。
ウィチャットも同じ番号でした。
よろしくお願い申し上げます。
03からの番号ですが、日本でWechatPayやAliPayサービスを展開する会社でそのサービスを利用する企業や個人事業主が問合せする際の番号でして、サポート電話ではありません。
サポートダイヤルはどこかですが、公式ホームページ(https://kf.qq.com/)に記載があります。
95017(大陆地区) +86 571 95017(海外及港澳台地区)
要は、日本から国際電話をかけてください。ということです。
中国語メニューの場合ですが、WechatアプリからWechatPayに入っていただき、「我」→「设置」→「帮助与反馈」→「意见反馈」の順番に進みますと「WeChat Help Center」というタイトルのWEBフォームがありまして、Wechat ID 又は E-mail で連絡が来る仕組みとなっております。
こちらも、ご案内頂いた方法でスキャン画面が出てきました。
ありがとうございます。
クレジットカードの追加はあいかわらず、サービス欄が出てこず、前に進まない状態です。
とりあえず、カード1枚は登録できております。
一度ログアウトして再ログインしたらどうなるか、駄目なら、表示言語を中国語簡体に変更して「服務」が表示されるかどうか、アプリが古いならバージョンアップする。これらを順番に試してみてどうなりますでしょうか?
2月下旬に中国に1ヶ月ほ大学の実習に行くのですが事前にWechatPayにクレジットカードを登録して利用可能か国内の店舗で使用したのですがエラーになって利用できませんでした。
日本人はWechatPayの利用は日本国内では利用できないのでしょうか?
仕様上、海外のクレジットカードで登録したユーザーが日本の店舗で利用できないようになっています。私も検証しましたが同じでした。エラーが出るのは正常ですのでご安心ください。WEBサイトでSIMカードのチャージや鉄道の切符を購入する形でテストは可能です。