旅の移動手段(長距離編)
前回、短距離編ということで近距離移動で使う移動手段について紹介しました、今回は長距離移動について触れたいと思います。鉄道は別でお話しします。
1. 航空
中国はカナダやアメリカ並みの国土面積を有していますので、数百キロを超える長距離移動の主力は飛行機となります。
E-ticket(電子チケット)が出回るまでは、紙のチケットを入手しなければならなかったため、手配が困難でしたが、今は、日本に居ながら手配するハードルがかなり下がり、旅の計画を立てやすくなりました。
数千キロの移動があるため、鉄道だと車中1泊2泊必要なところが、数時間で移動できる手段として重宝します。
運賃が高いのが難点で、格安航空券もありますので、いかに使いこなすかで旅の費用が変わってきます。
私の場合は、マイレージの特典航空券で遠距離移動したり、例えば、国際線航空券を北京乗継で西安まで購入するといった買い方で、別々に購入するよりも安くなるようにしています。
日本では上位クラスしか機内食は出ませんが、中国では、1時間以内の短いフライトを除きエコノミークラスでも機内食は出ます。朝はお粥が出る場合があったり、面やご飯ものなど、美味しいかどうかは別として、旅の楽しみのひとつです。
2. 長距離バス
広い中国、鉄道だけではカバーしきれない地域が多数あります。そういった所も含めて、縦横無尽に路線が広がっているのが長距離バスです。
他方、沿岸部からシルクロードの西の彼方まで3,000km以上の距離を数日で走るという、気が遠くなりそうな便も存在します。
同じ省内の都市間は路線としては太いので、本数も期待できますが、省を跨がる移動や小さな町へ向かうバスは本数はめっきり少なくなります。
省都クラスですと、市の中にある県クラスの町へ向かう便もあり、地名を見るだけで目がまわりそうです。
数百キロで1日で踏破するバスは、基本座席で、そうでないバスは寝台バスとなります。後者は日本では全く見かけませんが、中国では標準です。
3列で2段寝台が数列並ぶもので、1人が何とか寝ることができて、足は乗り上げる感じ、荷物は大きいとトランクに預けなければなりません。
窓の配置などの関係で、景色を見るには位置が良くないといけませんし、昼間の過ごし方に難があると思います。
長く走るバスは、途中トイレや食事を兼ねて、ドライブインや食堂や売店がある場所で休憩する場合が多く、トイレはこの間に済ますのが無難です。
でも、ご安心ください。中国語を少しでも話せれば、親切な運転手なら途中でも止まってくれます。ですが、トイレがない場所が多いため、露天での用足しになります。気にしていたら膀胱炎になりかねないので、郷に入れば郷に従えということで、考えられるとよいのではないでしょうか。