《AliPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2023)
旅行や仕事などで中国を訪問して、滞在中にAliPay(アリペイ・支付宝)を使う具体的な決済方法や使用できる場所、現地で実際に使用したケースを例に解説します。
アリペイを現地で使用するには、先にクレジットカードの登録が必要です。その具体的な方法や手順を「中国でキャッシュレス決済《Alipay》クレジットカード登録手順(2023)」で写真付きで解説しています。
中国で知られる2大キャッシュレス決済のひとつであります、WeChatPay(ウィーチャットペイ・微信支付)に興味がある方は、「中国でキャッシュレス決済《WeChatPay》クレジットカード登録手順(2023)」、「《WeChatPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2023年10月)」をご覧ください。
使用可能な場所
AliPayは、レストラン、カフェ、デパート、スーパーマーケット、ホテル、美容院、薬局、観光地など、使える場所はたくさんあります。
こちらには記載がありませんが、市内を縦横無尽に走る路線バスでも個別にQRコードを呼び出すことで交通系ICカードと同じように使うことができることが特徴です。

2023年9月に中国へ行ったときに、町中を歩いていて、店舗で使えないところはないのではないかというくらいQRコードの表示がたくさんありました。もはや現金と変わらないくらいの普及度合いでした。
移動手段ですと、高速列車や飛行機はもちろんのこと、地下鉄や路線バス、レンタルサイクルサービスでも使えるなど、日本とは比べものにならない普及の広がりを見せています。
24時間無人コンビニでもアリペイが使えます
冷蔵庫を開閉して飲み物が買えるものがありました。左側の「扫码开门」(QRコードをスキャンして扉を開ける)と書いてある所にアリペイのロゴがありますので、決済可能ということです。4元や5元でジュースなど飲料を買うことができます。

ショッピングもしかり。写真にあるように自販機での決済も対応したり、コンビニや個人経営の小さな商店でも当たり前のように使えます。デパートや観光地にある土産屋などあらゆる小売店で対応しています。
「できること」「できないこと」
他のユーザーに対する送金や残額に対するチャージができないのはWechatPayと同様ですが、クレジットカードを紐付けすれば飲食店や店舗での決済で使えますので、基本的にそれが故に困ることはありません。
支払時の使い方
支払う時には次の2種類の方法があります。
「店舗に置かれた紙のQRコードをスキャンし、金額を入力して、相手に見せて決済する方法」と「自分のスマホでQRコードを表示したものを相手がスキャンする方法」
事前にしておくこと
最初にアリペイを使用するときには、アクティベートが必要です。具体的には「規約を読んで同意する」というプロセスです。
① QRコードをスキャン、金額入力し相手に見せ決済
店舗など、QRコードがプリントされた紙やラミネート、シールなどが吊るされていたり、ガラスに貼られていたり、スタンドのように立っていたりする形であります。
アプリの「扫一扫」(スキャンする)でそれらQRコードを読み取らせます。スキャン後、支払金額を入力して支払うやり方です。2023年9月に中国で滞在した時に使用したときの大半はこちらの方法でした。また、現地で観察していましたが、こちらの方が圧倒的に多かったです。
実例紹介 ~アリペイのQRコードをスキャン~
写真では江西省南昌の街中で売っている露店です。子供に母親がサトウキビ汁を買おうとして、スマホ決済をしようとしている光景です。緑色の○がアリペイのQRコードで、スマートフォンを近づけて読み取って、金額を入力して決済します。

② QRコードを表示したものを相手がスキャンし決済
店舗であれば、QRコードを読み取るリーダーがありますので、スタッフが読み取って決済完了する流れですが、具体的には「收钱/付钱」(受取/支払)を選び、QRコードやバーコードを提示して、相手側がこれらをリーダーで読み取るやり方です。


路線バスの場合は読み取る人がいませんので、画面を表示させたものを、自分でバス備え付けのリーダーに読み取らせる形があります。
決済で優先的に使うカードの変更
アリペイでは、クレジットカードや銀行口座と紐付して決済するのですが、決済する際にどれを使用するのか優先順位を決めることができます。そこで「收付款」の画面での変更を例として説明します。
決済手数料
1回当たり200元以下は決済手数料は無料で、200元を超える場合は手数料3%が必要です。WechatPayと全く同じです。手数料の支払が生じた場合、キャンセル時は支払額に応じた手数料が戻ります。
こちらはアリペイが徴収する手数料ですので、クレジットカード会社が徴収する元払いに関する手数料は少し高いレートで取られるものとお考え下さい。いわば手数料の二重取りになるということになります。
利用限度額
1回当たり3千元までの決済が可能で、1ヶ月5万元です。WechatPayの利用限度額とは微妙に異なります。外貨と人民元とのレートについては、各クレジットカード会社が設定したレートで換算されます。
日本円で3,000元はレート1元=20円とすれば6万円ですが、高価な商品やお土産を買わなければ、そこまで消費することは少ないのではないでしょうか。
ビジネスでしたら、数人の食事代をまとめて支払うといったケースですとそうはいかない場合がありますので、注意が必要です。
クレカ紐付け解禁後の決済実績(2023年9月)
2023年9月にコロナ後初めて中国へ行きました。2023年7月21日にアリペイが外国のクレジットカードとの紐づけを開放してから2ヶ月を経ない時期にその効果を享受することができました。
実際に使用した店舗などの種類ですが、次のとおりなのですが、挙げてみると結構いろいろありました。
アリペイで現地で決済した実績
- 飲食店(店内・テイクアウト)
- 宿泊代金
- 足裏マッサージ代
- 大型スーパーマーケット
- 商店
- 路上営業の露店
- 公園で営業していた理髪店
- 路線バス
- 地下鉄(北京・南昌)
全ての店舗で使えるといって過言ではない
滞在中の決済回数32回で、旅行全体で支払いした回数のうち55%をAliPayが占めました。飲食店で使用した割合が最も高く、飲み物を買ったりする時にも使っていました。
決済した場所ですが地方の中都市や郊外の県クラスの区も含まれています。入ったお店で「使えません。」と言われたところは1ヶ所もありませんでした。
中国スイーツのテイクアウトにもアリペイは使えます
こちらは江西省南昌市の中心部の路地にあります、古くから開いている手作りお菓子のテイクアウト専門店です。

物価高で値上げも進んでいる中で、今でも2元で甘い中国お菓子が買えるのはうれしかったです。「白糖糕」(甘いお餅)と「大麻团」(ごま団子)とテイクアウトし、アリペイで支払いました。

公共交通機関でも普及が進む
変化を感じたのは、交通機関使用が広まっていたことです。バスや地下鉄では券売機で切符を買ったり、交通系ICカードで読み取ったりするのがスタンダードでしたが、第三の決済手段として、アリペイは着実に勢力を伸ばしています。
地下鉄の改札をアリペイで通る
南昌地下鉄では、アリペイのQRコードを表示して、緑の○の部分にリーダーがあるので読み取らせれば、改札を抜けることができます。

到着駅でも同様に、表示したQRコードをスキャンすれば出ることができて、運賃が控除されるという仕組みです。
決済明細
帰国後、クレジットカード会社の明細を確認しました。それを見やすいように編集したものが次の画像です。見て分かりますように、日本で発行されたクレジットカードを紐づけて決済したものが全て計上されています。略称にあるCNYは中国元のことです。
決済毎に計上されますので、2元や3元といった少額決済が多くて、9日間の滞在でAliPayとWechatPayで40件以上ありました。レートは1元=20.8元程度で換算日によって上下があります。
コロナ前もアリペイでWEB決済ができた
実は、日本での支払いもできます。コロナ前の話ですが、携帯電話のチャージや12306の鉄道切符代の決済には成功しました。
日本で発行したクレジットカードでの登録(紐づけ)が可能な時とそうでない時がありました。私は数年前から何度もチャレンジしていますが、うまくいかない場合が多ったのです。
これが、2023年7月のクレジットカードが登録可能となったことで大きく改善されました。
質問や疑問は遠慮なくどうぞ!
AliPayでクレジットカードとの紐づけが済んで、現地で使用する時、した後に何らかの問題が生じるなど、疑問や質問がありましたら、遠慮なく質問してください。中国語が分かりますので、スクリーンショットをメールで送付いただければ、より精度の高いアドバイスができるかと思います。