中国旅行に現金は一体いくら必要か?
個人で中国旅行に行くときにいくら現金を持っていけばいいのか?と悩む方がいらっしゃるかもしれません。ここでは具体的な数字を出して1日当たりいくら必要かを解説します。

結局のところ、1日にいくら費用は必要か?
元を全く持っていない場合、日本円で考えるのですが、「1日使用を想定する旅行費用×滞在日数×1.5倍」を想定されると分かりやすいです。
例えば、5日間の北京旅行へ行くとします。1日当たりの旅行費用が10,000円であれば、10,000円×5日×1.5倍=75,000円となります。
為替レートの変動がありますが、目安としては、1元=20円ですので、10,000円は500元と考えると分かりやすいです。
宿代は格安で行くのであれば、1日200元とすれば、4,000円で済ますことができます。
キャッシュレス普及前の具体的な内訳
これは宿泊費込みなのですが、費用の中で宿泊費や交通費が占める割合が高いため、事前支払済であれば、1.5倍を1.0にしていただいて構いません。日単価を下げてもよいでしょう。何度か行かれると、そういった調整も可能になります。
中国旅行70回の経験則に過ぎませんが、私は10日前後の旅行で、日本円現金《20,000円》、元現金《1,500~2,000元》を持参しています。少ないと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
そのまま真似をすれば言いわけではありませんが、銀聯カード、クレジットカード、微信(Wechat Pay)や支付宝(Alipay)といった別の決済手段と元口座、元現金を持っているからです。
どのような滞在をするかによって、1日に必要な旅行費用がことなることは、「個人で中国旅行するときに必要な費用を旅歴30年の経験者が解説」で詳しく話しております。
では、キャッシュレス普及後は・・・
2023年9月に4年ぶりに中国へ旅行に行きました。日本ではクレジットカードやスマホ決済など多様な手段がありますが、中国ではスマホ決済が強すぎて、現金がかすめて見えてしまうくらいになりました。
そこで、現状を踏まえて、持っていくお金の内訳を変更しました。日本円は現金20,000円、中国元は200元、スマホ決済(WechatPay&Alipay)としました。
中国元現金の比率が下がったのは、スマホ決済がほとんどの場所で使えるためでした。前回2019年に旅行に行ったときに便利さを享受したのですが、まだハードルが高い状況でした。しかし、2023年7月にスマホ決済が日本のクレジットカードとの紐づけを解禁したため、大きく舵をとって構成を変更しました。
中国でどのような種類の支払方法があるか詳しくお知りになりたい場合は、中国旅行、現地での支払方法は何がある?をご覧ください。
スマホ決済について知りたい方は
別の記事でスマホ決済の詳細を解説していますので、関心があればご参照ください。
「中国でキャッシュレス決済《WeChatPay》クレジットカード登録手順(2023)」
「《WeChatPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2023年8月)」
「中国でキャッシュレス決済《Alipay》クレジットカード登録手順(2023)」
続いて、持参する現金にも影響する要素を個別に紹介します。
旅行費用に大きく影響する要素
旅行費用は年々上昇傾向にあります。為替レート変動をはじめとして、中国ではインフレにより食品やサービス料金が値上げするといったことがありますし、都市と地方での物価格差もあります。
10年前が懐かしいくらいで、同じスタイルで旅をしたとしても、旅行費用に差が出ています。そこで、具体的な要素についてお話したいと思います。
円安
2022年以降、円安が進んでおり、1元=20円に換算さいなければならない状況にあります。1元=15円の頃に旅行した時と比べると、3割以上円の価値が下がったことになります。
中国旅行費用のトータルに最も影響する要素の一つで、物価上昇とのダブルパンチとなり、5割くらい高くなったのではないかと思ってしまうくらいです。
物価上昇
物価ですが、同じものを買うにしても、所得格差があるため、大都市と田舎の町では大きくことなることを認識しておいくとよいでしょう。
例えば、1本1元だった油条が2元になるといったインパクトがあるもので、1.5倍とか、2倍上がることもあり得ます。
なぜかといいますと、1.3元といった端数が含まれている値段で売ると、お釣りを1角硬貨や札が必要となり、現金流通量が減ってきており、用意するのも面倒というのが経営者の本音です。
バスの運賃は1元が当たり前だったコロナ前の10年でしたが、これが2元が標準になるでしょう。
これも中間で料金設定しないのは、同様に、現金での支払が以前よりも困難となってきているからです。
値上げ幅が1元単位でくるとなると、レート上昇よりも上昇率が高いため、塵も積もれば山となって、総費用に影響してきます。
宿泊料金
旅行費用のうち、航空運賃を除くと、最も高い割合を占めるのが宿泊料金です。数百元のホテルであれば、数はたくさんありますので、選ぶのには困りません。
しかし、安宿はそう簡単ではありません。
地方都市で30~40元の安宿に泊まっていましたが、北京近郊の区にある宿でも80元以上するのが標準で、探してようやく50元の宿が見つかったくらいで、北京ではハードが差ほどでなくても100元以上の宿が普通になっています。
観光地入場料
2000年に入ってから世界遺産に指定されるような観光地の入場料は入場料が観光地の格を表すような感じで3桁が当たり前のようになりました。日本のUFJやディズニーランドに入場するくらいの400元くらいの入場料は珍しくはなくなりました。
一方で、博物館や公園など、以前は有料だった所が無料化するケースが増えてきており、私たちにとっても利用しやすくなっています。地元の人たちの生活を垣間見る場所として公園は外せません。
選び方によっては旅行費用に占める割合は高くなることがあります。
移動費用
交通費はまとまったお金が必要になる部分です。国際線往復は日本での支払いとなりますが、中国国内線の航空便や鉄道は、手配方法によっては出発前に手配することは可能ですし、鉄道の切符は現地でも購入可能です。
国内線 >≒ 高速鉄道 > バス > 一般鉄道
運賃の高さでは、上記のとおり、国内線は割引運賃であれば高速鉄道と拮抗するレベルに下がります。高速鉄道はごく一部を除き割引はありません。
一般鉄道ですが住民の大切な移動手段であるため、インフレが続く中でも、比較的安い運賃で移動できることは今でも変わりません。
バスですが、ネットで調べますと、一般鉄道よりも高いケースが多く、以前は安い印象があったのですが、鉄道がある場合は、鉄道を利用して移動費を安く抑えています。
燃油サーチャージ
航空運賃に燃油サーチャージを盛り込まなければならなくなってから10年以上が経過しました。できる限り安い時期に行きたいとは思いますが、それを優先すれば、いつまで経っても中国へは行けません。
原油価格に連動するため上下があり、高騰すると片道1万円では済まなくなってしまいます。下手をすれば、航空運賃と同じくらいになりかねない負担ですので、旅行費用に織り込まなければならない費用です。
空港使用料
空港使用料は空港税、空港旅客サービス使用料などと称されるもので、ここ10年で日本発は主要空港で徴収するようになりました。羽田、関西、中部は3,000円弱、那覇は1,000円など、ばらつきがあり、無料の空港もあります。
日本航空 国際線旅客サービス施設使用料・旅客保安サービス料および国内線旅客施設使用料について
https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/airport/psfc/
中国の場合は、長らく、1区間当たり、国際線90元、国内線50元と設定されています。円安の情勢のなかで、以前は国際線は1,500円しなかったのが、現在では、1,8000円程度と円換算すると上昇しております。
直行便利用でも、日本発と中国発で5,000円必要となりますので、ばかにできません。
航空保険料
燃油サーチャージ程の負担ではありませんが、これも確実に必要な費用です。ANAですと、日本発券は1区間500円、海外発は5ドルです。円安ですと為替レート差が大きく生じます。
参考リンク
他にも直下にある関連リンクも参考にしてください。
具体的な必要額を知りたい場合
もし、投稿の一番下にある、「コメントフォーム」でご質問いただければ、自分の旅行スタイルに応じて、適した計算式や数字が得られるように具体例を示すことができますので、ご希望の方は遠慮なく書き込んでください。