モバイルデータ通信環境の確保手段・中国編
旅行や仕事などで中国へ行った時、スマホなどモバイル機器を使いインターネットへアクセスするために必要な現地でデータ通信をする手段を解説します。
海外データローミング
キャリア大手3社(NTTドコモ、au、SoftBank)やサブブランドには海外データローミングサービスがあります。具体的にどこが使えるかについては、別の記事にまとめましたので参考にしてください。
例えば、docomoですと、オプションとして、「世界ギガし放題」がありまして、1日2,980円、国・地域限定割プランなら、3日間は2,480円、7日間で5,280円、15日間で11,280円です。
中国でデータ通信に便利な日本のローミングサービス
優秀 ahamo
次点 楽天モバイル、au「世界データ定額」
ahamo
結局のところ、サブブランドも含めて、中国でモバイル通信をする場合、最も使い勝手がいいのは「ahamo」です。
基本プラン自体が海外ローミングに対応したものになっていて、手続も不要で、設定も簡単です。他社はオプションで申込が必要なケースが多いですが手軽に使える点が突出しています。詳しくは別の解説で紹介します。
楽天モバイル
次点としました楽天モバイルのプランですが、月々3,278円ととっており、ahamoと同様に、基本プラン料金のみで国際ローミングが利用できます。
通信量については海外では月2GBまでという制限があります。Rakuten Linkを使えば、中国から日本の電話番号へ通話をする場合でも無料になるメリットがあります。iOSといったOSによって適用されない場合があります。これは他社にない特徴です。
au「世界データ定額」
UQ mobileやpovoと共通の外国で使える定額データ通信サービスです。
早割制度がありまして、24時間690円で、1日から30日まで利用可能で、事前予約が必要です。事前予約しない場合は、24時間980円、1日から8日までの利用となります。
滞在期間が4日以内であればはahamoや楽天モバイルよりも料金が安くなるので、選択する余地はあります。
Wifiルーター
空港や宅配で日本出発前に手配することが可能です。レンタルですとSIMカードの手配が不要でありますし、購入ですとSIMカードを確保する必要があります。リュックやデイバックなどに入れておいた状態でも、ワイヤレスでデータ通信が可能です。

プリペイドSIM
日本で商品化しているSIM
1元=20円時代の現在、1,500円は75元、それを8日で割れば、1日当たり9.375元です。購入先のサイトによってはポイントが付きますので、実質的にはもっと安くなります。
説明は日本語で、サポートは購入先を通じて確認するという形です。設定情報はよく確認された方が無難です。

出発前に通販で購入して、2023年9月に現地で使おうとしたところ使えませんでした。
サポートに確認したところ、まだ使用していないということが判明しました。次回行ったときにどうだったかについてもレポートしたいと思います。
香港SIM
香港で販売しているSIMカードのことで、香港やマカオ、中国本土で使うことができる使用可能日数に制限があるプリペイドの現地SIMです。
手頃な価格ですと使用開始後の有効期限が5日間、8日間、30日間のものがあります。
例えば、前後の週末を挟んでの旅行ですと2日+5日+2日で9日間ですので8日間のものですとぎりぎり足りません。AmazonなどWEBで探しましたが、2ヶ月、3ヶ月有効といった長いのものは見つかりませんでした。
現地SIM
中国に着いてから現地のキャリアショップへ行き、SIMカードを購入する方法です。月数元から数十元で維持する必要があるのがネックです。スマホ決済を使って日本からでもチャージは可能です。難易度が高い手段ですが、挑戦する価値があります。

現地Wifi
現地の人々のニーズが高いため、ホテルやユースホテレスなど安宿では、速度の違いはありますが、どこでも導入されていて無料で提供されているのがスタンダードです。
2023年9月に北京、江西、福建を旅行しましたが、それぞれの宿泊先ではいずれもWifiが使えて、無料でした。

1日に必要なデータ通信量は?
統計(※)によると、スマートフォンを利用している人のデータ通信量の平均は月あたり約11GBなのですが、中央値は3GBであり、利用者の78%が10GB以内です。平均が高いのはヘビーユーザーの使用量が反映されているためで、月3GB以内のライトユーザーが多数を占めています。
滞在先の中国で、地図やWEBサイトを見たり、切符を手配するといった使用方法であれば、1日1GBあれば足りるデータ通信量です。
バックグラウンドでアプリが動いており、少しずつ消費しますので、バッテリーと同様に、アプリを使わなくても消費量がゼロということはありません。
但し、動画を見るとなりますと、通信量が爆発的に増えますので、平均使用量とは離れた数字になるはずです。
※ MM総研 携帯電話の月額利用料金とサービス利用形態(2023年1月)
データ通信量の確認方法
同じアプリを日本と中国で使用すると、使っているアプリの機能では、月別使用量の集計が合算になってしまい、視認性が悪くなります。そこで、2023年9月の中国旅行では、日本国内と中国では使用するアプリを変えて解決しました。
My Data Manager
中国で使用する時のみ、アプリの「強制停止」を解除しました。ただ、アプリ開くと自動的に強制停止が解除される仕様です。

通信料モニター
日本から発つ前に「強制停止」にして、自動的にアプリが開かないようにしました。日本へ帰国後、元に戻して使用を始めました。

まとめ
中国でデータ通信ができるようにするには日本で予め手配して準備する場合と、中国現地で確保する場合と大きく分けて2通りあります。
現地でのデータ通信でモバイルは旅行や仕事で中国で滞在するときには必須の環境です。楽しさを倍加させるためにも、確保されてみてはいかがでしょうか。