【最新】モバイルバッテリー中国国内線機内持込禁止とその対策提案
中国国内線の飛行機に搭乗する方は要注意! 6月28日から「3C認証」をされていないモバイルバッテリーの中国国内線の機内持ち込みを禁止する措置の実施が始まりました。
国内線の安全検査に未認証のモバイルバッテリーを持ち込みますと面倒な手続きをしない限りは回収となり、実質的に没収されます。
報道だけでは得られない機内持ち込み禁止に関する情報の ”続き”、具体的な対策 ”どうすればよいか?” に重点を置いて深掘りしていきます。

記事を執筆した筆者紹介
”中国旅行ドットコム” では、旅行経験豊富な筆者 "旅人@中国旅行一筋30年" が独自の視点に加えて、中国語での情報収集力を駆使して、中国旅行や業務渡航など短期滞在に役立つ情報を発信しています。
急な発表でしたので、本記事では先に速報としてアップして、解説だけでなく、写真を織り交ぜつつ、中国との付き合いが長い筆者による対策の提案を加えた、実際に役立つ構成にまとめました。
公式内容の一番重要な部分って何?
この措置は中国政府部門である中国民用航空局(民航局)が急きょ正式に打ち出した施策で、公式発表にある赤色下線部分が一番重要で、その日本語訳は次のとおりです。

「航空機の運行上の安全を保障するため、中国民航局は6月28日から旅客が3C表示のない、又は、3C表示が不明瞭なモバイルバッテリーの国内線機内への持ち込みを禁じる。」
(翻訳:旅人@中国旅行一筋30年)
”3C”という固有名詞が登場しましたがは別項で解説します。
キーワードは、”3C标识 ”、”3C标识不清晰” の2点です。标识は標識にあたる中国語です。”不清晰”ですが、はっきり表示されていない、不明瞭という意味です。
Youtube動画で解説や対応策を配信中
緊急発表を受けて、急きょ解説動画を作成して持込禁止措置実施開始当日の6月28日中に公開しました。興味ある方はぜひご覧ください。
動画やブログへの筆者(旅人@中国旅行一筋30年)へのコメントや質問、チャンネル登録をお待ちしております!
民用航空局「公式発表」背景解説
公式発表の中国語全文がこちらの画面となります。これを読み解きますと、発表したのは実施2日前の6月26日(水)13:00過ぎです。
こうなった背景ですが、今年に入ってから中国国内でモバイルバッテリーが機内で発火するといった事故が多発していることや製造メーカーによるリコールが頻繁に起こっていることがあります。

日本でも知られているメーカーAnker(アンカー)をはじめとする中国の大手モバイルバッテリー製造メーカーによるリコール(回収)が相次いでいますが、大手メーカーでも安心できないことを意味します。
製品自体の品質について、日本では問題になることは少ないのが現状ですが、中国では品質問題は日常的に取り上げられる関心事項です。モバイルバッテリーに限った話ではありませんが、日本人が思っている以上に不合格品が出回っているのです。
当局としては、偶発的な発火、爆発事故が飛行機の機内で起きると大変な事故に繋がりかねないため、安全対策上必要と判断されたと分析しています。
国際線は規制適用外
緊急発表の内容はあくまでも中国国内線に限定された規制で、中国と海外の都市や香港、台湾、マカオを結ぶ国際線では適用されません。
日本と中国の都市との単純往復であれば、モバイルバッテリー持ち込みは可能で、旅行や出張には影響しませんのでご安心ください。
日本から3C認証されていないモバイルバッテリーを中国へ持ち込むことは物理的に可能です。
モバイルバッテリー以外は適用外
では、スマートフォンやワイヤレスイヤホンなど、バッテリーが内蔵されている機器はどうなのでしょうか?
あくまで対象は”充电宝”(モバイルバッテリー)と中国語で明記されており、他の機器が適用されません。
"3C認証"って何?
この”3C認証”ですが、初めて聞く言葉ではないでしょうか?それを解く鍵ですが、日本のウィキペディアに相当する "百度"(Baidu)に説明がありました。

3CはCCCで、”中国強制認証”、英文で”China Compulsory Certification”、略して”3C”ということです。

中国ではこのような認証を管理する部門(国家認証認可監督管理委員会)があります。
これは「強制性製品認証管理規定」に基づき設定された制度で、2023年8月1日からモバイルバッテリーが3C認証の対象となりました。
もっと詳しい説明をお読みになりたい場合は、JETROサイトの貿易・投資相談Q&A 中国の強制製品認証制度について が詳しいです。
3C認証がないモバイルバッテリーを持ち込もうとした場合どうなるか?
中国国内線は、どの空港も共通ですが、チェックイン後にセキュリティチェック(安全検査)があります。そこで確実に見つかります。
空港での安全検査プロセス
中国国内線の搭乗手続が終わると、搭乗者しか入れない制限エリアへの入口があります。それが過ぎたらセキュリティチェック(安全検査)エリアがあるのが通常です。
バックからモバイルバッテリーをすぐに出せるようにしてください。

最初に、飛行機の機内へ持ち込む手荷物をベルトコンベアにひとつずつ流します。小物類はプラスチックのケース(箱)があるので、そこに入れてからベルトコンベアに流します。
他の係官が禁止物品が入っていないかどうかモニターしています。もし、モバイルバッテリーがあれば、その画面ですぐに発見されます。
チェック後、再検査が必要な場合は、写真をのように搭乗客の荷物チェックをすることになります。
ベルトコンベアを過ぎたところで、女性係官がお待ちかね。バックを開けるように指示されるといった流れになります。

毎日の話なので、係官がバックに入っているモバイルバッテリーを見逃すことはまずないとお考え下さい。
2000年代から現場にいる係官から「モバイルバッテリーがあるか。」と毎度のように聞かれるのは日常光景でしたが、一段と検査が厳しくなったと言えます。
中国人も容赦なくモババを回収される
既に実施された中国でも国内線を利用する中国人の皆さんが混乱している様子が分かる動画がありました。
快看看自己的充电宝 28日起 没有3C标识过不了机场安检!(腾讯视频)
上のリンクですが、2025年6月26日にアップされた「新京報」という新聞メディアが制作した関連動画です。
たった10秒ですが悲痛な音楽が流れていて、臨場感があふれています。ただ、映像は資料画面とありましたので6月28日に撮影されたものではありませんが、雰囲気が分かります。

なぜ回収されるのか?ですが、古いモバイルバッテリーは3C認証を受けていないため、かなり多数のモバイルバッテリーが規制対象となるからです。
これだけのモバイルバッテリーが回収されている様子があるのですが、基準に満たないものを容赦なく回収されることを発表当日にメディアが示していることが、中国国内でも広く周知が必要であることが垣間見ることができます。
現場での限られた選択肢
3C認証がないモバイルバッテリーを空港まで持ってきた場合に、安全検査の現場で旅行者が実際に対応可能な選択肢は次のふたつしかありません。
- 放棄する。(実質的には没収。)
- 一時保管手続を行う。
ペットボトルの水や容器類と同様に求められるはずです。
前者ですが、放棄すれば回収となりますので、戻ってきません。せっかく購入したのに無駄になってしまいます。
後者は次項で解説します。
この措置のために各空港での人員を増強することが民航局の緊急通知にも記されています。
空港の一時預りサービスとは?
民航局の通知でモバイルバッテリーを空港で一時預かりができると明記されています。具体的には下線部分です。
要合理设置旅客对充电宝的自弃、暂存区域,明确暂存手续和流程,为旅客自弃、暂存提供便利,提升旅客对政策的理解度和配合度。
ポイントをまとめると次の2つに収れんされます。
- モバイルバッテリーを一時保管するエリアの設置する
- 保管手続やその流れを明確にする
では、実際の運用をどうしているのかの鍵は、中国語情報から得ることができます。主要空港は既にサービスを始めています。
- 北京大興空港 安全検査前に自宅への返送を勧める
- 上海浦東空港 T1、T2で預かり可。料金無料、期限は7日間
- 広州白雲空港 一時預かり所を設置
- 深川宝安空港 7日保存サービスを実施
- 長沙黄花空港 スタッフの増員や残業で預かり対応
実際のところ、同じ空港に1週間以内に戻ってくる予定がある場合は一時預かりサービスを利用することは可能ですが、そうでなければ現実的ではありません。
モバイルバッテリーの中国語発音は?
では、「モバイルバッテリーは中国語で何ていうの?」ということですが、日本語訳は、”充电宝”(chōngdiànbǎo)といいます。日本語的に発音すると ”チョォーンディエンバァオ” になります。
実際、どういった中国語の発音なのかはこちらを聞いて下さい。2回繰り返しています。
モバイルバッテリー裏面を一度ご確認を!
実際に私、旅人@中国旅行一筋30年が持っている2種類のモバイルバッテリーを見ましたが、CCCマークはありませんでした。自分自身も対策が迫られています。

認証マークの表示
本体の裏面にモバイルバッテリーの型番や使用、認証マークなどが表示されています。

下線部分が各種認証マークですが、Made in China(中国製)であるものの、緑色の表示のとおり、3C(CCC)表示はありませんでした。
こちらは、3Cマークの認証表示があるモバイルバッテリーです。一番右端にあります。なかなかこのマーク付きの製品を探すのは難しいです。

この記事をお読みになられましたらすぐにモバイルバッテリーの裏面の表示をご確認ください。
空港でのセキュリティの厳しさは断トツ!
中国でのセキュリティですが、旅人視点で申し上げますと、「空港>>>鉄道≒地下鉄>バスターミナル」の順にセキュリティの厳しさのレベルに違いがあります。
空港でのセキュリティは日本よりも更に厳しものとお考え下さい。以前、靴を脱いで検査するといったことが話題になったことがあります。
中国渡航前に特に注意すべきこと
緊急発表であったため、周知されるのがこれからとなります。日本ではこの事実をまだ知らない事業者さん、個人さんが多数いらっしゃいます。
次の触れ込みで情報発信しているWEBサイトやYoutube動画、SNS、ショップサイトなど、最新情報に更新されていない、反映されていないケースが続出してております。
要注意! 情報が古いと考えられるケース例
- 中国へ渡航する際の注意事項を変更点なしに紹介
- モバイルバッテリーを”機内持ち込み可能”と販売中
- 25年6月28日の中国当局発表に関して一言も触れていない
情報を確認する際は、この点を決して忘れずに、見た内容を見極める眼をお持ちいただくとよろしいかと思います。
これから中国へ行く人が採るべき対策
日本に住んでいる日本人が持っているのは、3C認証のあるモバイルバッテリーはないのではないでしょうか。
日本で売られているモバイルバッテリーに3C認証があるバッテリーがないのであれば、国内線でのモバイルバッテリーの持ち込みが実質不可能となります。
では、旅行や業務で中国へ渡航する人は、いったいどうすればよいでしょうか? 具体的な対策を列記します。
機内持ち込み禁止の対策として考えられる選択肢をできる限り多数挙げました。「旅前」「旅中」でできることがいろいろあります。複数選択することも可能です。
① モバイルバッテリー持参を取り止める
今のところ、内蔵バッテリーがあるスマートフォン本体までは持ち込み制限対象としていません。
外出先でずっと動画を見るような使い方でなければ、電力消費を少なくするモードにしたり、使い方を工夫してハードなデータ消費が少なければ、スマホの電池は半日~1日維持できる可能性があります。
外出先では電力消費に気を付けつつ、宿泊先のホテルへ戻り、充電すれば、翌日は大丈夫です。
スマホだけで対応するというのはコストをかけずに運用で対応できる極めて有効な手段だと思います。
もし、機種変更をお考えでしたら、電池持ちもよい機種を検討されるとよいのではないでしょうか。
② 日本で3C認証モバイルバッテリー購入
今後、3C認証済のモバイルバッテリーが日本の通販サイトや店頭で流通する可能性はありますが、ニッチなニーズに対してどこまで対応できるか問題は山積しています。
モバイルバッテリー裏面を画像で掲載している商品は多くなく、日本のPSEマークが載っていると紹介しているものはあります。
2025年6月29日に3C認証ありという商品紹介をしているところをWEB検索して探しましたが見当たりませんでした。
日本の大手通販サイト、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングを確認しました。「モバイルバッテリー 3c 認証」で商品検索してみましたが、なかなか3C認証済、3Cマークありとなっている商品を見つけることができません。

中国系通販サイトのTemu、SHEIN、AliExpressといったサイトでも見てみました。こちらも駄目でした。

商品の見せ方としてモバイルバッテリーの裏側を見せるというのは手法的にあまり重視されていないので、商品一覧画面で3C認証マークがあるものかどうか区別ができません。ひとつひとつクリックが必要で、写真があるかどうかを見なければならないため、探すのにすごく苦労します。
あくまで、駄目なのは今であって、時間が経過するなどすれば、3C認証済のモバイルバッテリーの商品がそう遠くないうちに日本でも買える日がくるのではないかと思います。
③ 中国でモバイルバッテリーを購入
2023年8月から中国国内で販売されているモバイルバッテリーは3C認証を経たものが出回りはじめました。
2024年8月以降、3C認証がないモバイルバッテリーの販売はできないルールとなっているため、日本からはモバイルバッテリーを持参せずに、現地に着いたら、速やかに購入するという手があります。これは現実的なやり方です。
そういった製品をお持ちであれば、国内線の飛行機に乗って移動することは問題ありません。
中国で流通している3C認証済のモバイルバッテリーを通販で購入することで解消はされますが、そう簡単ではありません。
ただ、中国以外では使えるかどうかは、日本や各国の認証制度に合格していなければならないため、何とも言えません。
日本と同様に、携帯電話のキャリアショップや小米之家といったメーカーのショールーム的なお店、SIMカードを売っている店など、様々な店舗でモバイルバッテリーが売っています。
ちなみに、空港ですがショップ自体が少ないこと、人が多くて売り切れの可能性があるなど、入手できる可能性は必ずも高くはありません。
気になることとして、「品質のばらつき」があるので注意が必要です。ほこりがかぶっているような製品は入荷してから長く売れていない証拠なので、箱の状態を確認することも有効です。
④ 機内でスマホを直接充電する
中国国内線の最近導入された飛行機にはUSBポートやコンセントが席の下や上部にあるケースがあります。シートの周りににあるかどうか確認するとよいでしょう。

上の写真は2024年1月に昆明から上海の国内線に乗った時の座席下にあるUSBポートです。3席のうち通路側と中間の2席の下だけで、窓際はありません。

この写真は座席と座席の間にあるパターンです。機体や航空会社により仕様が異なります。
急速充電器やUSBケーブルを持参すれば機内で充電が可能です。託送荷物に預けたりするなど、機内への持参を忘れないよう注意が必要です。
一部航空券予約サイトですが、搭乗便の情報の中にUSBポートや電源の有無が記載されているケースを見たことがありますので、格安航空券を購入する際に使えます。
⑤ 移動手段を変更する
これまでとは全く別の切り口、旅人が「旅前」にどうすればよいか考えました。
具体的に例を出して説明します。北京と上海へ旅行に行く場合、当初、都市間移動は国内線利用を想定されていたところを、その移動手段を高速鉄道に変更する。

といったことをされますと、モバイルバッテリー問題を回避することができます。
⑥ 訪問都市を再検討する
国内線の飛行機に搭乗しなければモバイルバッテリーを持ち込めないということがないということですから、逆に、「長距離の移動をしなければよい」という発想をしてみてはいかがでしょうか?
例としてですが、もともと北京と上海を旅行する予定だったのを、北京とその周辺、上海と蘇州や南京、無錫など近隣都市の組み合わせで旅行するといったことを検討するのは一考です。

⑦ 日程を練り直す
「しばらく中国への渡航を見合わせる」(リスケジュール)ということもひとつの選択肢ではありますが、極端な選択肢と言えます。
ただ、そういった煩雑さが中国へ足を運びづらくなって、次の渡航が遠くなってしまいそうです。
こういったことの積み重ねにより、旅行者が増えない遠因になることは十分にあり得ます。
⑧ レンタルモバイルバッテリーを使う
空港や町の各所にモバイルバッテリーのレンタルサービスが点在しています。貸し出しするサービスなので返す必要があります。
日本でもモバイルバッテリーのシェアサービスがありますが、中国では日本よりも普及度合いは高いです。
こちらは北京大興国際空港到着ロビーにあったレンタルサービスの機器です。2023年12月に撮影したものです。

こちらは、中国人の投稿者による情報ですが、昆明空港の到着ロビー4ヶ所にモバイルバッテリーが借りれる場所について案内しています。2025年2月時点の情報なので比較的新しいものです。

レンタルといいましても格安で貸し出しているとは限りません。借りる際は、ハードルがそこそこありまして、返却する場所や代金、支払い方法を考える必要がありますので注意が必要です。
⑨ 急速充電器を日本から持参する
日本のショップでよく売られている「30分充電して40%回復する」仕様の急速充電器を持参することはお勧めです。アイテムとして”急速”が必須です。
バッテリーではないため、持込制限の規制対象ではありませんし、宿泊先のホテルでの充電にも使えますので持って行って損はありません。
昼間、食事や休憩時など、飲食店やファストフード店、有名なチェーン店などに入ることがあると思います。

10分ですぐに店を出るということは無くて、30分くらいは滞在するのではないでしょうか。そのくらいの時間があれば急速充電にはちょうどよいインターバルです。

写真のようにカウンターにコンセントが設置されている飲食店が結構ありますので、着席前によく観察してみて見てみてください。
すきま時間を活用して充電すれば、バッテリーが切れてなくなるといったことを避けることができます。ぜひお試しを!
⑩ 空港で充電する
充電器やUSBケーブルが必要ですが、民用航空局の緊急通知には「空港ターミナルビル内に充電設備を増設」(翻訳:旅人@中国旅行一筋30年)が明記されています。

出発階だけでなく、セキュリティチェックを過ぎた待合いスペースにも充電できるコンセントやUSBポートがある場合がありますので、預け荷物にせずに、手持ちにしましょう。

USBポートはType-Aがほとんどです。Type-Cであるケースはかなり少ないです。ほとんど見かけたことがありません。ですので、コードはType-AとType-Cのタイプが必要です。

北京大興国際空港到着ロビーで深夜撮影した充電スポットの写真ですが、コンセントだけでなくUSBポートもあります。昼間でしたら何人かのひとがシェアして充電している光景が目に浮かびます。
⑪ 空港で3C非認証のモババを預ける
制度として空港で預けることが可能であるとなっています。緑色の下線部分がその部分です。

中国語、最低でも英語が話せないと手続きが面倒なこと、手間がかかることが予想されますが、同じ空港に戻ってくるのであれば、一時預りをするということも選択肢としてはあり得ます。
預かり期間は?
現地の情報を読み解く限りは、北京首都、北京大興、上海浦東、上海虹橋、広州、深圳、西安など、各空港では、最大7日間の無料預かり期間を設けている空港が多いです。
帰りも預けた空港を経由するのであれば有効な方策です。
現地在住者であれば有効なのですが、旅行者としては、空港から先、預けるモバイルバッテリーが使えないので、持っていく意味があるのかどうかを考えなければなりません。
充電する場合のコミニュケーション方法
現地では外出先での充電は、コンセントがある飲食店やファストフード店などに行けばよいですが、中国語が分かればハードルは高くありません。
私自身の経験ですが、電池が少なくなったら中国語で充電の許可を得て、よく充電しています。
言葉が分からなくても、ジェスチャーや文字を書いたメモ、アプリを見せるなど、やり方はいろいろあります。
3Cシールが市場に出回る
違法だと思われることがまことしやかに行われています。「上に政策あれば下に対策あり」を実践しているのでしょうか。こっそりとになるのでしょうが、透明の3CマークのシールがWEBで販売されているようです。
鉄道は3C規制あるのか?
7月6日(日)現在、中国でのメディア情報を調べる限り、高速鉄道も含む、鉄道移動においては、3C認証でないと安全検査が通らないといった情報はありません。
12306カスタマーサービスからの情報では「モバイルバッテリーの表示がはっきりしていて、100Wh(約27,000mAh)を超過しなければ列車内への持ち込みは問題ない。」という趣旨の回答を得た。といったメディア報道が多数ありました。
今の所、鉄道当局がルールを改定したという事実は確認できず、「3C認証の有無の検査を実施しない」運用だと考えます。
具体的には、2022年7月から適用されている《铁路旅客禁止、限制携带和托运物品目录》(鉄道旅客の持込禁止物品、持込制限物品及び託送物品リスト)が根拠規定となります。
今後の動向に注意!
中国旅行一筋30年の経験からこの通知からその先に何が起こるか動きを想定しました。
他にも波及すると大変なことに
今は「国内線だけ」というのは不幸中の幸いなのですが、正直な話、私は国際線にも適用されたり、鉄道や地下鉄の安全検査にまで及ぶことを危惧しています。
政府が一声かければ、各都市の鉄道駅や地下鉄の駅はすぐ一斉に措置をとることになります。
実際にそうなりますと、外国人が中国国内を飛行機で移動するのに大きな障害が生じたと言っても過言ではありません。
各国政府が団結して政府当局へ申し入れ?
北京にある日本大使館をはじめとする各国の大使館などが中国政府へ「海外で認証されたものも機内への持ち込みが可能な範囲内とするよう」働きかけを行うことはひとつの打開策です。
成功したとすれば別の流れができます。ただ、3C認証と同等であることをどう認めるのかといった運用上の諸問題があり、これはそう簡単なものではないかと思います。
寄せられた読者からのコメントや質問
動画やこのWEB記事の公開に伴って、質問や感想のコメントをYoutube動画【最新情報】モバイルバッテリーが中国国内線の機内持込が禁止!~解説と対策提案~ やDMでいただきました。
感想 その1
【読者からの書き込み】<25/06/29>
そのうちスマホ本体にこの手法を適用したりして・・・「中国にくるなら中国の製品を買え!」かな?
【旅人@中国旅行一筋30年】
こちらこそ。緊急発表に対応した動画、至らない点があったかもしれません。モバイルバッテリーのシェアサービス(レンタル)ですが、日本でもあって、あまり普及していないように見受けられますが、中国は日本より普及しています。 実際に使うとなると、値段や支払方法、返却場所といったことを考えないといけません。
感想 その2
【読者からの書き込み】<25/06/29>
中国国内のあちこちに設置してある充電器の貸し出しの機械。利用したことは無いのですが、そういうのを利用したりとか、するとのもありですかね。ためになる情報ありがとうございます
【旅人@中国旅行一筋30年】
こちらこそ。緊急発表に対応した動画、至らない点があったかもしれません。 モバイルバッテリーのシェアサービス(レンタル)ですが、日本でもあって、あまり普及していないように見受けられますが、中国は日本より普及しています。 実際に使うとなると、値段や支払方法、返却場所といったことを考えないといけません。
質問 その1
【読者からの質問】<25/06/29>
モバイルバッテリーだけと読み込めますが 私のイヤホンも充電器としてもできます。それも没収されるのでしょうか。ご存知でしたら教えてください。
【旅人@中国旅行一筋30年】
もしそういった解釈で運用すれば中国人も混乱します。モバイルバッテリーとバッテリーが内蔵している機器とは別物です。対象外と考えてください。
質問 その2
【読者からの質問】<25/06/29>
空港で購入できたらしてみたいと思っています。現地に行って聞いた方がいいでしょうか。
【旅人@中国旅行一筋30年】
空港での物販店は差ほど多くありません。コンビニがあればのぞいてみてください。空港の案内カウンターで聞くのもよいでしょう。
質問や体験談投稿は大歓迎!
モバイルバッテリー持ち込み禁止の関係で、質問や投稿を受け付けています。入力フォームに必要事項を入力して送信してください。
まとめ
驚かれた方が多いかと存じますが、急な通知は中国ではよくあることで、これ自体は珍しい事ではありません。
多くのメディアで既に報道されましたが、本記事では公式情報に焦点をあてた情報の深掘りを行ったり、旅経験30年の視点でどのように対応すればよいかの提案をしました。
今後、中国国内線に乗る予定がある人や中国へ行く予定のある人、計画しようとしている人は、どのようにしてこの問題を解決するかを考えていく必要があります。
筆者情報

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
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1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
旅先での中国語会話を実践して、通じる中国語を教えることにも取り組んでいる。中国語に堪能でVIP通訳に従事したことがあり、訪日視察団のアテンドをしたことも。経験を活かして、コミュニケーション促進のための中国語も含め講師として教えて6年超。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、いただいた質問に対応したり、いただいた情報をブログや動画に反映している。
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