《WeChatPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2025)
中国での支払いをスムーズにするため、WeChatPayにクレジットカードを登録した後の具体的な使用方法を解説します。旅行やビジネスで中国を訪れる方々に向けて、実際の体験を交えながら、役立つ情報と注意事項をお伝えします。WeChatPayを使いこなすことで、中国滞在中の支払いがより簡単に、便利になること間違いありません。
WechatPayの方が通用している
2024年1月に雲南省を訪問してWechatPayとアリペイ、どちらが通用するか、両方試したところ、移動や宿泊、飲食など様々な場面では全体的にWechatPayの方が通用することが分かりました。
両方使える所が多いのは確かですが、一部でWechatPayしか使えないという所が幾度もありました。
現地の方へヒアリング結果
「なぜWechatPayがよく使われるのか」、「店舗でAliPayを使わないのか」、現地の人にヒアリングを行いました。
利用者があまり使われないことや契約手続きの関係でAliPayを使っていないという生の声を聴くことができました。
実際に使用した体験談
両方を使った上での総合的な印象ですが、交通機関においては、特に都市や町を結ぶバスの利用においてはWechatPayが強いことが分かりました。
都市の地下鉄ではAliPayがミニプログラムを入れてあればそのまま改札を通ることができるのに対して、WechatPayはそこまでできないなど、一長一短がありました。
AliPayに興味のある方は・・・
もうひとつの中国2大キャッシュレス決済であります、Alipay(アリペイ・支付宝)でクレジットカード情報の登録に興味がある方は、「中国でキャッシュレス決済《Alipay》クレジットカード登録手順(2025)」、「《AliPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)」をご確認ください。
現地での経験や情報を踏まえて、引き続き続報として解説していきたいと思います。
「できること」「できないこと」
運営企業によれば、WechatPayの決済に使用することができる次の10の場面を想定しています。
- 飲食店
- 交通機関
- ショッピングモール
- スーパーマーケット
- 観光地
- ホテル
- エンターテインメント
- スポーツ
- 美容
- 健康

幅広い様々なカテゴリーでの支払いにWeChatPayが使えるということを意味します。実例集では決済できた事例を掲載しました。
日本では、観光地の入場料支払いは、逆にキャッシュオンリー(現金決済)がほとんどですが、中国では観光地のチケット購入でキャッシュレス化が進んでいます。
クレジットカード登録はしましたか?
WeChatPay(ウィーチャットペイ・微信支付)を中国で使うためには、一番最初にクレジットカードの登録(紐付け)が必要です。
具体的な方法や手順については、中国でキャッシュレス決済《WeChatPay》クレジットカード登録手順(2025)をご確認ください。
最初のWechatPay使用前にすること
WechatPayでクレジットカード登録をしてから、初めて決済する前にひとつやっておかないといけないことがあります。支払いを有効とするためのアクティベートです。そのやり方を説明します。
アクティベート手順
WechatPayをアクティベートをするための手順を画面を交えて解説します。
「使用说明」を見ますと、1,000元未満の決済は支払時パスワード入力が不要とありました。この機能のことを指しているのではないかと思われますが、この機能を使わないという選択肢は見たところないように見受けられました。
WechatPay支払時の操作方法
大きく分けて現場での決済方法とWEB上での決済方法ががあります。

「自分のスマホでQRコードを表示したものを相手がスキャンする方法」と「店舗に置かれた紙のQRコードをスキャンし、金額を入力して、相手に見せて決済する方法」があります。
何れも日本でも一般的に使われている方法ですので、馴染みがあるのではないでしょうか。また、インターネット上になりますが、ミニプログラム(小程序)による決済方法もあります。
① 表示されたQRコードをスキャン
店舗側に決済端末がある場合に使われる方法で、自分のスマートフォンにQRコードを表示させて、売手のスタッフがリーダーで読み取って決済します。「被扫支付」と中国語でいいます。
日本で行われている最もスタンダードなキャッシュレス決済の方法ですので馴染みがあるのではないでしょうか。


② QRコードをスキャンして金額入力
店舗などにあるラミネートしたQRコードが印刷された紙や三角形で組み立てられた紙にプリントされているQRコードを読み取ります。中国語では「扫码支付」となります。
読み取ったら、金額を入力して、スタッフに見せて、了解を得てから決済する方法です。この方法が一番ポピュラーになっています。
お賽銭にもWechatPayが使えます
なんと、お賽銭までキャッシュレスで対応できる時代が到来しました。

③ ミニプログラム(小程序)による決済
事例として挙げた中国で使うSIMカードへのチャージした時に使用した決済方法です。
ミニプログラムを操作して、決済画面を順番にタップするのですが、アプリ内で完結しているようなイメージになります。
優先的に使うカードを変更する方法
支払時にはどの手段で決済されるのかが設定されています。クレジットカードを2種類以上登録されていたり、銀行口座とクレジットカードを登録している場合に使えるメニューです。
基本的に、決済時に使用するクレジットカードの種類をその都度変更することができますが、デフォルトで使用する手段が選択されています。変更せずにそのまま決済をOKすると、デフォルトの設定が決済時に適用されます。
決済で使用するクレジットカードを変更する操作手順は次のとおりです。
決済手数料
1回当たり200元以下は決済手数料は無料で、200元を超える場合は手数料3%が必要です。キャンセル時は支払額に応じた手数料が戻ります。
1元は約20円ですので、200元は4,000円に相当します。通常の買い物や飲食であれば対応できる金額です。多人数の飲食や高額のショッピング、高速列車での移動などは金額的に超えてしまいます。
クレジットカードや銀聯カードではレートによる手数料はありますが、決済額に応じた手数料は生じないため、高額決済はこれらを利用するという手はあります。
クレジットカードでの紐付けとなるため、クレジットカード会社から請求される金額に対する為替レート差分の手数料は必要です。
利用限度額
1回当たり6,000元までの決済が可能で、1ヶ月50,000元、1年60,000元です。外貨と人民元とのレートについては、各クレジットカード会社が設定したレートで換算されます。
中国では、骨董品や書画、筆、楽器など、ならではのお土産が売っているのですが、値段が他よりもかなり高いので、高額なものを購入すれば、限度額を超えてしまうこともあり得ます。
ただ、普通のお土産を買うくらいで、現地で足裏マッサージを受けたり、ちょっと豪華な食事をするくらいであれば、1回の渡航で限度額まで消費することはないでしょう。
5万元は100万円ですので、1ヶ月まるまる滞在しないのであれば、達することは多くないと考えて差し支えありません。
クレカ解禁後のWechatPay決済実績
WechatPayが海外のクレジットカードの登録を解禁して2ヶ月もしないうちに中国旅行に行きました。年末年始にも行きました。2024年1月、2023年9月、12月に登録したクレジットカードでWechatPayが使えるかどうか実際に決済した場所は次のとおりでした。
実際に決済した場所一覧
- スーパー
- コンビニ
- 商店
- デパート
- 駅
- 安宿
- ホテル
- 飲食店
- テイクアウト店
- 書店
- 地下鉄乗車券
- 路線バス
- 長距離バス
- 理髪店
- 工具店
- スマホアプリでの事前支払い
利用した印象
店舗や飲食店で使えないということはひとつもありませんでした。消費する場所ではどこでも使えるといった便利さです。日本みたいにこの店は使えてあの店は使えない。現金のみといったことは基本的にありませんでした。
旅行先で消費することが想定される、飲食、交通、宿泊、買い物、足裏マッサージ店など、あらゆる場面で使用できました。ここにはありませんが、観光地の入場料でも使えます。
クレジットカード会社 決済明細
AliPayと同じクレジットカードを登録しておりまして、明細は同じカード会社に計上されて、請求が来ました。詳細は次の画像のとおりです。略称に記載のCNYは中国元を示しています。
延べ11回決済しました。「WECHATPAY*TENCENT」や「WEIXIN*CHINA RAILWAY」とあるのがWechatPayの決済明細です。一度、鉄道切符購入したのですが、事情が変わって使わなくなったので乗車前に払戻しをしたものが含まれています。
様々な店舗やWEBでの決済はできますので、中国滞在中で支払いに関して困ることは少なくなります。一方で、個人間送金やチャージをすることはできませんが、中国旅行や業務渡航で影響は少ないので気にしなくてよいかと思います。
WechatPay決済成功 実例集
実際に中国やWEBで使用した経験を基に事例としてキャッシュレス決済ができたものをケースごとに紹介します。2023年7月、運営会社が公式に外国人を対象にクレジットカードを開放して、登録ができるようになり、利便性が大幅に向上しました。その後、中国へ2回行きまして、滞在中、相当数の決済を経験しました。
日本で決済できるということは、Wifiなどネット環境があれば、中国でもできますので旅前から旅中まで利用することが可能です。
安宿で宿泊代金を支払う
200元以下の代金の安いホテル(賓館・飯店)や旅社、招待所など、キャッシュレス普及前は現金だけしか使えませんでした。
スマホ決済が広まったおかげで、安宿での決済方法としてWechatPayは支払方法として標準装備となりました。ドミトリーが多いユースホステルでも同様です。

宿のフロントに当たる場所でチェックインする際に支払うので、右上の写真のようにQRコードがプリントされた紙が近くにありました。2024年1月、2023年12月、9月に宿泊で使用しました。
ほとんどの安宿やランクは現金決済しかできないが定番でした。ランクが高くないホテルはクレジットカード対応はしていなかったので、結局現金のみでした。
キャッシュレス決済普及により、安宿や安いホテルもキャッシュレス対応が基本となりましたので、滞在中のすべての決済をWechatPayですることも夢ではなくなりました。
携帯電話番号からチャージ
現地で使える携帯電話のSIMカードを持っているので、日本でチャージできるかどうかテストしたところ、リチャージができるミニアプリから成功しました。

次の画面の下にある明細ですが、2023年8月19日に1元のチャージが完了(充值成功通知)していることが示されています。

また、2024年2月には日本でWechatPayのミニアプリで中国で購入したSIMの携帯電話番号の充値(チャージ)をしまして、問題なく決済できました。
鉄道切符を12306WEBで購入
中国鉄道公式サイト「12306」で2023年8月19日に日本で発行したクレジットカードを登録した後、WeChatPayでの支払いに成功しました。
画面ですが、乗車する列車や切符の種類を決めて(左側画面)、12306で鉄道切符を確保するために支払ボタンをタップした(真ん中画面)後に、WeChatPayのアプリが起動して、支払い画面が出て、決済ボタンをタップすると完了する流れです。支払成功と表示されています(右側画面)。

鉄道料金8元の支払がされた明細が下の画像の左下部分で、右画面は決済日や時刻や購入先などが記載されている画面です。何れもWeChatPayの画面上で確認したものです。

窓口で鉄道切符を購入する
2024年1月、2023年12月に雲南省昆明から建水の一般鉄道のチケット購入しました。中国鉄道の駅窓口での決済方法にWechatPayは標準となっています。
下の写真は2019年5月に北京駅の鉄道切符窓口ですが、窓口には対応するスマホ決済の種類のステッカーが貼られています。ない場合は基本、現金のみですが、まれにそうでない場合があるので尋ねることをお勧めします。

鉄道の切符は高速列車であれば1ちょっといどうしただけでも100元単位で、1,000元以上することも多々あります。
普通の列車でも寝台にのると数百元必要ですので、高額決済をキャッシュレスですることができるのは、旅人にとって大変ありがたい限りです。
といいますのは、前日夜の宿で切符を買う分の100元札を出してセキュリティーポーチに移動させたりする手間が不要となります。
また、人目を気にしながら、盗まれないように、お金をさっと出したりするのが煩わしいので、スマホ決済や銀聯カードでできるのであれば、負担が軽減できます。
操作方法が分からなくなった場合
滞在先でWeChatPayを決済するとき、もし、操作方法に不安を覚えたり、分からなかったりしたときに、中国人なら誰でも使えるアプリなので、言語を「簡体中文」にすると、どこで決済するか、その場で教えてもらうことができます。
しかしながら、任せすぎて、必要以上の金額を決済されたりするといった犯罪が行われるリスクがありますので、十分注意が必要です。
操作は日本でPayPayや楽天ペイなどのスマホ決済アプリを使っている人がいれば基本的に使えますので、使い方はマスターするに越したことはありません。
決済トラブル原因切り分け法
2023年9月はトラブルがあり100%は無理でしたが、2024年年末年始の旅行で中国滞在中では、全ての決済をキャッシュレスとすることができました。トラブルが起こらないように考えられる対策を講じたからでした。
関連動画として、WechatPay & Alipay 決済トラブル原因切り分け法 [中国帰国後でもOK!] をアップしました。
仕事や旅行で中国滞在中に起こった決済エラーの原因となっている理由や背景、切り分け方法について解説しています。動画をぜひご覧ください。
公式サポート
WehatPayはアプリ自体は日本語対応しておりますが、問い合わせは日本語対応している訳ではありません。WEBベースでは問合せ方法は次の2種類あります。
- ヘルプセンター
- 問合せフォーム
ヘルプセンター
Q&A方式で提供しているもので、基礎知識的なことから捜査に関することまで様々な項目が掲載されています。

問合せフォーム
言語対応は英語と中国語繁体字です。

質問やお困りごとは遠慮なくどうぞ
WechatPayを現地で使用する時に、エラーになったり、決済できないなど、問題が発生する場合があります。質問や疑問は歓迎しますので、遠慮なく質問してください。
中国語が分かりますので、エラーの画面などのスクリーンショットをメールで送っていただければ、より精度の高いアドバイスができます。
中国旅行&短期滞在メーリングリスト
オンライン申請のコツや観光ビザ申請に必要な書類など、知りたいことを尋ねたり、尋ねられたり・・・。情報交換のためのコミュニティを立ち上げ。関心のある方はぜひエントリーを!
作者プロフィール

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
-
1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
旅先での中国語会話を実践して、通じる中国語を教えることにも取り組んでいる。中国語に堪能でVIP通訳に従事したことがあり、訪日視察団のアテンドをしたことも。経験を活かして、コミュニケーション促進のための中国語も含め講師として教えて6年超。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、いただいた質問に対応したり、いただいた情報をブログや動画に反映している。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
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