海外旅行・出張者必見!「Wifi・ローミング・SIM」徹底比較ガイド
海外旅行や出張でスマホは欠かせない存在となりました。しかし、「海外でデータローミングを使うと料金が高額になるって聞いた」、「現地SIMってどこで買えるの?」、「海外Wifiってどこまで使えるの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Wifi、データローミング、現地SIMの3つのデータ通信手段を徹底比較。それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。中国を例に挙げて詳細を比較解説しますが、様々な国への渡航に共通するポイントや準備に役立つ情報を得ることができ、通信手段を選ぶためのヒントが満載です。
はじめに ~海外でのスマホ活用の重要性~
旅行や仕事などで海外へ渡航するとき、スマホを使って有意義な滞在とするために必要な現地でのデータ通信ができるようにする重要さについて解説します。
滞在先の活動に広がりが生まれる
昔のように「現地の方に聞けば知っている。」「穴場情報がゲットできる」といったことは、残念ながら影を潜めました。自分で情報をゲットする必要があるのです。そうしなければ、今では、旅行者が知らないがゆえにおいしい名物や絶景を逃すことすらあり得ます。
何度も経験しましたが、現地のことを知らない現地の人は結構多いのが現状です。聞いても、スマホで検索して教えてくれるといったことも多々あります。ですので、自分でインターネットにアクセスする手段を持つことは、現地人と同じ程度の情報を入手できることを意味します。
データ通信を整えてスマホやタブレットの端末を使った現地モバイルができると、海外滞在先での楽しみが大きく増えて、活動の幅が広がります。
スマホは日本と同様に海外でも役立つ例
通信環境の確保が必要ですが、海外でスマホを使えば、次のように、日本で生活しているのと同程度のことができるようになっています。逆に海外の方が便利な場合があるくらいです。
- グルメ情報サイトで現地人の口コミ評価の高いレストランを検索
- 列車の時刻を検索して、チケットを予約
- 地図アプリで現在の位置を確認
- 目的地までの最短の移動手段を検索
- 決済アプリで小売店のQRコードを読み込んで支払
- 空港の公式サイトで搭乗予定便の出発予定時刻を確認
- 旅行会社を通さずに車をチャーター
- 翌日の天気予報を確認
データ通信手段の選択肢
世界各国でデータ通信をする際の手段は大きく分けて3つあります。Wifi、データローミング、SIMです。これらについて比較検討できるよう解説していきます。
各データ通信手段のメリット
海外でWifiを利用するメリット
- 基本無料。
- データ通信容量の制限がない。
- 設定は世界共通で簡単。
- 複数台に使用できる。
海外でデータローミングを利用するメリット
- ローミング先は海外の現地キャリアなので通信品質はある程度信頼がおける。
- 料金の支払いは契約先となるため別契約は不要。
- 渡航後の設定の手間は少ない。
- 通信制限の対象とならない。(中国など)
海外でSIMを利用するメリット
- 短期間であれば契約不要で使い捨てで使用することができる。
- 現地契約であれば安く利用可能。
- 値段は上がるが一部は日本で購入可能であること。
- 現地契約であれば選択肢が多く、コスパが良い。
- eSIMだとオンラインだけで対応可能。
- カードの種類やプランによっては通話が可能。
各データ通信手段のデメリット
海外でWifiを利用するデメリット
- 通信可能な範囲がWifiスポットに限定される。
- 広い範囲で使えない。
- 提供先によっては通信速度が遅い場合がある。
- サービスによってはルーターが必要で荷物が増え、充電が必要。
- レンタルの場合は空港での受取や引渡が必要であること。
- 長期使用だとコストがかなり割高になる。
- 通話はできない。
海外でデータローミングを利用するデメリット
- キャリアとの契約が必要な場合がある。
- データ容量の上限があり、通信量に気を配らなければならない。
- 容量を超過すると速度が低下するか、追加料金が必要になる。
- プランにより料金の差が大きく、高額となるケースがある。
- 通話はできない。
海外でSIMを利用するデメリット
- 物理SIMの場合はスロットが必要で、交換が必要な場合がある。
- 現地SIMは英語や現地の言葉での会話が必要となり契約のハードルが高め。
- テザリングの適用がなければ1台しか使用できない。
- 使用期間に制限がある場合がある。
海外でWifi
スマートフォンのWifiを活用することは可能ですが、Wifiルーターをレンタルして海外渡航するサービスがあります。現地SIMカードがない場合の手段として活用可能です。
Wifiルーター
空港や宅配で日本出発前に手配することができます。レンタルですと現地SIMカードの購入が不要となりますし、ルーター購入のみですと現地SIMカードを別で確保する必要があります。
リュックやデイバックなどに入れておいた状態でも、ワイヤレスでデータ通信が可能です。複数の機器への接続にも対応していますし、購入する機器によってはSIMカードスロットが2つあり、国ごとにSIMを交換する必要がないといったメリットがあります。
無料Wifi
いわゆる「フリーWi-Fi」のことで、新型コロナ流行前には地方でも鉄道や施設などに無料でWifiが使えたのですが、日本では経費節減の関係で、全国展開のコンビニも含めて廃止が相次ぎました。
幸いにも海外ではそこまでではなく、現地住民の貴重な通信インフラとして幅広く普及しています。あくまでもピンポイントでの使用になるため、SIMカードのような移動中に使うといったことには向いておりません。
海外でデータローミング
キャリア大手3社(NTTドコモ、au、SoftBank)やサブブランドには海外データローミングサービスがあります。格安SIM会社では基本的に提供していません。
例えば、docomoですと、オプションとして、「世界ギガし放題」がありまして、1日2,980円、国・地域限定割プランなら、3日間は2,480円、7日間で5,280円、15日間で11,280円です。
海外データ通信に便利な日本のローミングサービス
優秀 ahamo
次点 楽天モバイル、au「世界データ定額」
ahamo
結局のところ、サブブランドも含めて、中国でモバイル通信をする場合、最も使い勝手がいいのは「ahamo」です。
標準プランで使用可能なのですが、追加料金不要で、中国を含めた91の国・地域でSIMカードがそのまま使えます。日本人の渡航先の98%をカバーしています。
基本プラン自体が海外ローミングに対応しております。手続は不要です。他社ではオプションでローミングサービスの申込が必要なケースが多いですが、手軽に使える点が突出しています。
設定ですが、データローミングをオンするだけ。月20GBの範囲内であれば追加料金不要で利用可能です。
動画ばかり見なければ、1ヶ月で20GBを消費することは結構大変です。私の場合は、スマホのWifi通信で月3GB程度、データ通信SIMカードで月1GB前後です。
注意が必要なのは、大盛りオプションを使用中でも、ローミングは最大20GBで、超過した場合は、1Mbpsの速度制限が生じたり、利用月に大盛りオプションに加入済みだと月末まで解除されないといった制限があります。
これとは別に、海外で最初にデータ通信をした日から15日経過後の日本時間午前0時に速度が128Kbpsになること、それは帰国までは変わらないことです。
日本国内での利用量も含めて20GBまでですので、それを気を付ける必要はありますが、海外での滞在期間が数日と短いのであれば、日本国内で旅行するのと同じ感覚で全然OKです。
楽天モバイル
次点としました楽天モバイルのプランですが、月々3,278円となっており、ahamoと同様に、基本プラン料金のみで国際ローミングが利用できます。
通信量については海外では月2GBまでという制限がありますが、1GB単位、500円でデータ量の追加チャージが可能です。
Rakuten Linkを使えば、中国から日本の電話番号へ通話をする場合でも無料になるメリットがあります。これは他社にない特徴です。iOSといったOSによって適用されない場合がありますのでご注意ください。
au「世界データ定額」
UQ mobileやpovoと共通の外国で使える定額データ通信サービスです。
早割制度がありまして、24時間690円で、1日から30日まで利用可能で、事前予約が必要です。事前予約しない場合は、24時間980円、1日から8日までの利用となります。
滞在期間が4日以内であればはahamoや楽天モバイルよりも料金が安くなるので、選択する余地はあります。
2024年3月15日から au 海外放題 の提供を始めました。
海外で現地SIM
現地の人たちが使用している現地キャリアのSIMカードをしようしたサービスが世界各国であります。
プリペイド型のサービスであれば、予め決められた期間や容量の範囲内で簡単に利用することができますし、キャリアショップで契約することが可能な場合もあります。
国際線が到着する空港であれば到着ロビーに必ずと言ってよいほど、現地SIMの販売カウンターがあったりしますし、いきなりが心配でしたら、事前にAmazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場などの通販サイトで海外のSIMカードを購入することができる場合があります。
また、独自で世界各国を対象としたデータ通信サービスを提供している会社があり、そういった会社のサービスを利用することはひとつの選択肢となります。
スマホにSIMカードスロットが必要です。最近のスマホはスロットがひとつしかないのが主流ですが、海外ではまだ物理SIMが多いため、ひとつだとその都度交換する必要が生じる場合があります。eSIM対応であれば差替え作業は不要です。
知っていると便利な海外データ通信豆知識
1日に必要なデータ通信量は何GB?
統計(※)によると、スマートフォンを利用している人のデータ通信量の平均は月あたり約11GBなのですが、中央値は3GBであり、利用者の78%が10GB以内です。平均が高いのはヘビーユーザーの使用量が反映されているためで、月3GB以内のライトユーザーが多数を占めています。
海外での例として挙げますが、滞在先の中国で、地図やWEBサイトを見たり、切符を手配するといった使用方法であれば、1日1GBあれば足りるデータ通信量でした。
バックグラウンドでアプリが動いており、少しずつ消費しますので、バッテリーと同様に、アプリを使わなくても消費量がゼロということはありません。
但し、動画を見るとなりますと、通信量が爆発的に増えますので、平均使用量とは離れた数字になるので、動画は無料Wifiに限るなど、注意が必要です。
※ MM総研 携帯電話の月額利用料金とサービス利用形態(2023年1月)
テザリングが出来ると便利!
国内海外に限らず、外でモバイルするときに出てくる用語なのですが、「テザリング」とは、接続元の端末で設定を行えば、すべての機器で同時に通信を行うことができることを指します。
スマートフォンを親機にして、ノートパソコンやタブレットを持っている場合に、これらの端末でもインターネットへ接続できるようになります。
Wifiルーターやスマホの仕様やSIMカードのサービス内容によって使用できるかどうかが決まりますので、それぞれ確認が必要です。
当然ながら、データ容量の消費はすべての機器で使用した通信量の合計となりますので、ご注意ください。
データ通信量の確認方法
日本ではデータ通信量を計測するアプリを使用しているのですが、同じアプリを日本と海外で使用すると、使っているアプリの機能では、月別使用量の集計が合算になってしまい、通信量の視認性が悪くなります。
そこで、2023年9月の中国旅行では、日本国内と中国では使用するアプリを変えて、別々で計測することで、海外での通信量と日本国内の通信量を別々にすることができて解決しました。
My Data Manager
中国で使用する時のみ、アプリの「強制停止」を解除しました。アプリ開くと自動的に強制停止が解除される仕様ですので、日本にいる時は起動しないようにしています。
通信料モニター
日本から発つ前に「強制停止」にして、自動的にアプリが開かないようにしました。日本へ帰国後、元に戻して使用を始めました。
セキュリティには要注意
基本的に公衆向けのネットワークですので、オンラインバンキングなど大切なサービスに海外からログインすることは避けて、情報収集などに絞り込めば、日本と同様のインターネット環境の出来上がります。
国別通信手段の解説 ~中国編~
意外かもしれませんが、中国はオンラインの各種WEBサービスが世界中で最も発達している国です。
具体例を挙げます。冊子の鉄道時刻表は2016年夏に完全廃止となり、アプリやWEBサイトでの検索に頼ることになりましたし、スマホ決済はほぼ100%どこでも使用できます。観光地の入場予約はWEBのみといったケースすら普通に見られます。大きく開いてみていた地図が駅やバスターミナル売られなくなって10年が過ぎました。
ですので、中国でのスマホを使ったデータ通信は今や必須と言って過言ではありません。スマートフォンとデータ通信ができるSIMやWifi、ローミングといった通信環境がなければ、出張や旅行中に中国で不便をこうむり、快適な旅行すらままならないのが現状です。
作者の海外モバイル遍歴
旅日記や何にいくら使ったという小遣い帳やその他記録をデジタルでできないかといろいろ考えた末、海外モバイルにたどり着きました。
2000年前後から、モジュラージャックから電話回線でアナログ通信していましたが、NECのモバイルギアという白黒液晶画面の端末が旅のお供でした。売店の電話回線を有料で借りて、電話線をモデムに接続して、アナログ回線でのモバイル通信をしましたが、速度がすごく遅かったことを覚えています。
2000年代後半から2010年代後半までは、GPRSという携帯電話通信の世代で言えば2Gに当たる通信技術で、無線でモバイル通信をしていました。旅先で日記を書いて、リアルタイムに近い状態で現地から発信をしていました。
ホテルでのインターネットは有線LANでして、有料のホテルが結構多く、敷居が高いものでした。安宿に泊まっていたので、その恩恵にあずかることはできませんでした。
2010年代後半以降、中国では無線Wifiが劇的に普及した時期でした。ホテル・安宿を問わず、無料で使うことができる時代となりました。スピードの速い遅いや繋がりにくいといった障害はありますが、通信インフラとして大きく改善されました。
そういった中、2019年には3G・4G通信が可能なの聯通の電話・データ通信兼用のSIMカードを契約しました。維持費は月5元(約100円)で、プリペイド式で一部従量制を採っています。期限が切れる前にミニアプリでチャージしています。
現地SIMカード
日本で中国で使用可能なSIMカードを通販サイトで購入する方法と中国でパスポートを提示してSIMカードの契約する方法の2種類あります。
日本で商品化しているSIM
AmazonやYahoo!ショッピングなどで日本の企業から購入するSIMカードです。1,500円程度で購入したことがあります。
1元=20円時代の現在、1,500円は75元、それを8日で割れば、1日当たり9.375元です。購入先のサイトによってはポイントが付きましたので、実質的にもっと安かったです。
説明は日本語で、サポートは購入先を通じて確認するという形です。設定情報はよく確認された方が無難です。
出発前に通販で購入して、2023年9月に現地で使おうとしたところ使えませんでした。
サポートに確認したところ、まだ使用していないということが判明しました。次活用した時にどうだったかについてもレポートしたいと思います。
香港SIM
香港で販売しているSIMカードのことで、香港やマカオ、中国本土で使うことができる使用可能日数に制限があるプリペイドの現地SIMです。
使用開始後の有効期限が5日間、8日間、30日間のものがあります。
例えば、前後の週末を挟んでの旅行ですと2日+5日+2日で9日間ですので8日間のものですとぎりぎり足りません。AmazonなどWEBで探しましたが、2ヶ月、3ヶ月有効といった長いのものは見つかりませんでした。
中国でのSIMカード契約には高いハードル
中国に着いてから現地のキャリアショップへ行き、SIMカードを購入する方法です。月数元から数十元で維持する必要があるのがネックです。スマホ決済を使って日本からでもチャージは可能です。難易度が高い手段ですが、挑戦する価値があります。
中国でSIMカードを入手するにはハードルがありまして、実名登録制であることが挙げられます。即ち、外国人でも身分証を提示して契約しなければならないのです。
ということは、固定住所がない短期渡航者が一時的に滞在する中国で住所を確保することはできませんので、契約を断られる可能性ががあり、そのハードルをクリアできる通信会社のサービスである必要があること、中国語、都市部では英語が話せなければその壁を乗り越えることは困難です。
福建省でSIMカードを契約
2019年、私は広東省の北東に隣接する福建省にある町で「福建聨通」の契約手続をしました。実は、その前に北京市内で何件も尋ね回ったのですが、外国人のサービス加入を断られ続けて、頭を抱えていましたのです。
列車で福建省に移動した後にも、同様に聨通のサービスショップへ聞き回ったのですが、女性スタッフの対応がすごく良くて、システムでの登録時に外国人であるが故に次へ進まなかったのですが、粘り強く関係部署へ問い合わせして、ようやくクリアしました。一介の外国人旅行者であっても、親切に対応してくれました。
中国国内での電話とモバイル通信が可能で、宿では別投稿でお話ししましたWifiが使えて便利なので、外出時の通信用として活用しています。
現地でメールを見たり、送信したり、WEBで情報収集をする時に使うのですが、日本で普通に使っているGoogleなどのサービスが使えないのが難点で、これをクリアするには事前対策が必要です。
中国では早くから5Gサービスが展開されていますが、コスト対効果の関係から、しばらくは今持っているSIMカードを使い続ける予定です。
現地Wifi
現地の人々のニーズが高いため、ホテルやユースホテレスなど安宿では、速度の違いはありますが、どこでも導入されていて無料で提供されているのがスタンダードです。
2024年1月に雲南、2023年9月に北京、江西、福建を旅行しましたが、それぞれの宿泊先ではいずれもWifiが使えて、無料でした。
海外でスマホ、どこまで使えるの?
レストラン検索、航空券や鉄道チケット予約、アプリを使った地図表示など、海外渡航中にスマホを使うのが今や当たり前になりました。スマホを海外で使いこなすためには、データ通信手段の確保が必須です。皆さんの疑問や迷いを解決する一助としてご活用ください。
海外で使うスマートフォンの選び方
「バッテリー持ち」と「急速充電対応」を最重視すると間違いありません。
私が使ったのは急速充電にも対応するシャープの機種でして、購入当初は1週間バッテリーが持ちました。ひとつ前に持っていた機種までは、バッテリー持ちは悪くなかったのですが、それでも中国の旅先では毎日充電しないと駄目でした。ただ、外付け電池だったので、予備電池を持参しました。
あと、現地SIMカードを挿しても使えないことにならないように、海外の4G、5Gの「通信規格に対応するか」の確認もマストです。
周辺機器ですが、テキスト入力する場合は、Bluetoothのキーボードを用意すると便利です。折りたたみのスマホスタンドもあるとよいでしょう。
ノートパソコンやタブレットは必要か?
スマホ以外に、海外へ持っていく機器をどうすればよいでしょうか?
旅行や訪問などプライベートな渡航であるなら、経験上、SIMフリーのスマートフォンが1台あれば十分ですが、他の機器を持っていくかどうかについて触れます。
タブレット
1都市の同じホテルに滞在する形態であれば、タブレットを持参すれば、画面がスマホより大きいのでホテルでのネットでの情報収集がしやすくなります。仕事でしたら、取引先でプレゼンテーションをする時に活用できます。
外でも使えますが、SIMカードスロットがないタイプがほとんどなので、Wifiが開放されている所やテザリングをしなければ、データ通信ができないのが難点です。
ノートパソコン
ビジネスなど業務渡航の場合は、ノートパソコンを持っていく必要があるケースも多いでしょう。仕事をするにはどうしても必要なアイテムです。ただ、タブレットと同様に、データ通信ができなければ、できることが限られます。
一番の問題はバッテリーです。バッテリー持ちが短いと現地では実用に耐えません。日本での話ですが、中古の外見は良品のノートパソコンを購入して、毎日1時間程度、外で作業をしていましたが、バッテリーがもちが悪すぎて、荷物になるだけとなったので、1ヶ月も持たず、タンスの肥やしとなってしまいました。
海外でスマホはこんなに便利 ~中国編~
中国を例に挙げて、海外でスマートフォンを使うとこれほど便利だということを実際の現地経験を踏まえて解説します。中国以外の国々でもスマホ利用は普通にされているので、程度の差はありますが同じようなことが可能です。
現地での買い物にスマホ決済
コロナ後初めて、2023年9月に観光ビザを取得して4年ぶりに中国へ旅行に行きました。2019年当時もキャッシュレスは結構進んでいましたが、今では以前の現金と同じような使い方まで進化しており、大変便利になっております。
現金の位置付けが相対的に低下しています。日本とは異なり、バスではお釣りはでなかったり、小銭への両替はしづらいなど、中国では現金での支払いで不便をこおむることが結構あります。
現金やスマホ決済など種類により特徴を解説した「中国旅行、現地での支払方法は何がある?」で詳しく取り上げています。
キャッシュレス決済の方法については、WechatPayやAliPayが代表的なものですが、詳細は次のブログ記事で解説しています。
地図はオンラインが基本
日本では、観光地に行けば観光案内所があって、そこに無料で地図が得られるのが普通です。実は、中国ではこれはあまり通用しないと考えるほうが無難です。
10年以上前にデジタル化とスマホ、4Gデータ通信の普及が同時に進み、紙媒体の地図がほぼ消滅しました。まれに、観光案内所に地図がある場合があるようです。
20年以上前に中国へ行かれた方は懐かしむかもしれませんが、当時は、町の玄関となる駅や長距離バスターミナル前には必ずって言ってよいほど、地図を売る売り子がいました。
3元〜5元だったと記憶していますが、売り子によって値段が微妙に違っていて値引き交渉するのが楽しかったのを覚えています。
その地図を片手に町歩きをするのが旅の定番でした。ビジネスで初めて訪れた方も地図で位置関係を確認するのに役だったかと思います。
本屋に地図が売っていることがありますが、本屋の数自体が少ないですし、折り畳みではなく冊子の形が多く、入手するのに手間がかかります。
天気予報は現地の人に聞いて分からない
宿の主人やスタッフに「明日の天気はどうですか?」と聞いてもはっきり答えてくれないことや今日の天気すら「分からない」と言われることが多くなりました。
理由は家で新聞を購読する習慣が日本ほど普及していないことやスマホで情報が取れるようになったからです。
私たちと同じレベルなので、聞かなくても、データ通信があれば、調べることができます。百度のWEBサイトで「北京 天気」と日本語で入力しても結果が表示されますので、ざっと検索結果を見るだけでも分かる場合があります。
交通経路検索
中国語入力が出来る方はバスや地下鉄など交通機関の経路検索ができますので、すごく便利です。ただ、思ったような結果がでない場合があるので、地理的な位置関係を知っているならば、別ルートを探すといったことも可能です。
今やトイレ検索も可能に
2023年9月の中国旅行で気づいたのですが、中国でも公共施設と位置づけられている公衆トイレがスマートフォンで検索できたのです。
近くのトイレを日本語検索で実現!
実は、日本語入力でも検索結果が出てきますがコツがありあす。「トイレ」と入力したらだめだったのですが、「公共トイレ」と入力すれば検索ができるのです。
① 百度地図アプリを起動。
② GPSと連動していれば現在地周辺が表示されます。
③ 上部にある検索窓で「公共トイレ」と入力。
④ 右端の「搜索」(検索ボタン)を押す。
⑤ 近くにあるトイレが検索結果として表示される。
「公共厕所」「公厕」「 公共卫生间」何れも公衆トイレのことです。少し地図の位置をずらして 上方にある「在此区域搜索」(この区域を検索)を押すと表示されているエリアの公衆トイレが検索されます。
屋内のトイレは検索結果に含まれず、屋外に独立して設置されている公衆トイレが検索対象です。何れにしても知っておくと便利な情報です。
鉄道切符のネット購入
鉄路12306という中国鉄道公式WEBサイトがあり、ユーザー登録と実名認証が必要である程度のハードルがあるものの、一度登録してしまえば、この便利さに変えられるものはありません。家ではウェブサイトですが、外出先ではアプリを使っていました。
WEBで購入して、外国人は駅の窓口で受け取る流れですが、中国人は受取専用の券売機があるので、窓口に並ぶ人は大分減りました。
列車によってはスマホで表示するWEBチケットで対応できるようです。
タクシー手配が手軽に
日本で「DiDi」と言えば分かるかもしれませんね。もともと中国が発祥のサービスで、「滴滴出行」といいます。
北京や上海、広州といった大都市はもちろんですが、各省の省都クラスの大きな町で使えるのも当たり前で、更に規模が小さい市や県クラスの町でも比較的使えるくらい広まっています。
昔は、白タクが横行したり、並ばないとタクシーに乗れないなど色々不便なところがありましたが、これまでタクシーを使うときにあった不満が解決されているからです。このアプリはすごく便利でよくできています。
安宿で無料Wifi
中国人しか泊まらない安宿や若者が集まるユースホステルといったリーズナブルな宿泊施設ではほぼ100%無料でWifiを使用することができます。
アクセス方法は至極簡単で、使用するネットワーク名を選択し、IDとパスワードを入力するだけです。
IDとパスワードは宿の主人やスタッフに聞けば教えてくれますし、貼り出しがある場合もあり、容易に知ることができます。
確認するときは中国語ができればいいのですが、「Wifi」、「ID」、「Password」など、若い人であれば理解できそうなキーワードを伝えたり、筆談でコミュニケーションすれば、何とかなるものです。
まとめ ~最適な海外通信手段の選び方~
海外でデータ通信ができるようにするには「Wifi」・「データローミング」・「現地SIMカード」の3種類の方法があります。
それらの準備方法としては、日本で予め手配する場合と、現地滞在先で確保する場合と大きく分けて2通りあります。
旅行や仕事での海外渡航をより楽しくするために、欠かせないポイントを次のとおり挙げます。
- 海外滞在中はデータ通信環境は欠かせない。
- 現地の人は思ったほど情報を持たず、結局はスマホ頼り。
- キャッシュレス決済を使わない手はない。
- アプリを利用すれば日本と同様に様々なことができる。
- 準備次第で、楽しさが思いがけない出会いが生まれる。
このように、海外でのデータ通信は旅行や仕事で滞在するときには必須の環境です。楽しさを倍加させるためにも、確保されてみてはいかがでしょうか。
具体的な情報は各メニューで解説しましたが、それぞれのサービスは価格の違いはあっても基本的なポイントはどこの国も同じです。どの通信手段を活用するか選択の参考にしていただければ幸いです。
作者プロフィール
-
1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、ほぼ毎日質問がきて、いただいた情報をブログや動画に反映している。メーリングリスト立ち上げなど、新しい取り組みも行っている。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
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