中国で安宿に泊まろう! ~ユース編~
中国で安宿といえば何をイメージしますか?最近の安宿のトレンドとしてユースホステルを外すことはできません。
30年間、中国専門のバックパッカーとして様々な安宿に泊まってきましたが、ここ10年の中国旅行ではユースホステルによく泊まっています。中国語で「青旅」といいます。旅に欠かせない宿となりました。
安宿の歴史
中国を訪れる際に、以前は地球の歩き方を参考にドミトリーがある宿を探しますとユースホステルが紹介されていました。
上海の浦江飯店、成都、北京など、知られたドミがありました。ですので、旅行を始めた初期からの存在を知っていました。
また、古くは ”招待所” や ”旅社” がありますが、最近はそんな名前の安宿は激減して見かけなくなりつつありますが、名前を変えて生き残っていますが、どちらかといいますと敷居が低くない安宿です。
かなり前ですが、烏魯木斉駅前近くにあるホテルにドミトリーがあって飛び込みで数泊していますし、2000年代以降は都市部にあるユースで外国人が泊まれる所をネットで探して、予約せずに現地で泊まっていました。
それでは、なぜユースの宿泊がよいのかを説明します。
ユースホステル宿泊のメリット
- 何より宿代が安い
- 滞在時間が短い人向け
- 充電できさえすればよい
- 旅人に出会える
- シャワーが完備
- 年齢は関係ない
以上の特徴があるユースですが、中国では、ユースホステル協会に登録されているいわば公式な青旅は数が少なく、個人や企業が経営している非公式のものが大多数を占めています。
ユースホステル宿泊のデメリット
- 荷物管理に気をつかう
- 人目が気になる
- 自由に過ごせる空間が少ない
- グループには向かない
- ハード面が宿によって差がある
宿泊料金が安いが故に、どうしても様々な制約が生じてしまいます。ただ、寝る場所と割りきりさえすれば、結構快適に過ごせるものです。
宿泊代金は?
ベッド単位の料金になりまして、1泊30元~80元程度です。日本円に換算すると600円~1,600円と、リーズナブルでコスパが高いです。
中国のユースはどこにあるの?
では、「青旅」は中国ではどこにあるのでしょうか?
個人旅行が一般的となっているため、大都市にいけば、無数のユースが存在します。
20年前は北京や上海など大都市しかなかったのが、最近では、観光客がやっていくる小さな町や地方都市まで広がっています。
日本語でも大丈夫ですが、百度など中国のWEBサイトで「青旅」と検索すると、中国人の若者が動画で投稿しているのが分かります。
また、「青旅 北京」で検索すると、いろいろ具体的な情報が出てきます。「青旅(訪問先)」がキーワードです。
気を付けないといけないのは「青旅」は青年旅行社という古くからある旅行会社を意味する略称でもありますので、その情報が含まれていることです。
ユースの部屋の中を探検
中国の青旅ですが、ユースホステルにはどんな設備があるかについて紹介します。
必ずある設備
- ベッド
- 共同シャワー
- 共同トイレ
- 洗面所
- 無線Wifi
基本、トイレやシャワーは共同ですが、部屋のなかにある場合と、フロアで共同というケースがあります。
モバイル事情
ユースに限らず、どんな安宿でもWifiは必ずあります。泊まった所でWifiがないという宿はありませんでした。
写真は今時のモバイル事情を反映しています。IDとパスワードが書いてある紙が部屋の壁に貼られていました。
設備面はどうなのか
- コンセント
- スポットライト
- 鍵付きロッカー
他にベッドに何がついているかが共同部屋でより快適に過ごせることができるかどうかの鍵となります。
ここ数年の現象だと思いますが、コンセントやライトがベッドごとに備わっている宿が増えています。今やスマホやモバイルバッテリーの充電は必須事項で、中国人も同じですので宿側が対応してきたという側面があります。
昆明のユースでは値段は安かったのですが、鍵がなく、エレベーターは誰かが乗らないとたどり着けないなど、選択に失敗したと思いましたが、そういったことも今では旅の想い出です。
泊まるときに気を付けるべきことは何?
予約が必要な時期
中国の春節や国慶節、労働節(GW)の連休時期は混みあって、予約がなければ泊まれないケースがありますが、それ以外は予約なしでも泊まることは可能です。
住宿登記
外国人が中国で宿泊するときは、派出所へ住宿登記という手続をしなければなりません。
これは何十年も前から法律により決まっておりまして、高級ホテルに泊まっていても、宿のスタッフがオンラインで登録をしているので旅行者には見えない部分です。
様々な理由で外国人を受け入れることを拒む宿がありまして、ユースも同様です。外国人が泊まれるかどうか確認しなければなりません。
こんな人が泊まっている
実は、ユースホステルに泊まっている人は旅行者だけではありません。外国人は少数派です。
2023年12月、年末のある日、雲南省昆明でBooking.comで予約したユースに泊まりました。写真は2段ベッドの男性部屋の様子です。泊まっている人と話をすることができました。
長期滞在する若者が多数泊まっているとのことを聞きました。定職があっても賃金が安かったり、アルバイトをしていて住居を借りれないといったことで長く泊まっているそうです。
また、雲南省の別の小さな地方都市にあったユースでは、北京から来た青年が、気候が温暖なこの町に長期滞在するため、部屋探しをする間、仮の住居として泊まるというケースもありました。
最後に
中国の「青旅」、いかがでしょうか?ユースホステルも国が変われば違いは様々。旅の体験に一度いかがでしょうか?
作者プロフィール
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1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、ほぼ毎日質問がきて、いただいた情報をブログや動画に反映している。メーリングリスト立ち上げなど、新しい取り組みも行っている。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
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