【必見】旅行や出張で迷わない!Wifi・ローミング・SIM比較ガイド
海外旅行や出張で利用できるデータ通信には「Wifi」「ローミング」「現地SIM」のメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
「海外でデータローミングを使うと料金が高額になるって聞いた」、「現地SIMってどこで買えるの?」、「海外Wifiってどこまで使えるの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの通信手段の特徴を徹底比較し、利用シーンに合わせた最適な選び方を具体例と共にご紹介します。
はじめに
各国への渡航に共通するポイントや準備に役立つ情報を得ることができ、通信手段を選ぶためのヒントが満載です。
海外での通信環境確保の重要性
昔のように「現地の方に聞けば知っている。」「穴場情報がゲットできる」といったことは、残念ながら影を潜めました。自分で情報をゲットする必要があるのです。そうしなければ、今では、旅行者が知らないがゆえにおいしい名物や絶景を逃すことすらあり得ます。
何度も経験しましたが、現地のことを知らない現地の人は結構多いのが現状です。聞いても、スマホで検索して教えてくれるといったことも多々あります。ですので、自分でインターネットにアクセスする手段を持つことは、現地人と同じ程度の情報を入手できることを意味します。
データ通信を整えてスマホやタブレットの端末を使った現地モバイルができると、海外滞在先での楽しみが大きく増えて、活動の幅が広がります。
モバイルデータ通信の利用シーン例
通信環境の確保が必要ですが、海外でスマホを使えば、次のように、日本で生活しているのと同程度のことができるようになっています。逆に海外の方が便利な場合があるくらいです。
- グルメサイトで口コミ評価の高いレストランを検索
- 列車の時刻を検索して、チケットを予約
- 地図アプリで現在の位置を確認
- 目的地までの最短の移動手段を検索
- 決済アプリで小売店のQRコードを読み込んで支払
- 空港の公式サイトで搭乗予定便の出発時刻を確認
- 旅行会社を通さずに車をチャーター
- 翌日の天気予報を確認
Wifiの特徴と利用方法
スマートフォンのWifiを活用することは可能ですが、Wifiルーターをレンタルして海外渡航するサービスがあります。現地SIMカードがない場合の手段として活用可能です。
メリット
- 基本無料。
- データ通信容量の制限がない。
- 設定は世界共通で簡単。
- 複数の端末で同時に使用できる。
デメリット
- 通信可能な範囲がWifiスポットに限定される。
- 広い範囲で使えない。
- 提供先によっては通信速度が遅い場合がある。
- サービスによってはルーターが必要。
- 荷物が増え、充電が必要。
- レンタルの場合は空港での受取や引渡が必要であること。
- 長期使用だとコストがかなり割高になる。
- 通話はできない。
無料Wifiサービス
いわゆる「フリーWi-Fi」のことで、新型コロナ流行前には地方でも鉄道や施設などに無料でWifiが使えたのですが、日本では経費節減の関係で、全国展開のコンビニも含めて廃止が相次ぎました。
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幸いにも海外ではそこまでではなく、現地住民の貴重な通信インフラとして幅広く普及しています。あくまでもピンポイントでの使用になるため、SIMカードのような移動中に使うといったことには向いておりません。
レンタルWifiルーター
空港や宅配で日本出発前に手配することができます。レンタルですと現地SIMカードの購入が不要となりますし、ルーター購入のみですと現地SIMカードを別で確保する必要があります。
リュックやデイバックなどに入れておいた状態でも、ワイヤレスでデータ通信が可能です。
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複数の機器への接続にも対応していますし、購入する機器によってはSIMカードスロットが2つあり、国ごとにSIMを交換する必要がないといったメリットがあります。
海外ローミングの特徴と利用方法
日本以外でデータ通信を使う時に国際ローミングサービスを利用することが一般化しています。
メリット
- ローミング先は海外の現地キャリアで通信品質は安定。
- 契約中の携帯会社であれば別契約は不要。
- 渡航後の設定の手間は少ない。
- 別に機器を持ち運びする必要がない。
- 中国など、通信制限の対象とならない。
デメリット
- 対応国が限定される場合がある。
- データ容量の上限がある。
- 容量を超過すると速度が低下する。
- 追加料金が必要。
- プランにより料金の差が大きい。
- 通話はできない。
提供業者
キャリア大手3社(NTTドコモ、au、SoftBank)やサブブランドには海外データローミングサービスがあります。格安SIM会社では基本的に提供していません。
例えば、docomoですと、オプションとして、「世界ギガし放題」がありまして、1日2,980円、国・地域限定割プランなら、3日間は2,480円、7日間で5,280円、15日間で11,280円です。
海外データ通信に便利な日本のローミングサービス
優秀 ahamo
次点 楽天モバイル、au「世界データ定額」
ahamo
結局のところ、サブブランドも含めて、中国でモバイル通信をする場合、最も使い勝手がいいのは「ahamo」です。
標準プランで使用可能なのですが、追加料金不要で、中国を含めた91の国・地域でSIMカードがそのまま使えます。日本人の渡航先の98%をカバーしています。
優れた点
基本プラン自体が海外ローミングに対応しております。手続は不要です。他社ではオプションでローミングサービスの申込が必要なケースが多いですが、手軽に使える点が突出しています。
設定ですが、データローミングをオンするだけ。月20GBの範囲内であれば追加料金不要で利用可能です。
注意点
注意が必要なのは、大盛りオプションを使用中でも、ローミングは最大20GBで、超過した場合は、1Mbpsの速度制限が生じたり、利用月に大盛りオプションに加入済みだと月末まで解除されないといった制限があります。
これとは別に、海外で最初にデータ通信をした日から15日経過後の日本時間午前0時に速度が128Kbpsになること、それは帰国までは変わらないことです。
日本国内での利用量も含めて20GBまでですので、それを気を付ける必要はありますが、海外での滞在期間が数日と短いのであれば、日本国内で旅行するのと同じ感覚で全然OKです。
楽天モバイル
次点としました楽天モバイルのプランですが、月々3,278円となっており、ahamoと同様に、基本プラン料金のみで国際ローミングが利用できます。
通信量については海外では月2GBまでという制限がありますが、1GB単位、500円でデータ量の追加チャージが可能です。
Rakuten Linkを使えば、中国から日本の電話番号へ通話をする場合でも無料になるメリットがあります。これは他社にない特徴です。iOSといったOSによって適用されない場合がありますのでご注意ください。
au
UQ mobileやpovoと共通の外国で使える定額データ通信サービスがあります。
早割制度がありまして、24時間690円で、1日から30日まで利用可能で、事前予約が必要です。事前予約しない場合は、24時間980円、1日から8日までの利用となります。
滞在期間が4日以内であればはahamoや楽天モバイルよりも料金が安くなるので、選択する余地はあります。
具体的なサービスですが au 海外放題 を提供しています。
現地SIMの特徴と利用方法
現地の人たちが使用している現地キャリアのSIMカードをしようしたサービスが世界各国であります。
メリット
- 使い捨てで使用することができる。
- 安く利用が可能。
- 日本で購入可能。
- 現地契約であれば選択肢が多く、コスパが良い。
- eSIMだとオンラインだけで契約可能。
- カードの種類やプランによっては通話が可能。
デメリット
- 物理SIMの場合はスロットが必要。
- 英語や現地の言葉ができないと手続きが困難。
- テザリングの適用がなければ1台しか使用できない。
- 使用期間に制限がある場合がある。
購入できる場所
国際線が到着する空港であれば到着ロビーに必ずと言ってよいほど、現地SIMの販売カウンターがあったりしますし、いきなりが心配でしたら、事前にAmazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場などの通販サイトで海外のSIMカードを購入することができる場合があります。
また、独自で世界各国を対象としたデータ通信サービスを提供している会社があり、そういった会社のサービスを利用することはひとつの選択肢となります。
注意点
スマホにSIMカードスロットが必要です。最近のスマホはスロットがひとつしかないのが主流ですが、海外ではまだ物理SIMが多いため、ひとつだとその都度交換する必要が生じる場合があります。eSIM対応であれば差替え作業は不要です。
テザリングが出来ると便利!
国内海外に限らず、外でモバイルするときに出てくる用語なのですが、「テザリング」とは、接続元の端末で設定を行えば、すべての機器で同時に通信を行うことができることを指します。
スマートフォンを親機にして、ノートパソコンやタブレットを持っている場合に、これらの端末でもインターネットへ接続できるようになります。
Wifiルーターやスマホの仕様やSIMカードのサービス内容によって使用できるかどうかが決まりますので、それぞれ確認が必要です。
当然ながら、データ容量の消費はすべての機器で使用した通信量の合計となりますので、ご注意ください。
1日に必要なデータ通信量は何GB?
統計(※)によると、スマートフォンを利用している人のデータ通信量の平均は月あたり約11GBなのですが、中央値は3GBであり、利用者の78%が10GB以内です。平均が高いのはヘビーユーザーの使用量が反映されているためで、月3GB以内のライトユーザーが多数を占めています。
※ MM総研 携帯電話の月額利用料金とサービス利用形態(2023年1月)
海外での例として挙げますが、滞在先の中国で、地図やWEBサイトを見たり、切符を手配するといった使用方法であれば、1日1GBあれば足りるデータ通信量でした。
バックグラウンドでアプリが動いており、少しずつ消費しますので、バッテリーと同様に、アプリを使わなくても消費量がゼロということはありません。
但し、動画を見るとなりますと、通信量が爆発的に増えますので、平均使用量とは離れた数字になるので、動画は無料Wifiに限るなど、注意が必要です。
動画ばかり見なければ、1ヶ月で20GBを消費することは結構大変です。私の場合は、スマホのWifi通信で月3GB程度、データ通信SIMカードで月1GB前後です。
まとめ
海外でデータ通信ができるようにするには「Wifi」・「ローミング」・「現地SIMカード」の3種類の方法があります。
メリット、デメリットがある中で自分自身に合った通信環境を構築していただければ幸いです。
作者プロフィール
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- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
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1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、ほぼ毎日質問がきて、いただいた情報をブログや動画に反映している。メーリングリスト立ち上げなど、新しい取り組みも行っている。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
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