往復運賃4,000円台から!知っておきたい中国行きLCCの航空券の選び方
"中国旅行は費用が高い"というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。実はLCCを利用すれば、驚くほどリーズナブルに日中間を移動できます。
この記事では、2025年3月の実際の春秋航空の予約例を基に、お得に中国へ行く方法と知っておくべきポイントと注意点を解説します。
春秋航空とは?
春秋航空(SPRING JAPAN、航空会社コード:IJ)は中国最大のLCC(格安航空会社)ですが、日本航空(JAL)の子会社です。
日本から中国各都市へ就航しています。コストパフォーマンスに優れた航空会社として、日中間の移動を劇的に安くしてくれる存在です。
就航地
西日本を中心に次の11空港に就航しています。
成田、羽田、関西、中部、札幌、茨城、広島、高松、福岡、佐賀、沖縄
実例で見る驚きの料金設定
今回ご紹介するのは、知人が2025年3月に予約した関西国際空港と寧波国際空港の往復便です。画像を見ていただくとわかるように、驚くべき価格設定となっています。
【発券時期】
- 予約日:2025年2月17日(出発の約20日前)

【フライト情報】
- 往路:9C6604便 2025年3月8日(土)
関西国際空港(17:45発)→ 寧波国際空港(19:40着) - 復路:9C6603便 2025年3月11日(火)
寧波国際空港(13:15発)→ 関西国際空港(16:45着)

【基本運賃】
- 往路
ラッキースプリング(P1クラス)2,150円 - 復路
ラッキースプリング(P1クラス)2,150円 - 合計
基本運賃 4,300円
実際にかかる総費用
これだけ見ると「本当に往復4,300円で中国に行けるの?」と驚かれるかもしれませんが、LCCの場合は基本運賃以外にも様々な費用がかかります。実際の総額を見ていきましょう。

往路(関西 → 寧波)
計 8,220円
- 基本運賃:2,150円
- 燃油サーチャージ:3,500円
- PSFC:1,250円(旅客サービス施設使用料)
- PSSC:320円(旅客保安サービス料)
- 国際観光旅客税:1,000円
- 空港使用料:0円
復路(寧波 → 関西)
計 6,240円
- 基本運賃:2,150円
- 燃油サーチャージ:2,150円
- 空港使用料:1,940円
サーチャージが必要ですが、往路とは料金が異なります。また、レガシーキャリアとは金額が異なります。そういった仕組みについては別の記事、中国行き格安航空券の《隠れ費用》~燃油サーチャージ~が参考になります。
表示以外に必要な費用
画面に表示されていないのですが、実は必要な費用があります。どの支払い方法でも片道600円、往復1,200円の支払い手数料が必要です。こういった部分は見落しがちです。
往復の合計料金
合計 15,660円
- 運賃:4,300円
- 燃油サーチャージ:5,650円
- PSFC:1,250円(旅客サービス施設使用料)
- PSSC:320円(旅客保安サービス料)
- 国際観光旅客税:1,000円
- 空港使用料:1,940円
- 支払い手数料:1,200円
基本運賃4,300円に対して、実際の支払総額は約15,700円となりました。それでも通常の航空会社と比べると非常にリーズナブルな価格設定です。特に旅行のタイミングや予約時期によっては、さらにお得になることもあります。
春秋航空を利用する際の注意点
格安で中国旅行ができる春秋航空ですが、LCCならではの注意点がいくつかあります。
1. 追加料金の発生
フルサービスキャリアでは航空券代金に込みであるサービスがLCCでは有料(オプション)となるのが一般的です。
- 決済手数料
1人1区間につき600円の支払い手数料が必要 - 座席指定料金
自分で座席を選びたい場合は追加料金が必要 - 手荷物料金
預け入れ荷物は別途料金が発生(無料受託手荷物なし) - 機内食
有料のため、必要な場合は事前購入または自前で用意 - 変更・キャンセル料
変更やキャンセルには高額な手数料が発生する場合あり
2. 予約のタイミング
画像の例では出発約20日前の予約ですが、LCCの場合は早期予約がより安くなる傾向があります。
- 出発3〜6ヶ月前の予約が最もお得になることが多い。
- SNSやメルマガで告知されるセールやキャンペーンをチェックする。
- 平日や閑散期を選ぶとさらに安くなる可能性がある。
常日頃の情報収集がより安く航空券をゲットできるコツになります。
3. 出発する空港ターミナル
航空券を見ますと、関西国際空港、寧波国際空港ともに「第2ターミナル」発着となっています。
LCCは大手航空会社が発着する主要ターミナルではなく、別のターミナルを使用することが多いため、間違えないように気を付けてください。空港到着時は十分に時間の余裕を持ちましょう。
春秋航空で中国旅行をお得に楽しむコツ
LCCの基本的なルールを予め知っておいて、追加料金が発生しないように気を付けることが重要です。
1. 荷物は最小限に
一番安い運賃ですと、預け入れ荷物に追加料金がかかるため、機内持ち込み可能な範囲(7kg以内や大きさに制限あり)に収める工夫が必要です。
冬など荷物が多くなる時期は、現地での洗濯も考えて荷物を減らすことを検討したり、帰国までに買うお土産についても想定するとよいでしょう。
2. チェックイン手段
春秋航空はオンラインチェックインに対応していません。普通に並んで搭乗手続をする必要があるため、到着が遅れないようにしなければなりません。
3. 支払い方法に注意
クレジットカード決済の場合、使用できるカード会社が航空会社によって異なります。春秋航空はQRコード決済に対応しており、PayPayが使えます。
また中国の航空会社のため、現地で追加料金支払いの際にはWechatPayやAlipayといったキャッシュレス決済が使えます。
4. シーズンを意識した予約
中国の繁忙期にあたる、旧正月(春節)や国慶節(9月~10月)、ゴールデンウィークの大型連休には料金が高騰します。これらピークシーズンの時期を避けて旅行すれば、さらにお得に旅行できます。
まとめ
春秋航空を利用すれば、往復15,000円以下という驚きの価格で日本と中国を行き来することが可能です。
基本運賃だけでなく燃油サーチャージや空港税などを含めた総額と内訳の構成を理解し、LCCならではのサービスの特性を把握しておけば、非常にコストパフォーマンスの高い旅行が実現できます。
中国旅行ドットコムでは、このような格安航空券情報や中国旅行に役立つ情報を随時更新しています。賢く航空券を押さえて、素晴らしい中国旅行をお楽しみください!
筆者情報

- ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
-
1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
旅先での中国語会話を実践して、通じる中国語を教えることにも取り組んでいる。中国語に堪能でVIP通訳に従事したことがあり、訪日視察団のアテンドをしたことも。経験を活かして、コミュニケーション促進のための中国語も含め講師として教えて6年超。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、いただいた質問に対応したり、いただいた情報をブログや動画に反映している。
詳細は作者紹介をご参照ください。問合せはこちらまで。
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