中国で市民権を得たキャッシュレス決済
WechatPay(微信)、Alipay(支付宝)や銀聯といった言葉を聞いたことがありますでしょうか?
何れも中国の大多数の人々に普及しているキャッシュレス決済、スマホ決済サービスです。
日本でもようやく市民権を得ましたが、中国ではスマホ決済は日本の更に先を進んでいます。
普及の背景
2015年あたりから、IT化の進展や4Gやスマートフォンなど、モバイル通信の普及に伴い、数年のうちにキャッシュレス決済が急速に広まりました。
普及割合は既に80~85%に達していて、お賽銭やお金を恵む際にもスマホ決済が使われるのが当たり前となりました。
現金とキャッシュレス
現金ですが、中国では偽札が出回っていたことから現金に対する信頼度が高くなありませんでした。
盗難の心配がぬぐい切れないことや、小銭を用意する必要がない、現金を持ち歩く必要がないなどのという理由がスマホを使ったキャッシュレス決済が広まった背景にあります。
キャッシュレス決済比率
2020年における中国全土で電子決済を行う都市部在住成人の比率は89.16%、前年比+3.79%でした。農村部在住成人は82.72%、前年比6.51%増でした。
2019年は都市部在住成人は85.37%、前年比+2.98%、農村部在住成人は76.21%、前年比+4.06%でした。
(中国人民银行公布2020年以及2019年中国普惠金融指标分析报告)
中国の銀行事情
中国人は1人平均6枚キャッシュカード持っていると言われます。(2019年同報告)
1990年代は開設した銀行以外の銀行での出入金や同じ銀行でも開設都市から離れた都市での出入金ができませんでした。
2000年代に入り《銀聯》という中国人民銀行が定めた技術基準により銀行間のネットワーク化がされました。
広く普及した理由
現金しか取り扱わなかった、個人経営の食堂や商店もこぞって導入したことが大きいです。
手数料を徴収しないこと、端末が不要にしてQRコードを読み込む紙がありさえすれば対応できるようにしたこと。
これらにより、小規模事業者の導入へのハードルが下がり、爆発的に普及しました。
中国でキャッシュレスは何と言うか?
中国でキャッシュレス決済は中国語で「无现金支付」、スマホ決済は中国語で「手机支付」といいます。
旅行先でのキャッシュレス決済
例えば、PayPayがアリババと連携して中国でPayPayが使えるようになるといった施策でも打ち出されれば、インパクトは大きいかとは思います。
日本人が中国旅行先でキャッシュレス決済を使って買い物できるようになる日はいつ来るのか、期待したいところです。