中国ビザ代行のメリットと業者選定の重要ポイント

中国ビザは個人でも申請可能ですが、仕事で多忙などの理由で旅行会社などの代理店を通じて取得を依頼する場合の注意事項について解説します。代理店へのリンクもあります。

中国ビザ取得の全体プロセスを俯瞰

個人申請の場合、どのような手順や段取りで中国ビザを取得するのか、管轄地域はどこかといった基本的な情報については【解説】中国渡航に必要なビザ申請方法(2024)にまとめましたので、ぜひご覧ください。

2020年8月から中国ビザのオンライン申請が始まり、個人によるビザ申請の敷居が低くなったことで、現在は一転して、直接個人申請する人が多くなりましたが、業者経由の申請のニーズもありますので記事にしました。

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個人申請する方向けのオンライン申請

自分自身で最低限のコストで申請をしたい方はオンライン申請が必須となります。詳しくは【徹底解説】中国ビザオンライン申請書の作成方法(2024年3月)にまとめました。

短期査証免除開始前の中国ビザ取得代行

観光や訪問、業務などの目的で15日以内は査証免除となる措置が採られる前までは、渡航目的を問わず、中国ビザの申請は必須でした。

今のようにオンライン申請制度はなく、総領事館での個人申請は大変でした。金額的にも受け入れやすい料金でしたし、手間暇を考えて、旅行代理店経由によるビザ取得代行を依頼することは広く一般的に行われていました。

過去の記録を確認したところ、旅行・観光目的でLビザやFビザで渡航していたのですが、当時は東京の代理店に依頼して10,000円弱で観光ビザの1次が取得していました。また、半年又は1年マルチビザなら20,000円以内で手配することができました。
次のリストは過去の料金例です。

  • 2002年 訪問1年マルチビザ(Fビザ) 10,000円
  • 2001年 訪問1年マルチビザ(Fビザ) 20,000円
  • 2001年 訪問半年マルチビザ(Fビザ) 12,000円
  • 1997年 観光1次ビザ(Lビザ) 8,000円、9,000円

現在は、1次のシングルビザが1万円で取得できる代理店は探す限りありません。

管轄地域に要注意!

東京・大阪・名古屋の中国ビザ申請センターや札幌・新潟・福岡・長崎の総領事館にはそれぞれ管轄地域がありまして、居住地(都道府県)によって、申請先となるセンターや総領事館が決まっています。(詳しくは【解説】中国渡航に必要なビザ申請方法(2024)を参照)

短期査証免除前は、居住地の意識なしに旅行代理店へビザ取得を依頼していましたが、現在は、一部免除はありますが、指紋採取もあるため、本人が申請に行かなければならないため、代理店がどこのビザ申請センター(総領事館)での申請代行なのかを必ず確認する必要があるので注意が必要です。

登録旅行代理店制度

旅行代理店が各地のビザ申請センターや総領事館に申請して登録業者になることが可能で、旅行代理店枠でビザ申請ができる制度があります。

福岡総領事館でも同様の制度を採用しています。郵船トラベル福岡営業所が指定事業者として指定されています。

ネットを調べていると、代理店でない業者っぽい情報があるように見受けられます。登録されているということを告知していないのか、そうでないのかは分かりません。手配する際は、事前に確認された方がよいかと思います。

事前審査制

東京のビザ申請センター場合は、事前審査制を導入しております。代理店による資料の事前チェックをします。

代理店の選び方

大切なパスポートを預けて中国ビザの申請を高い代金を払って依頼する代理店。どのような視点で選べばよいかを解説します。

代理店へ中国ビザ取得代行をするメリット

業者へ依頼してビザ取得をするとどのようなメリットが得られるのでしょうか?次のメリットがあります。

  • 手続きを一部丸投げすることができる。
  • 直接申請先に書類を持参しなくても、代理店を通じて郵送やメールによりビザの申請ができる
  • 書類作成のサポートを受けることができる
  • ビザ申請センターでも窓口スタッフとの架け橋としてサポート受けることができる

申請先のビザ申請センターや総領事館から遠い地方に在住の場合は、往復交通費を考えますと、代理店へ依頼した方が安くなる場合がありますので、コスパやタイパを考える必要があります。

逆に、このメリットは個人申請では全て自分が行わなければならないデメリットになり得る項目となります。自分で申請している人も多いので、決してできないということではありません。

ホームページ掲載情報が最新かどうか?

例えば、Googleで「中国 観光ビザ 代行」をキーワードに検索しますと、代理店の中国査証取得の案内ページが多くヒットしますが、不幸にも、短期渡航のビザ取得免除が今も適用されているかのような記述を散見しました。

掲載情報をそのまま信じてしまうことはリスクを伴いますし、利用者に混乱を招きかねないと危惧しています。

また、Cookieによる検索結果がカスタマイズされますので、検索する時点やユーザーが使用するブラウザの状況により表示される代理店や順番が変わります。

結局のところ、どこの旅行代理店がどの種類のビザ取得代行を行っているのか分かりづらいのが現状で、WEBには情報更新日や最新情報の掲載をしていただきたいものです。

  • 更新日の記載がなく、いつ更新されているのか分からない
  • 査証免除の頃の情報が記載されている

といったホームページは結構多いのが現状です。代理店情報をWEBで探す際に注意してください。

取得代行可能なビザの種類を確認する

ビザの申請手配を行っている代理店のホームページが見つかったとしても、取扱いしているビザの種類が何なのか確認してください。観光ビザの取得代行はNGとか、業務目的のMビザや非営利訪問のFビザのみ可能など、様々な制約があります。

請け負う範囲はどこまでか見極める

次のように、代理店によって手配可能な具体的な条件が示されているケースが多いので、ホームページを読んでいただき、どこまで代行できるのかを納得いくまで確認しましょう。

  • 出発日何日前までのみ
  • オンライン申請に着手したら受付不可
  • 法人客のみ
  • 東京ビザ申請センター管轄地域のみ対象
  • 事前予約制で順番待ち
  • 新規受付不可

代行料金

取得代行が可能で依頼しようとする際に、いくら費用がかかるのか、コスパはどうなのかを確認した方がいいです。代理店会社によって、2万円や2万5千円など、代金は異なりますし、万単位のコストが必要です。皆さんの参考となればということで、代理店情報のトピックで掲載します。

ビザひとつとっても、料金は様々です。燃油サーチャージが別に必要ですし、ビザ取得まで代金が生じることで、中国渡航へのモチベーションを下げる原因、旅行客が増えない理由になっていますが、今のところは中国へ行く必要がある、行きたい場合は、個人か代理店経由で申請しなければなりません。

個人が取得する場合の申請料金

基本的な情報として、個人で申請する場合の料金を知った上で、代行料金が妥当なのかどうかを判断される目安にされるとよいかと思います。

例えば、普通申請のシングル(1次)ビザはビザ申請センターでの個人申請は8,000円、うち5,000円はセンターの手数料です。総領事館への申請は3,000円です。
この総領事館への部分が2023年12月に手数料の値下げがありました。3,000円の部分が750円値下げとなり、2,250円となります。

代理店の探し方

中国ビザ申請を代行する業者を探す方法ですが、基本的にWEB検索になりますが、その際、注意すべき事項があります。

できる限り、最新情報を絞り込むための対策として、Googleの検索ツールで1ヶ月以内に更新された情報に絞むのはそのひとつです。

そうなりますと情報が減りますが、SEO対策をしてて、上位表示している代理店が決まってくる傾向にもあるため、逆に代行する業者が見つかりづらくなるジレンマがあります。

メールや電話で候補となった代理店の対応を見るのもいいでしょう。相性があるでしょうし、どこまで親切、丁寧、適格かなど知ることができます。

中国ビザ申請代理店情報(管轄別)

管轄地域(ビザセンター・総領事館)毎に代理店の情報を掲載しています。2023年12月に手数料値下げに伴い、手数料を値下げしている代理店が一部あります。
在住している都道府県はどこの管轄かについては、別の記事【解説】中国渡航に必要なビザ申請方法(2024)をご確認ください。

代理店を選ぶ際の注意事項

  • 情報が更新されている所を掲載しています。1年以上更新していないところや更新日が不明な所、情報が古い所は掲載しておりません。
  • 代理店名をクリックするとリンク先が別ウインドウに表示されます。
  • 料金はビザ料金、代行手数料が含まれています。別記されている場合はそうではありません。
  • 必要書類や手続方法など、それぞれ異なります。個別にご確認ください。
  • ”★”は各センター又は総領事館に登録されている代理店です。可能な限り印をつけますが、分からない場合も★なしとなります。
  • すべてを網羅している訳ではありませんので予めご了承ください。

東京ビザ申請センター

IACEトラベル(日本橋)

問い合わせが集中しており、法人企業に代行受付を限定している。
大阪、名古屋、福岡の申請も対応。
シングルビザ 普通申請 25,450円 加急申請 40,550円
ダブルビザ 普通申請 35,750円 加急申請 47,350円

HISオンラインビザセンター(新宿)

Lビザ(観光)のみ 22,500円(HISツアー参加者限定価格)所要15営業日

華聯旅行社(銀座)

Lビザ(観光)・Qビザ(親族訪問)・Mビザ(商務・貿易)・Xビザ(留学)
金額未記載

CANツアー(新宿)

Mビザ(商務・貿易)・Lビザ(観光) シングル:27,250円
Q2(親族訪問)、G(通過)
加急申請 10,000円(実費3,000円+弊社手数料7,000円)追加

JTBビザセンター(池袋) ★

サポートが困難であるため、受付を停止中。再開未定。

シェルツーリスト(神田)

Mビザ(商務・貿易)・Lビザ(観光)・Zビザ(就労)・Xビザ(留学) 25,500円
Qビザ(親族訪問)27,500円
Mビザ(商務・貿易)6ヶ月ダブル 32,000円 1年マルチ 46,500円

チャイニーズドラゴントラベル(西早稲田)

シングルビザ 普通申請 20,000円 加急申請 26,000円
ダブルビザ 普通申請 22,000円 加急申請 28,000円
半年マルチビザ(M・Qのみ) 普通申請 24,000円 加急申請 34,000円
1年マルチビザ(M・Qのみ) 普通申請 30,000円 加急申請 38,000円
2年マルチビザ(M・Qのみ) 普通申請 32,000円 加急申請 40,000円
※申請書作成代行費用除く

中外旅行社(上野)★

Mビザ(商務・貿易)1次:20,950円 1年マルチ:35,000円
Lビザ(観光)1次:18,750円 2次:22,450円
Fビザ(訪問)1次:20,950円 2次:24,650円
Q2(親族訪問)、G(通過) 未記載 郵送代 520円(レターパック)

中青旅日本(新橋)★

問い合わせが多く、一般の方の新規受付を停止中。契約会社を除く。

長城航空サービス(六本木)★

Mビザ(商務・貿易)・Lビザ(観光)1次:25,000円、35,000円(加急)
Mビザ(商務・貿易)2次:35,000円、45,000円(加急) など

(2024年3月17日現在)

大阪ビザ申請センター

中国新華旅行社(大阪)★

料金未記載

西日本日中旅行社広島支店(広島)

シングルビザ 28,650円  郵送代:880円~

日中夢楽観光(大津)★

料金未記載

(2024年3月17日現在)

名古屋ビザ申請センター

最新情報を提供している代理店のホームページは見つかりませんでした。
情報をお待ちしております。最下部のフォームから投稿可能です。

(2024年3月17日現在)

福岡総領事館

西日本日中旅行社(福岡)

料金未記載

(2024年3月17日現在)

札幌総領事館

最新情報を提供している代理店のホームページは見つかりませんでした。
情報をお待ちしております。最下部のフォームから投稿可能です。

(2024年3月17日現在)

新潟総領事館

行政書士法人 みなみ法務事務所(新潟)

Mビザ・Zビザ 普通申請 33,000円 郵送料 370円
代理店かどうかは分かりませんが、情報の更新がされていて、新潟での申請に関して地元ローカルの事情が記載されています。

(2024年3月17日現在)

長崎総領事館

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情報をお待ちしております。最下部のフォームから投稿可能です。

(2024年3月17日現在)

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作者プロフィール

旅人@中国旅行一筋30年
旅人@中国旅行一筋30年ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
1991年から30年間で70回以上の中国訪問を経験するベテラン旅行ブロガー、新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。

【旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上 印象に残る旅のエピソード:数え切れず

安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。

1日100元以内で旅をするなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。

中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」の運営者。

ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、ほぼ毎日質問やお便りがきて、集まった情報をブログや動画に反映している。

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