距離感覚の違いは誤解のもと
「遠い」「近い」の距離感覚は日本人と中国人では異なっていると、中国を旅行中に肌で感じたことが多々ありました。
具体的に話をしますと、日本であれば市内といえば数km程度で、隣町はせいぜい10km、50kmを超えれば遠くという感覚ではないでしょうか。
一方で、中国では、市の中に区や市、県があるため、市内の範囲がとてつもなく広いので、数十km先も同じ市内という感覚です。それに関して理解するための関連記事があるのでご参照ください。
中国の地名、行政区画の読み方
https://travelers-china.com/secrets/plan/placename.html
それを超えるとようやく隣町。広い範囲の市内と市内が隣接するということは、隣町の中心部はその分先になりますので、下手をすれば100km先になります。
中心部から外れの村まで同じくらいの距離があるのもざらでして、それを「遠い」とは言いません。
500km~1,000kmくらい離れればようやく「遠い」という感覚になるのではないでしょうか。
別の説明をしますと、ひとつの省がひとつの国くらいの面積があります。四川省は日本と同じくらいの面積と人口があります。
ですので、中国語で「遠いですか?」と聞いた答えが「近いよ」だったとして、これを日本人感覚で受けとると大きな誤解が生じることになりかねないので注意が必要です。
日本人も中国人も人によって距離感覚は異なりますので、あくまで旅先で得た肌感覚の参考値ということで心得ていただければ幸いです。