ANAマイルの延長期限間もなく到来、対策急ごう!

2024年3月31日に有効期限が到来するANAマイレージクラブのマイル。残り10日をきり、何日もありません。最後の週末3月30日、31日があります。残っている方は月内に何らかのアクションが必要です。対策を考える参考になるよう具体例を示して解説しました。

2024年3月末のマイル延長はもうない!

1月24日のANAからメールマガジンが届きました。「延長登録したマイルは2024年の3月末で有効期限を迎えます」と記述がありますが、期限延長については一切触れていません。

全日空が運営するANAマイレージクラブは、2021年3月並びに2022年3月、2023年3月と会員が持っているマイル有効期限がそれぞれ延長されました。コロナ禍で国際線が軒並み運行停止となり、特典航空券が使えなくなったという背景がありました。

毎年エントリー制にして、注意していないと延長とならず無効になる仕組みを設けました。ふるい分けをして、既に失効したマイルもある程度出ていることでしょう。せっかく得たマイルを無駄に執行させるのはもったいないですよね。

2023年5月にはコロナは5類となり既に一区切りとなっていますし、国際線の便数が地域にもよります50%以上回復していますし、インバウンドはコロナ前の今秋には8割まで回復しました。国内線はほぼ回復して通常運転です。

このような背景から、残念ながら次の延長はさすがにないと踏んでいます。今回は本気で延長マイル対策を採るべきではないでしょうか。

参考リンク

【速報】 ANAマイル有効期限が2024年3月まで再延長!
https://travelers-china.com/secrets/plan/anamile-encho-202403.html

延長されたANAマイルの有効期限

2023年3月末までが期限のマイルはまとめて1年間延長されるのに加えて、同年4月以降のマイルも同様に延長されますので、2024年3月末に有効期限切れとなるマイルが相当数生じます。

ANAマイレージの期限延長のタイミング
ANAマイレージの期限延長のタイミング(全日空ホームページ)

延長されるマイルがまとめて到来することがやっかいです。コロナ禍の中で毎年延長されてきたので同じ期限のマイル残高が多く積み上がっていてもおかしくはありません。使用すれば基本的に期限の早いマイルから消費されます。

1マイルの価値を考えよう

マイルを交換するにあたって、1マイルいくらに相当するかを考えると価値があるかどうか決める判断材料となります。経験上、1マイル=4円あれば合格点です。

20年以上、ANAマイレージクラブ会員をしていて、最もコストパフォーマンスが高いのは国際線特典航空券への交換です。

私は中国ばかりですが、単純往復ではなく、国内線を加えることで、最大のコスパを発揮する庁にしています。

例えば、成田→北京→成都の往復ですと2区間×2の4区間になり、中国国内線部分が1,000元とすると、1,000元×20円=20,000円となり、往復で40,000円の価値があります。

国際線往復が40,000円とすると併せて80,000円となり、23,000マイルで割れば1マイル=3.47円になります。実際の相場はもう少し高いかもしれないので、4円程度の価値があるということです。

最近は、いろいろな交換手段があるので、価値を考えずに自分がしたいことを優先されることは一つの考え方です。検討の中で、こういった考え方があるということを知ってもいただきければと思います。

有効期限の近いマイルをどう消費したか

時系列で残高推移を見ていきます。23年3月と23年10月がありますが、2023年3月末期限は全て2024年3月に移行しました。それに2023年4月~2024年3月に期限到来する残高が2024年3月へ移行という流れです。

どこまでの有効期限を注意すればよいか?

一瞬、「2024年3月の残高を使い切れば大丈夫。」と錯覚しそうですが、決してそうではありません。少なくとも1年後の2025年3月までに有効期限が到来するマイル残高を同時に注意することが必要です。

これは通常の期限切れマイル対策となりますが、先の先を見越して、マイル利用を考えることで、得られたマイルの有効活用ができます。

買い物で使うといったことであれば、それだけで終了ですが、国際線特典航空券ですと、出発日と帰国日を意識しなければなりません。休みが取れずに変更することも想定する必要がありますし、考えることはいくつもあります。

2023年3月現在

では、私のマイル残高を例にお話ししたいと思います。マイル残高は2023年3月末に全体の1/3以上もあり、本来であれば既に有効期限切れとなり使えなくなるはずだったマイルで、新型コロナ感染拡大により、命運を保つことができたものです。

私のマイル残高表
私のマイル残高表 (全日空ホームページ)

特に、海外旅行で使っている人にとっては、コロナ禍が続き、使うチャンスがなかったので、万単位のマイルが貯まっている方がいらっしゃるのかもしれません。

まずしなければならないことは、①2023年3月末までに有効期限が切れるマイルがどれだけあるか、加えて④2023年4月から2024年3月までに有効期限が切れるマイルがどれだけあるかを確認します。

②は2023年3月末現在のマイル口座残高、③は②-①の数字となります。

④-③のマイルは、2023年4月から2024年3月までの1年間に有効期限を迎えるマイルで、これらは全て2024年3月末まで延長されます。

31,055マイル+11,640マイル=42,695マイルが延長対象になりますが、見逃してはいけないのは、④46,713マイルのうち、2024年4月以降に順次期限切れになるマイルがあることです。これらも含めて、1年後の2024年3月末までに何らかの使途を決めて、交換しなければなりません。

2023年10月現在

半年が過ぎました。延長期限到来まで残り半年です。
2024年3月末期限のマイルが23,239マイル、2024年4月~2025年3月に有効期限が到来するマイルは24,871マイルです。(53,701-28,380マイル)

マイル有効期限が3年であるため、どうしても次のことも考えざるを得ません。2025年3月までの有効期限のマイル残高は48,110マイル。どう使っているか考えなければなりません。

2024年12月 特典航空券発券

残高がちょうど60,000マイルあります。増えたマイルも含まれています。半年前と比べるとこの3月末に期限を迎えるマイル数がわずかとなりました。

これは2023年9月と12月に国際線特典航空券に交換した残りです。20,000マイル+23,000マイルで43,000マイル交換したことが大きかったです。私の場合はこのようにして期限切れマイル対策を行いました。

ただ、これだけでは終わりません。2024年4月~2025年3月までに期限がくるのは26,00マイルですので、そのマイルをどうするかを考える必要があります。

ゴールデンウィークの予約をして、だめなら夏の旅行に流用するとすればかなりのマイル消化となります。残ったマイルを救うために、別のポイントへ移行することも考えています。毎月有効期限がくるので、無駄を減らすためには、やはり、2024年3月末までにマイルを使うことがベターだと思います。

2024年3月24日 特典航空券発券

マイルの有効期限が10日を切ったなか、ようやく動きました。

年末年始が連休となっていることを注目して、特典航空券に交換しました。発見前2週間前からフライトの組み合わせを空席状況を何パターンも検索して考えていました。今回、23,000マイルを消費しましたので、61,000マイルが38,100マイルに減りました。

発券したら2024年12月まで残マイルの期限が12月までとなり先延ばしとなりました。次の特典航空券発券を考える時期は24年12月までになります。そこから1年以内に出発する特典航空券を発券するかどうか検討が必要です。

提携会社特典航空券を発券しました。燃油サーチャージや空港税など34,600円がかかりました。年末年始やゴールデンウィークなど、ハイシーズンでも23,000マイルで発券できるのでよく活用しています。

日程ですが、1日違うだけで席がないといったことが多々ありました。偶然、年末の出発便と年始の帰国便の日程がドンピシャリであったので、発券することにしました。半年以上前でも空席がない便は結構ありますので、こればかりは運だと思いますが、日程を柔軟に組むためにも、できる限り早く動くことをお勧めします。

期限切れマイルの対策を考えよう

24年3月に期限切れを迎えるマイルですが、一番コスパがよいのは、航空券と交換することです。例として国際線航空券を挙げます。

私の場合は、20年間、特典航空券の国際線一択でした。2023年7月に20,000マイルを消費して残高を減らしました。それでもまだ数万マイルが残っています。

自分自身もマイル残高がある皆さんと同じようにリアルタイムで残高をどのようにして減らしていくか考えていかなければなりません。

買い物など使い道は多数

もしくは、国内旅行で使ったり、ポイントに変えるなど、別の使い方も並行して考えれば、期限切れ確定のマイルを消化できます。

「ANA Mall」、「ANAショッピング A-style」、「ANAセレクション」では20%マイル還元キャンペーンを実施しており、2024年2月は第2弾の開催が決定しています。

これらのショッピングサイトでは買い物で1マイル=1円として使えます。1マイルの価値としては高くはないのですが、マイル還元といったのと併用すると価値が多少上がります。

ANA自社便の国際線特典航空券

1マイルの価値という物差しで見て、コスパが良いのは国際線です。

お金を出して買うとなると、航空券代金が極端な話でピークシーズンとローシーズンで2倍以上も差が出る場合がありますが、マイレージはそこまでの差はありません。中国線を例に特典航空券を解説します。

ゾーン区分

コロナ禍で全便運行はできていませんが、中国本土へは北京、大連、瀋陽、青島、上海、杭州、広州、厦門、成都、武漢、深セン(深圳)の11都市への路線があります。

ANA自社便国際線航空券ゾーン区分
ANA自社便国際線航空券ゾーン区分

シーズン区分

ANAの場合、自社特典航空券と提携会社特典航空券がありますが、自社特典の場合は、シーズンがローシーズン、レギュラーシーズン、ハイシーズンの3つのシーズンに分かれています。

必要マイル数

中国線は全日空の公式ページを見ますと、中国はアジア1(Zone3)ですので、エコノミークラス(Y)の必要マイル数は、ローシーズン(L)は17,000マイル、レギュラーシーズン(R)20,000マイル、ハイシーズン(H)23,000マイルです。

ハイシーズンとローシーズンとの差は5,000マイルですが、市販されている航空券までの差はありません。

ANA自社便国際線航空券シーズン区分
ANA自社便国際線航空券シーズン区分

参考リンク

ANA国際線特典航空券 シーズン・必要マイルチャート
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/amc/award/international/terms/

ANA国際線特典航空券 ご利用条件
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/amc/award/international/usage/

ANA提携会社便の国際線特典航空券

ゾーン区分

一方で、ANAの提携航空会社はシーズン制は採用されておらず、ゾーンのみで必要マイル数が決まってきます。中国は自社特典航空券と同じ区分、アジア1(Zone3)です。

参考リンク

ANA提携航空会社特典航空券 ゾーン・必要マイルチャート
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/amc/award/tk/zone/

ここでは日本発がZone 1-AとZone 1-Bに分かれていることが大きな特徴です。前者のZone 1-AはWEBでの説明では「国際線往復2区間のみの旅程、国際線往復2区間に加え日本国内のみで乗り継ぎをしている旅程。」です。

必要マイル数

ANA提携会社国際線航空券必要マイル数(1-A)
ANA提携会社国際線航空券必要マイル数(1-A) (全日空ホームページ)

後者Zone 1-Bは同じ所に説明はありませんが、下の方に「日本発 Zone 1-B 適用旅程の例」が2つあり、見る限り、海外での乗り継ぎ区間がある場合は、Zone 1-Bが適用されます。

ANA提携会社国際線航空券必要マイル数(1-B)
ANA提携会社国際線航空券必要マイル数(1-B) (全日空ホームページ)

エコノミークラス(Y)ですと、Zone 1-Aは20,000マイル、Zone 1-Bは23,000マイルとなります。

利用条件

利用条件には、途中降機や乗換についてルールが記載されており、日本発は途中降機できない、途中降機は往路復路各2回までとあります。

参考リンク

ANA提携航空会社特典航空券 ご利用条件
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/amc/award/tk/usage/

コロナ後、初めての旅行で発券した例(2023年7月)

私がよく使うのは、ゲートウェーの都市から1回乗り継いで、遠くの町へ行くパターンで発見する国際線特典航空券です。中国国内線の移動は万単位で必要なので、これを往復特典航空券でカバーできれば、1マイルの価値がだいぶん上がり、コスパの良い移動になるからです。

コロナ前は多用していたのですが、2023年7月に発券する際に、ANAホームページで中国国内線を検索しても、航空便が全く出てきませんでした。フライトが飛んでいない訳ではなく、ANAのシステムの問題のようでした。電話でも確認したのですが、同じように特典航空券で使える座席がないと聞いて、この手段は使えませんした。

ですので、日本国内線と成田・羽田-北京の往復を確保しました。レギュラーシーズンで自社便なので国内線と国際線を合わせて20,000マイルでしたので、可能な限りのコスパも発揮することができて満足しています。

途中、問合せをして国際線のみの単純往復に区間変更をしたかったのですが、電話が繋がらなかったのと、米国対応時間帯のスタッフ対応に難があり、変更を断念せざるを得ませんでした。

また別記事で取り上げる予定ですが、予約システムに問題があり、使い勝手が悪いため、すべてWEBで完結できるようなシステムにしてほしいものです。

キャンセル待ちしたが確保できなかった例(2023年12月)

動きが遅かったので仕方ない部分がありますが、11月に国内線と羽田発着の上海線をキャンセル待ちしました。往復6区間あり、国際線往復を含めて4区間確保できましたが、残念ながら、発地発着(第1区間と第6区間)の国内線が何れも取れず、12月14日17時の期限切れを迎えました。

提携航空会社の特典航空券が確保できた例(2023年12月)

もうあきらめていたのですが、気を取り直して、再チャレンジをすることに。年末29日日本発の中国系航空会社と年明けの中国系航空会社の便に空席がありましたので、すぐに確保しました。

期限切れまでにどうするか?

マイル延長措置の期限はすぐにやってきます。コロナによる国内での行動制限はなくなったので、国内線特典航空券で使用することやデジタルクーポンにするとか、他のポイントに換えることを考えるのが得策です。

国際線航空券の場合は、足と日程の確保が旅の一歩ですので、まずは、ANAのWEBサイトで空席状況のチェックをするところからスタートするのもよいのでは。

”期限近いマイルの使い方” まとめ

毎年延長された、ANAのマイル有効期限は2024年3月で終了を迎えます。

作者自身を例にして延長期限が近いマイルの使い方を挙げました。コスパが一番高いのは国際線特典航空券なので、1年近く先になりますが、旅程成り立つ日程で発券しました。

国際線だけでなく国内線を利用したり、買い物で利用するなど、いろいろな使い方で、マイルを消費することができます。難しいのであれば、そろそろ別のポイントに移行するアクションをする必要があります。

皆さんも、できる限り早く、マイルの期限切れを想定して、早めに無駄のないマイル消化を目指してみてはいかがでしょうか。

作者プロフィール

旅人@中国旅行一筋30年
旅人@中国旅行一筋30年ブログサイト「中国旅行ドットコム」運営者
1991年から30年間で70回以上の中国訪問を経験するベテラン旅行ブロガー、新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。

【旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上 印象に残る旅のエピソード:数え切れず

安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。

1日100元以内で旅をするなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。

中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」の運営者。

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