オンライン地図の功罪 紙折畳みの地図が消滅
折りたたみの地図は以前の中国旅行定番アイテムでしたが、中国ではこの10年間で紙媒体の地図がほぼ消滅して、スマホのアプリで地図を見たり、バス路線を検索することは日本と同様当たり前となっています。
紙で見るというのはやはり便利でして、スマホよりも大きな画面で広げたり、折り畳んだりして大きさを自由自在に変えることができます。持ち歩く際に便利なのですが、使えば使うほど、折り目が破れてくるのが常でした。ペンで書き込んでメモをしたりもしました。
例えば、川をはさんで南北に市街地が広がっていたり、繁華街の通りは色がついている場合が多く、視覚的にイメージがしやすくなっています。
また、バス路線は小さい数字が書いてあって、どこの通りを経由するのかがよく分かりますので、大変重宝しました。路線がたまに変わるため、地図は毎年出版されていました。

北京や上海といった大都市や蘇州など観光都市ですと地図の種類が多くて、サンプルを見て真剣に選んだものでした。
写真を2枚ありますが、何れも1990年代に購入したものですが、様々な仕様の地図が駅やバスターミナル周辺で人により手売りされていました。しかし、現在は、現地で気軽に紙の地図を買うことはできなくなりました。

アプリを使いこなすことができなければ、訪れた町全体のバスや地下鉄路線の全体像が分からなくなります。使いこなすことができれば、紙の地図以上の力を発揮しますが、そうでなければ、必要な情報が入手できなくなります。
スマホアプリは一長一短のツールです。中国語が分かればアプリの使い方も身に付きやすいと思いますが、視覚的な部分もありますので、路線バスの最短ルート検索は中国語入力ができなければ、無用の長物ですが、地図は見ることができます。
そういう時代なのでしょうか。今はスマートフォンを使いこなせないと旅行がしづらくなってきました。