中国でキャッシュレス決済するメリット
これまでは中国では銀行口座がなければ、WechatPayやAliPayを使用するを使用することが困難でした。つまり、キャッシュレス決済には銀行口座の登録が必要だったのですが、2023年7月からクレジットカードの登録をすれば銀行口座登録が不要となりました。全面開放といって過言ではありません。
自身の経験談ですが、実は、コロナ前からWeChatPayでクレジットカードの登録をしていたのですが、鉄道切符の購入やSIMカードのチャージなど決済できるサービスが限られていました。
しかし、現地で使おうとしましたが、クレジットカードを選択しても決済できませんでした。やむを得ず、別で登録した銀行口座を選択して使用していました。
ですのでコロナ前は銀行口座との紐付けで2019年の中国体験旅実施時に幹事として参加者の皆さん全員分の食事代や足裏マッサージ代などでいくつかのキャッシュレス決済を使いましたが、ほぼ全ての支払いで活用できました。
中国でキャッシュレス対応する具体的なメリット
キャッシュレス決済は使えば使うほど便利さを感じることができます。メリットを挙げてみました。
- 銀行で両替したり、ATMで現金を引き出すことが不要に。
- 現金が不足して困るという心配をしなくてよい。
- 中国語を話せなくてもスマホを見せれば簡単に決済可能。
- 現地で銀行口座を開設したり、管理する必要がない。
- 小銭がないことでバスに乗れないということがなくなる。
- 日本と同じようなインターフェイスで操作できる。
- 出発地や入国地の空港で両替手数料を支払う必要はない。
- 円から人民元に交換しすぎても再両替しなくてよい。
- 支払履歴が残るので支出額の確認や管理ができる。
- 支出先も忘れることはない。(ここの食事おいしかったな、どこだったかスクショを忘れた。といったことはなくなる)
- 銀行口座からのチャージが不要で敷居が下がった
日本人が中国を業務や旅行で渡航した際に、現地でWechatPayやAliPayに対応すれば日本で買い物するのと同じような感覚でいられるのです。
海外クレジットカード開放による影響
2023年7月から公式にWechatPayやAliPayがクレジットカードによる支払を全面開放したことは、以後、外国人の中国での消費に対して大きな変化をもたらしました。
WeChatPayやAlipayが日本など海外で発行されたクレジットカードと連携することで現地で決済ができることになったのは、滞在時の支払方法が増えて、利便性が大きく向上しました。
別項で触れたメリットにあるようなことを享受できて、現金を使う必要がなくなった。又は、頻度が低くなることを意味します。
他のキャッシュレス決済の状況
クレジットカード
同じキャッシュレスでもクレジットカードは、一番歴史があって、1990年代から使用できたのですが、中国で使える場所は高級ホテルや空港免税店、現地駐在の外国人がよくくるお店などかなり限定されていました。
残念ながら、今でも他の海外や日本のように大抵の買い物をクレカで済ますことができません。20年以上前から使えたのですが、仕組みがうまく合わなかったためか、中国では普及しませんでした。純海外発のサービスを普及させるのは、政治状況の波もあるため、極めて大変なのです。
銀聯カード
クレジットカードが普及しなかった代わりに、別のキャッシュレス決済として、中国各地の銀行がオンラインでネットワーク化されたことに伴い、銀聯カードが2000年代に普及し始め、銀行キャッシュカードのデフォルト(標準)となりました。
そして、2010年代後半、スマートフォンや4Gといった通信技術の発展、商店など売り主に向けた手数料無料や機器不要でQRコードの紙があれば導入可能となるなどの運営企業の施策により、WeChatPay(微信支付)やAliPay(支付宝)が急速的、爆発的に普及し、ほとんどの人が使うといったポジションを確保したと言っても過言ではありません。
関連ページ
具体的にWechatPayやAliPayに興味をお持ちになられて、実際にクレジットカードを登録したり、中国で使用する方法について、別のブログ記事で解説しています。
- 中国でキャッシュレス決済《WeChatPay》クレジットカード登録手順(2024)
- 中国でキャッシュレス決済《Alipay》クレジットカード登録手順(2024)
- 《WeChatPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)
- 《AliPay》クレカ登録後に中国で使用する方法(2024)
作者プロフィール
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1991年から30年間で70回以上の中国訪問歴を有するベテラン旅行ブロガー。
中国旅行に興味がある方や個人旅行を計画している方、中国のリアルな姿を知りたい方向けのブログサイト「中国旅行ドットコム」を運営。
新型コロナウイルス後の中国旅行に対応した最新情報から、大都会の路地裏から田舎の町や村まで足を運ぶ、ツアーでは決して体験できない独自の旅行スタイルを持つ。
【個人旅の実績】 訪問した省・市・自治区:32(残1) 訪問地:200以上
【印象に残る旅のエピソード】 数え切れず
【撮影した写真】 45,000点以上
安宿に泊まり、長距離バスや夜行列車などのローカルな移動手段を使って、現地の人々と触れ合い、肌に感じる旅をして、リアルな中国渡航情報を発信中。
1日100元以内での滞在に挑戦するなど、旅の費用を抑える工夫が得意。独自の旅のノウハウを有し、海外モバイル経験も長く、ANA陸マイラーでもある。
ブログをご覧になられた読者との交流も大切にしており、ほぼ毎日質問がきて、いただいた情報をブログや動画に反映している。メーリングリスト立ち上げなど、新しい取り組みも行っている。
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