日本とは異なる中国の鉄道切符購入事情

中国で鉄道移動する際、日本のみどりの窓口とは違う部分があるのですが、どのように切符を販売しているか仕組みをご存じでしょうか?

過去の遺物となった分配制度

90年代まで、切符が駅ごとに○○列車座席何枚、寝台何枚といった割当制でしたが、日本のみどりの窓口のようなオンライン化が本格的に進んだのが、21世紀に入ってからでした。

中国全土でネットワーク化が進んで、北京で上海からの切符が買えるようになったことに当時は喜びを隠しきれませんでした。それくらい画期的なことでした。

日本と中国の鉄道切符購入事情比較

切符の購入ですが、日本では、みどりの窓口は設置されている駅と設置されていない駅があり、主要駅でしか全国の切符や指定券を購入することができません。

中国では、鉄道駅で、切符の販売窓口(発券端末)がありさえすれば、どんな田舎の小さな駅でも、同じように、中国全土で買うことが可能です。

例えば、海南島の高速鉄道の駅で、5日後の北京から長春までの寝台列車の切符を買うこともたやすいことです。

日本では、購入者の氏名、連絡、切符の種類、乗車区間などを所定の用紙に記入して窓口へ提出しなければなりません。

一方、中国は用紙への記入は不要で、日本と大きく違うところは、身分証を必ず提示しなければならないことです。

切符に身分証、外国人であればパスポートの番号と氏名が印字されます。これは、切符の入手が困難だった頃、ダフ屋が高値で切符の売っていたのが横行しており、当局が取り締まりをしても減少せず、苦慮していたことが背景にあります。

事前購入は旅行者も享受可能

2010年代前半から、切符販売窓口をIT化、セルフ化した新型の券売機が主要駅に登場して、爆発的に普及しました。

同時期に、鉄道公式サイトが開設され、切符のオンライン決済ができるようになり、キャッシュレスの爆発的普及も相まって、JR東海のエクスプレス予約の受取機で切符を受けとるのと同様に、中国の鉄道駅でも切符受取機があり、身分証を読み取らせて切符を受けとることができます。

IT化の進展により、便利になった中国での切符の購入。外国人が恩恵を受けられる部分はまだ限定的ですが、大変便利になったことは間違いありません。

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