【解説】中国観光ビザ個人取得の大きな壁
3月15日の観光査証発給再開後、申請は可能ですが、中国旅行へ行くのは、実際にはそんな簡単ではなかったことをレポートします。
【緊急レポ】中国観光ビザ発給再開、本当に中国へ行けるか?https://travelers-china.com/news/kanko-visa-saikai-report230317.html
上記レポでゴールデンウィークに中国へ行けるかどうか、リサーチしておりますが、なかなか難しいと感じました。
20年前、短期査証免除前、中国の観光ビザ取得はそこまで厳しくなく、代理店を通じて取得は容易でしたが、今回はどうか、実際に問い合わせを試みました。
ビザ取得に必要な書類に関して、詳細について問い合わせようと電話をしました。
電話による問い合わせ
東京、大阪、名古屋、3箇所の中国ビザ申請センターへたまたま仕事を休んだ平日午前に電話をしました。
東京はプッシュボタンで番号を押すのですが、何回プッシュして、先に進もうとしても、途中で、一方的に、機械的に切断されて、オペレーターには繋がりませんでした。
大阪、名古屋は、ダイヤルしても、プルルルルーで、誰も出ませんでした。
結局、これ以上の問い合わせは断念しました。
メールによる問い合わせ
まだ諦めきれないので、メールでの問い合わせを試みました。意外にも、即日で返信が来ました。これで安心と思いきや、ところがどっこいでした。
申請の手順は、定型文だと思われますが、丁寧に案内されましたが、個別の質問については残念ながらゼロ回答でした。
案内があった具体的な情報
・管轄地域の確認
・所要資料が記載されたURL
・具体的な必要書類
・オンライン予約の案内
・普通申請は6営業日以上必要
・注意事項
特筆事項
メールの返信で気づいたことがありますので、参考までにお知らせします。
・追加書類を求められケースがあること
・それにより発給が遅れる可能性があること
・発給可否や発給されるビザの種類は領事判断
・サービス料金は発給できない場合でも返金なし
・航空券はビザ受領後購入するよう示 される
申請手順
中国旅行に必要な観光ビザの申請は可能で、管轄する中国ビザセンターへ来館予約をして、必要書類を持参する必要があります。
査証申請料金
ビザ種別を問わなくて、申請地や国籍二より料金設定がされています。
・シングルビザ料金
普通申請8,000円 加急申請14,000円4 特急申請17,000円

(中国ビザ申請サービスセンター)
ビザ発給に関するリスク
航空券を予約だけして購入は観光ビザ発給後となりますと、格安航空券購入のハードルが高くなること。キャンセル料が発生するリスクがあります。
予約だけいれるとなると、正規運賃の航空券を確保して、払い戻す。手数料がかからなければいいのですが、かかるなら無駄金が生じます。
ホテルの予約はオンラインで行うにしても、キャンセル料金ゼロの現地払いとすれば、予約記録は入手できるでしょう。
余裕をもって申請しなければ、追加書類提出を求められ、揃えるまでに時間を要したら、間に合わなくなる恐れがあります。
必要書類のなかに直近の中国ビザ取得歴があり、現在のパスポートにない場合、どうすればよいのか、分かりません。
旅行代理店は観光ビザ取得代行を受けていない所が多く、仮に受けたとしても高い代行料金が必要です。
旅行代理店のビザ申請代行
残念なことに、WEBで最新情報を提供している旅行会社、旅行代理店が少ないことが難点です。いくつか確認できた情報をお伝えします。
HIS
来店予約制で店頭での確認すらできず。
JTB
カウンターで聞いたら取り扱いしていないとのことでした。
中青旅日本
東京のみ 普通申請 21,700円
https://www.cyts.co.jp/service/newvisa.html
IACEトラベル
問い合わせが多く、取引企業のみ代行を制限。
居住地による取得先制限
注意すべきことは、総領事館には管轄地域があり、管轄地域に在住在勤でなければ受け付けてくれないことです。例えば、千葉県在住ですと東京の中国大使館、大阪府在住ですと大阪の総領事館となります。
ビザ取得難易度
別の例を挙げますと、ロシアビザは中国ビザに近く、確認書(バウチャー)が必要となりますが、個人で観光ビザを取得するには難易度が比較的高いと言えます。
チベットへ行くにはパーミッション(入境許可証)が必要で、現地のホテル予約などツアーという形でなければ入れないと言われています。状況はよく変化します。それに近い形態です。
問い合わせ先の電話が通じなく、追加書類を求められるなど、簡単に取得できるかどうか読みにくい状況です。
果たしてバックパック旅行は可能か?
バックパッカーが中国で自由旅行をすることは、この状況では困難です。同じ都市に滞在するのであればいいのですが、移動を伴う場合、各地の宿泊予約票が必要となります。
現在、中国の観光ビザ取得のハードルは極めて高いと言わざるを得ません。短期渡航の査証免除が早く復活することが望まれます。