【解説】中国旅行再開最後の壁 航空路線
観光ビザの発給は始まりましたが、実際に中国旅行をいつ再開できるか、時期を分からず、今かとお待ちになられる方も多数いらっしゃるかと思います。
これまで解説した再開に必要な三要素《日本の門戸》、《中国の門戸》、《門戸と門戸を繋ぐもの》のうち、最後の、《門戸と門戸を繋ぐもの》を解説します。
この場合、2つの門戸は日本と中国の空港、これらを繋ぐものはこれらの間に就航する航空路線です。
日中間の航空路線はコロナ発生前は成田、羽田、関西、中部など主要空港からは相当数の運行があり、地方空港からも国際線と言えば上海や北京といった中国線という情況でした。
今はそんな面影もない、寂しい情況です。主要空港でも日に数便あればいい方で、地方空港からは全く飛んでいないのが現状です。今夏ダイヤで増便はあるものの、コロナ前の1割~3割程度の便数です。
日本のゴールデンウィーク明け、中国のメーデーの連休後、水際対策はコロナ前と同様に戻ると推察されますが、航空路線復活の動きがなかなか見えてきません。
一方で、タイ、マレーシアなど東南アジア各国を中心に、中国と団体旅行や個人の手配旅行が可能となった国々への航空路線が復活しつつあります。
航空路線を復活してコロナ前の情況に戻すには、日中両国の入管、税関といった国の機関や航空会社や関連会社の地上部門の人員配置を元に戻さなければなりません。
これまで人員整理やリストラを続けてきた中で、中国からのインバウンド客が増える見込みだからといって、人員をすぐに戻すのは現実的には大変です。それが見えづらい背景として、日中両国の往来活発化の妨げになる可能性があります。
加えて、路線や便数が少ないため、航空運賃はコロナ前より高い傾向にあります。日中両国民の旅行意欲を削ぐことになります。早く便数が増えて、短期渡航の中国査証免除が復活し、徐々に緩和されることを期待しています。
参考リンク
《日本の門戸》
【解説】中国旅行再開の鍵となる次なる要素
https://travelers-china.com/news/start-chinatravel-monko-china-kaisetsu01.html
《中国の門戸》
【解説】新型コロナの5類への変更と中国旅行再開の関連性を解く
https://travelers-china.com/news/start-chinatravel-monko-japan-kaisetsu.html